【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。
(1) 業績の状況
① 経営環境に関する説明当第1四半期連結累計期間(2022年7月1日~2022年9月30日)における世界経済及び日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の制限が緩和され、企業活動にも持ち直しの動きが見られました。一方で足許では、為替相場の急激な変動やウクライナ情勢の長期化及び原材料価格の高騰などが起きており、依然として先行きは不透明な状況にあります。
こうした中で、グローバルなインサイト市場(マーケティング・リサーチ及びその周辺市場を合わせた市場)は984億米ドル、そのうち当社グループが主に手掛けるオンライン・マーケティング・リサーチ市場は640億米ドルに達し(注1)、日本のマーケティング・リサーチ市場は2,357億円、そのうちオンライン・マーケティング・リサーチ市場は792億円に達する(注2)規模になったと認識しています。グローバル市場と日本市場は共に、一時的に新型コロナウイルス感染症の拡大によるマイナス影響を受けた一方で、コロナ禍を経てマーケティング・リサーチ市場のオンライン化が一段と進むなど、市場は中長期的に堅調に拡大するトレンドに回帰しています。
このような経済・市場環境の下で、当社グループは2021年8月に新たに2024年6月期までの中期経営計画(3ヵ年)を公表し、その達成に向けた戦略を立て、事業規模と利益の拡大を追求しています。中期経営計画2年目となる2023年6月期においても、引き続き中期経営計画で掲げるビジョンのもと、顧客企業のリサーチ課題に留まらず、 より上流からマーケティング課題全体の解決を支援するため、「マーケティング・リサーチ企業」から、「総合マーケティング支援企業」への事業モデルの変革を推進します。
② 経営成績に関する説明当社グループの経営成績の概要は以下のとおりです。(注3)
連結経営成績(単位:百万円、別記ある場合を除く)
2022年6月期第1四半期連結累計期間
2023年6月期第1四半期連結累計期間
増減額
増減率
売上収益
10,890
12,435
+1,545
+14.2%
日本及び韓国事業セグメント
8,149
8,909
+759
+9.3%
その他の海外事業セグメント
2,781
3,575
+794
+28.6%
EBITDA
1,823
1,536
△286
△15.7%
営業利益
1,131
815
△316
△28.0%
税引前四半期利益
1,056
747
△309
△29.3%
親会社の所有者に帰属する四半期利益
518
204
△313
△60.5%
当第1四半期連結累計期間の売上収益は、前期から引き続き、顧客企業におけるマーケティング需要が拡大し、日本及び韓国事業セグメント、その他の海外事業セグメントの両セグメントにおいて増収となった結果、12,435百万円(前年同期比14.2%増)となりました(セグメント別の業績の概要は、次節「③ セグメント業績に関する説明」をご参照下さい。)。
費用面では、売上収益の拡大傾向を受けて、前期から進めてきたリサーチ案件の受注キャパシティ拡大を目的とした人材採用が昨年対比で人件費を押し上げていることに加え、足許でもデータ利活用支援(コンサルティング)事業などの新規注力事業に係る人材採用を積極的に実施していることから、人件費が特に大きく増加しました。また、拡大が続く顧客需要を取り込むために、外注を通じた外部キャパシティを最大限に活用する施策を実施しているため、外注費も増加しています。加えて、新型コロナウイルス感染症の影響からの回復による営業活動の拡大等によりその他の費用も増加しました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の営業利益に減価償却費等を加えたEBITDA(利払・税引・償却前利益)(注4)は人件費等の費用の増加により1,536百万円(同15.7%減)、営業利益は815百万円(同28.0%減)、税引前四半期利益は747百万円(同29.3%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は204百万円(同60.5%減)となりました。
また、親会社所有者帰属持分四半期利益率(ROE、直近12ヶ月で算定)は9.4%(前年同期間比1.6ポイント減)となりました。インタレスト・カバレッジ・レシオ(直近12ヶ月で算定、注5)は22.6倍(前年同期間14.7倍)となりました。
③ セグメント業績に関する説明当社グループのセグメント業績の概要は以下のとおりです。(注3)
連結セグメント業績(単位:百万円、別記ある場合を除く)
2022年6月期第1四半期連結累計期間
2023年6月期第1四半期連結累計期間
増減額
増減率
売上収益
10,890
12,435
+1,545
+14.2%
日本及び韓国事業セグメント
8,149
8,909
+759
+9.3%
その他の海外事業セグメント
2,781
3,575
+794
+28.6%
EBITDA
1,823
1,536
△286
△15.7%
日本及び韓国事業セグメント
1,438
1,309
△129
△9.0%
その他の海外事業セグメント
384
227
△157
△40.9%
営業利益
1,131
815
△316
△28.0%
日本及び韓国事業セグメント
939
802
△137
△14.7%
その他の海外事業セグメント
191
9
△182
△95.1%
(日本及び韓国事業)日本においては、顧客企業のマーケティング・リサーチ需要が拡大しており、これを受けて当社のオンライン・リサーチの売上も堅調に推移しています。また、オフライン・リサーチサービスにおいても前期の第1四半期は緊急事態宣言の発令に伴い一部のサービスの提供を中止していましたが、第2四半期以降は同宣言の解除を受けて当該サービスを再開しているため、当第1四半期はその反動による売上伸長がありました。さらに、前期より本格的に開始しているデータ利活用支援(コンサルティング)事業等が好調に推移していることから、デジタル及びその他の新規事業領域の売上拡大も継続しています。その一方で、顧客企業の需要拡大に伴い、オンライン・リサーチにおいては、社内の人的リソースが逼迫し需要過多の状況にあるため、一部機会損失が発生しています。このため、採用の強化及び人員の育成を進めることで受注の社内キャパシティを拡充するとともに、追加的に外注による外部キャパシティの活用を進めています。
韓国においては、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、オフライン・リサーチをオンライン・リサーチで代替する動きが加速しました。オンライン・リサーチに強みを持つ当社グループは、その商機を最大限に捉え、オンライン・リサーチの売上を拡大していることに加えて、パネル・ビッグデータ・サービスを含むデジタル領域の営業活動が順調に進展しています。これらの営業活動の成果及び為替のプラス影響もあり、韓国事業の第1四半期連結累計期間の売上収益は前年同期比で二桁成長を実現しました。
