【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当社は、「フィットする暮らし、つくろう」というミッションを掲げ、当社が提案する世界観(ライフカルチャー)に共感する人たちのWell-beingを実現することに貢献します。Well-beingに欠かせない要件の一つとして「自分の生き方を自分らしいと感じ、満足できること」=「フィットする暮らし」だと考え、事業活動を通じて多くの人の「フィットする暮らし」づくりに貢献し、Well-beingな人が大勢いる「心地よい社会」の実現の一助になることを目指しています。 当社の運営する「北欧、暮らしの道具店」は、以下の2つのドメインにて構成されています。
① D2Cドメイン「北欧、暮らしの道具店」の提供している世界観に共感するユーザーに対し、暮らしにフィットする商品を販売しています。当社とユーザーとの間にはECモールやECプラットフォームが介在しておらず、直接商品を提供しています。また、「北欧、暮らしの道具店」のライフカルチャーを表現する記事や動画等のコンテンツを、自社サイトやSNS等の多様なチャネルから配信するコンテンツパブリッシャーとしての側面も有しています。取扱商品は、アパレル、キッチン、インテリア雑貨が主力であり、自社企画のオリジナル商品が売上の約半分を占めております。
② ブランドソリューションドメイン「北欧、暮らしの道具店」の強いブランドとコアな顧客基盤に加え、D2Cドメインのコンテンツパブリッシングで培った高い企画制作能力を活用し、クライアント企業のブランディング上の課題に対する総合的なマーケティング・ソリューションを提供する、ブランディングエージェンシーとしての事業ドメインです。ナショナルブランドを中心に、多くのブランドを継続的に支援しています。
文中の将来に関する事項は、当第1四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。なお、当社は、前第1四半期累計期間については四半期財務諸表を作成していないため、前年同四半期累計期間との比較分析は行っておりません。
(1) 経営成績の状況当第1四半期累計期間は、新型コロナウイルス感染症の国内流行の第7波を迎えたほか、世界的なインフレや為替の影響等による国内の消費者物価指数の上昇が見られるなど、依然として先行きの不透明な状況が続いております。「北欧、暮らしの道具店」は、2022年9月18日に開店15周年を迎えました。当四半期は、当店を訪れてくださるユーザーの皆さまに心からの感謝の気持ちをこめて、15周年のさまざまな企画を用意し運営してまいりました。15周年記念のコンテンツの配信や、D2Cドメインにおける15周年記念商品の展開、送料無料キャンペーンなどをきっかけに多くのユーザーが当店を訪れてくださり、オリジナルブランド「KURASHI & Trips PUBLISHING」の新作商品や定番商品のラインナップの充実を図ることで、リオープニング影響などによるEC市場の厳しいマクロ環境下にもかかわらず売上高は好調に推移しました。10月には、新たな商品カテゴリであるインナーウェアも誕生しました。また、3年ぶりとなるイベント、インターネットラジオ『チャポンと行こう!』の公開収録イベントを開催し、約300名の参加者と楽しい時間を過ごしました。イベント動画の延べ視聴者数は1万人を超え、ユーザーの皆さまとのつながりを実感するとともに、今後のコンテンツ展開や商品展開における多くの気づきを得る機会となりました。これらの取り組みやエンゲージメントチャネルへの継続投資によって、エンゲージメントアカウント数は順調に増加し、公式スマートフォンアプリ(iOS/Android)は、当第1四半期会計期間末日現在、累計約238万ダウンロードとなりました。当第1四半期累計期間におけるアプリ経由の注文数は既に「北欧、暮らしの道具店」全体の約59%を占めております。
ブランドソリューションドメインでは、La CASTA(ラ・カスタ)「アロマエステ シリーズ」のWEBコンテンツを冊子化したBRAND NOTEの新たなオプション等により案件単価が増加したほか、パナソニックの「はやうま冷凍」搭載冷蔵庫等の新たなお取り組みの受注により案件数も堅調に推移し、売上高は好調に推移しました。以上の理由から、売上高についてはD2Cドメイン、ブランドソリューションドメインともに好調に推移し1,581,105千円となりました。売上総利益は660,045千円となり、人員の増加や公式スマートフォンアプリ(iOS/Android)ダウンロード訴求のための広告施策等の結果、販売費及び一般管理費を389,215千円計上したものの、営業利益は270,829千円、経常利益は260,504千円、四半期純利益は181,934千円となりました。今後もコンテンツを拡大し、「ひとさじの非日常(Trips)」を「私たち」みたいな「誰か」に届けることを進めてまいります。なお、当社は、ライフカルチャープラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2) 財政状態の分析
(資産)当第1四半期会計期間末における資産総額は、4,563,542千円と前事業年度末に比べて1,576,305千円の増加となりました。これは主に、現金及び預金が1,226,521千円、売掛金が116,850千円、及び商品が199,683千円増加したことによるものであります。
(負債)当第1四半期会計期間末における負債総額は、799,297千円と前事業年度末に比べて126,640千円の増加となりました。これは主に、買掛金が191,522千円増加したものの、未払法人税等が71,211千円、長期借入金(1年内返済予定含む)が22,502千円減少したことによるものであります。
(純資産)当第1四半期会計期間末における純資産は、3,764,244千円と前事業年度末に比べて1,449,665千円の増加となりました。これは主に、株式上場による新株発行及び自己株式の処分により資本金が424,841千円、資本剰余金706,189千円増加したこと、及び四半期純利益181,934千円を計上したことによるものであります。自己資本比率は82.5%と強固な財務的健全性を保持しております。
(3) 経営方針・経営戦略等当第1四半期累計期間において、当社の経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第1四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動該当事項はありません。