【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。なお、当社は、前第2四半期累計期間については四半期財務諸表を作成していないため、前年同四半期累計期間との比較分析は行っておりません。
(1)経営成績の状況
当第2四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する各種政策の効果や、行動制限の緩和に伴う個人消費の増加など、経済活動の緩やかな持ち直しの動きが見え始めましたが、ウクライナ情勢の長期化、原材料の高騰や物価上昇、さらには金融資本市場の変動等の影響も加わり、先行きは依然として不透明な状況にあります。
当社は、「マッチングで世界を変える」というミッションのもと、企業と企業の出会いのあり方を見直し、従来の産業構造では成し得なかった最適な出会いを提供することで、多くのイノベーションを生み出す産業のしくみを国内外に築き、産業全体の生産性を最大化するための連携のハブとなる企業を目指すために、マッチングプラットフォームの運営を中心としたビジネスマッチング事業を展開しております。
サービス内容としては、ニーズ起点のマッチングを手掛ける技術探索サービス「Linkers Sourcing」、シーズ起点のマッチングを手掛ける用途開拓サービス「Linkers Marketing」、調達支援サービス「Linkers Trading」、SaaS型の金融機関向けマッチングシステム「Linkers for BANK」、及び当該事業会社向けマッチングシステム「Linkers for Business」の提供による探索・マッチングサービスと、技術ニーズ・シーズの調査を手掛ける「Linkers Research」を中心としたリサーチサービスを主たるサービスとしております。
当社が取り組むビジネスマッチング事業は、企業研究費の投下による新技術創出への動向や、製造業を中心とした設備投資の再開、地域金融機関の収益多様化に向けた取り組みなど、オープンイノベーションへの投資領域の拡大に伴い、需要は拡大していくと想定しております。一方で、長期化している新型コロナウイルス感染症や、サプライチェーンの混乱による企業活動の停滞が、ものづくりの現場を直撃しており、依然として厳しい経営環境が続いております。
このような事業環境の中、探索・マッチングサービスにおいては、「Linkers Sourcing」及び「Linkers Marketing」の着手案件数が105件と前年同期に比べ減少したものの、当事業年度の新規施策である海外探索をスタートし、今後の探索ネットワーク拡大に向けた取り組みを実施しております。また、前事業年度から引き続き、政府によるカーボンニュートラルへの取組強化を背景とした再生アルミニウムのサプライヤー探索である「Linkers Trading」による売上高の確保を行うと共に、金融機関向けマッチングシステム「Linkers for BANK」、並びに事業会社向けマッチングシステム「Linkers for Business」を合わせた「LFB」は、累積導入機関数が31機関となり、サービス開始後解約実績もなく着実にストック収益が拡大しております。
リサーチサービスにおいては、複数の企業に参加を募り、その調査結果を参加企業に限定して提供するマルチクライアントリサーチの販売が好調となりました。近年注目度の高いカーボンニュートラルに関する技術動向や、生体センシング技術等を企画設計したレポート販売の増加も一因し、「Linkers Research」の調査件数は232件と売上とともに伸長いたしました。
一方、コスト面については、「Linkers Trading」サービスによる仕入高の発生、「Linkers Research」の売上増加に伴うリサーチ外注費用の増加、並びに将来の業容拡大に向けた採用強化による人件費やシステム関係費用等が増加いたしました。
以上の結果、当第2四半期累計期間における経営成績は、売上高703,601千円、営業損失32,932千円、経常損失39,321千円、四半期純損失41,477千円となりました。
なお、当社はビジネスマッチング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)財政状態の状況
(資産)
当第2四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べ176,968千円増加の1,892,466千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加129,173千円、ソフトウエアの増加52,714千円等によるものであります。
(負債)
当第2四半期会計期間末における負債は、前事業年度末に比べ56,230千円減少の193,054千円となりました。これは主に、未払法人税等の増加6,586千円の一方で、賞与引当金の減少8,630千円、役員賞与引当金の減少6,120千円、借入金の返済による長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)の減少27,706千円等によるものであります。
(純資産)
当第2四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べ233,198千円増加の1,699,411千円となりました。これは、東京証券取引所グロース市場への上場に伴う公募増資や新株予約権の行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ137,338千円増加し、四半期純損失41,477千円の計上によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の四半期末残高は1,326,440千円となりました。当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、減少した資金は61,153千円となりました。これは主に、税引前四半期純損失39,321千円の計上に加え、売上債権の増加額8,373千円、棚卸資産の増加額13,056千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は56,642千円となりました。これは、無形固定資産の取得による支出56,642千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は246,970千円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出27,706千円の一方で、株式の発行による収入266,616千円等によるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等または経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等または経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について、重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
該当事項はありません。
(8)経営成績に重要な影響を与える要因
当第2四半期累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。
#C5131JP #リンカーズ #情報通信業セクター