以上の結果、日本及び韓国事業セグメントの当第1四半期連結累計期間の売上収益は8,909百万円(前年同期比9.3%増)となりました。費用面では、将来に向けた受注体制整備のため人件費が大きく増加し、足許の顧客需要の拡大に対応するための外注費も拡大したことにより、セグメント利益は802百万円(同14.7%減)となりました。
(その他の海外事業)その他の海外事業セグメントでは、北米、欧州、中南米、中東及び、日本と韓国等を除く一部アジア地域で事業を営んでいます。前期の第1四半期は新型コロナウイルスの影響を大きく受けましたが、その後は回復基調にあり、グローバル・キー・アカウント(注6)におけるウォレット・シェアの拡大及び新規案件の獲得が進んでいます。このため、第1四半期連結累計期間のその他の海外事業の売上収益は好調に推移し、さらに為替のプラス影響もあったことから、前年同期比で二桁成長を実現しました。一方で、拡大が続く顧客需要に対応するための人員採用を強化したため、人件費が大きく増加しました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上収益は3,575百万円(前年同期比28.6%増)となり、セグメント利益は9百万円(前年同期比95.1%減)となりました。
なお、日本及び韓国事業内のMACROMILL EMBRAIN CO., LTD.の収益及び業績についてはウォン建てで管理し、その他の海外事業の収益及び業績についてはユーロ建てで管理しています。それぞれの換算レートは以下のとおりです。
算定期間(3ヶ月)
2022年6月期第1四半期連結会計期間
2023年6月期第1四半期連結会計期間
増減率
JPY/EUR(円)
130.18
139.59
+7.2%
JPY/KRW(円)
0.0955
0.1033
+8.2%
注:(1) 2022年9月にESOMAR(European Society for Opinion and Marketing Research) が発表した「ESOMAR Global Market Research 2022」による。なお、同2020年版レポートよりグローバルなマーケティング・リサーチ市場の定義が拡大されており、当社でも昨年からインサイト市場としてマーケティング・リサーチ及びその周辺市場を含む当該新たな定義に基づく市場規模を記載している(2020年版レポートに記載のあった、従来の市場規模に近い数値(シナリオ2)の開示が、2021年版及び2022年版レポートには存在しないため)。(2) 2022年6月に一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)が発表した「第47回 経営業務実態調査」による。(3) セグメント数値については、セグメント間取引の相殺消去前の数値を記載している。調整額については、要約四半期連結財務諸表注記 3.セグメント情報を参照のこと。(4) EBITDA:Earnings Before Interest, Tax, Depreciation and Amortizationの略。当社ではEBITDA = 営業利益+減価償却費及び償却費+固定資産除却損+減損損失と定義しており、各事業から生み出されるキャッシュ・フローの規模をより適切に把握することができるため、各事業の収益性を測るための主要な経営指標として用いている。(5) インタレスト・カバレッジ・レシオ =(営業利益+受取利息+受取配当金)/ 支払利息(6) グローバルに事業を展開し、調査・マーケティング予算を多額に有する顧客企業のうち、当社グループのさらなる成長の鍵となる顧客(キー・アカウント)として、グローバルに営業強化の対象としている企業群のこと。
(2) 財政状態に関する説明
① 資産、負債及び資本の状況当第1四半期連結会計期間の資産は、82,366百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,268百万円減少しました。これは主に、その他の流動資産の増加1,005百万円、営業債権及びその他の債権の増加857百万円がありましたが、現金及び現金同等物の減少3,150百万円等の減少要因があったためです。負債は、47,662百万円となり、前連結会計年度末に比べ143百万円減少しています。これは主に、その他の金融負債の増加1,191百万円がありましたが、その他の流動負債の減少429百万円、リース負債の減少362百万円、営業債務及びその他の債務の減少239百万円、未払法人所得税の減少213百万円等の減少要因があったためです。資本は、34,703百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,124百万円減少しました。これは主に、四半期利益364百万円の発生がありましたが、配当金の支払額822百万円、子会社に対する所有持分の変動917百万円等の減少要因があったためです。
② キャッシュ・フローの状況当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,150百万円減少し、11,605百万円となりました。当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果支出した資金は、1,641百万円(前年同期比114百万円減少)となりました。これは主に、税引前四半期利益747百万円、減価償却費及び償却費718百万円がありましたが、営業債権及びその他の債権の増加801百万円、法人所得税の支払額614百万円等があったためです。営業債権の回転期間は85.4日(前年同期比1.3日短期化)、営業債務及びパネルポイント引当金の回転期間は52.5日(前年同期比2.3日長期化)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果支出した資金は、352百万円(前年同期比372百万円減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出82百万円、無形資産の取得による支出228百万円等があったためです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果支出した資金は、1,065百万円(前年同期比5,845百万円増加)となりました。これは主に、配当金の支払額352百万円、リース負債の返済による支出319百万円、非支配持分への配当金の支払額232百万円等があったためです。
(3) 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明現時点において、2022年8月9日に公表しました2023年6月期の業績予想に変更はありません。 また、業績予想は、同資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成しており、実際の業績は今後様々な要因によって予想数値と異なる場合があります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1百万円です。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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