【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間における世界経済におきましては、引き続き行動制限、海外渡航制限の緩和措置などによるウィズコロナの新たな段階への移行が進められる一方、世界的な資源価格の高騰やサプライチェーンの混乱による影響が懸念される状況にあります。
わが国経済におきましても、景気は新型コロナウイルスの影響から緩やかに持ち直していくことが期待されますが、消費者物価指数は上昇しており、また、輸出入が弱含みで景気の一部にも弱さが見られるなど、先行き不透明な状況にあります。
当社グループが属する電子工業界は引き続き市場の拡大による成長の途上であり、デジタル化の進展を背景とした5G通信向け分野の部品需要は継続しており、国内外の設備投資回復を背景に産業機器向け分野の受注は堅調であるなど、当第2四半期連結累計期間においては総じて好調な市場環境にありました。
このような状況のもと、当社グループは、徹底したマーケティング活動と新ラインの増強による受注並びに売上の拡大を図るとともに、微細めっき技術の追求等による品質向上や、製造工程の自動化、エネルギー価格の急激な上昇の影響を最小限にとどめるべく生産拠点管理の効率化による生産性向上に積極的に取り組んでまいりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は5,214百万円(前年同期比16.6%増)、営業利益は431百万円(前年同期比36.1%増)、経常利益は415百万円(前年同期比31.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は363百万円(前年同期比13.9%増)となりました。
なお、セグメント毎の経営成績は次のとおりであります。
① 日本
当第2四半期連結累計期間は、5G向けを中心とした通信分野や産業機器分野、自動車向け分野での部品需要に対応すべく積極的な受注活動、生産体制の拡充に努めてまいりました。
この結果、売上高は4,298百万円(前年同期比16.1%増)、営業利益は358百万円(前年同期比43.7%増)となりました。
② フィリピン
当第2四半期連結累計期間は、車載関連を中心とした受注の回復により増収となり、また、生産体制見直し等の収益改善活動が奏功いたしました。
この結果、売上高は932百万円(前年同期比16.8%増)、営業利益35百万円(前年同期比8.7%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、流動資産その他が449百万円、機械装置及び運搬具(純額)が84百万円減少したものの、現金及び預金が301百万円、建設仮勘定が265百万円増加したことなどから、前連結会計年度末と比べ127百万円増加し11,745百万円となりました(前連結会計年度末は11,617百万円)。
負債は、短期借入金が180百万円増加したものの、流動負債その他が347百万円、長期借入金が131百万円減少したことなどから、前連結会計年度末と比べ385百万円減少し、5,610百万円となりました(前連結会計年度末は5,995百万円)。
また、純資産は、利益剰余金が317百万円、為替換算調整勘定が187百万円増加したことなどから、前連結会計年度末と比べ513百万円増加し、6,135百万円となりました(前連結会計年度末は5,621百万円)。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して794百万円減少し、1,989百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、599百万円の増加(前年同期は21百万円の増加)となりました。これは主に、未払金の減少額が158百万円、未払費用の減少額が92百万円あったものの、税金等調整前四半期純利益が414百万円、未収入金の減少額が257百万円、減価償却費が241百万円あったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,676百万円の減少(前年同期は103百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入が3百万円あったものの、定期預金の預入による支出が1,104百万円、有形固定資産の取得による支出が567百万円あったことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、186百万円の増加(前年同期は32百万円の増加)となりました。これは主に、長期借入金による返済による支出が131百万円、リース債務の返済による支出が50百万円、配当金の支払額が44百万円あったものの、セール・アンド・リースバックによる収入が234百万円、短期借入金の純増額が180百万円あったことなどによるものです。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は30百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。