【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度の当社グループの連結業績につきましては、売上高は213,569百万円(前連結会計年度比2.8%減)、営業利益は6,555百万円(前連結会計年度比33.6%減)、経常利益は6,614百万円(前連結会計年度比34.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,835百万円(前連結会計年度比34.5%減)となりました。また、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して14,012百万円増加し、226,928百万円となりました。負債は、前連結会計年度末と比較して11,376百万円増加し、137,567百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末と比較して2,635百万円増加し、89,361百万円となりました。
当社グループのセグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(国内土木事業)海上土木分野を中心に、港湾・鉄道・道路などのインフラ・社会資本の整備に継続的に取り組んでおります。前連結会計年度と比べて大きく売上高を計上する案件が減少したことから、当連結会計年度の売上高は102,293百万円(前連結会計年度比7.1%減)となりました。また、売上高の減少に伴い、セグメント利益(営業利益)は6,983百万円(前連結会計年度比17.1%減)となりました。なお、当社個別の受注高につきましては、大型港湾土木工事の受注により、149,622百万円(前連結会計年度比36.2%増)と高水準を維持しております。
(国内建築事業)特命案件・企画提案案件・設計施工案件の受注拡大に取り組んでおります。一部工事で着工が遅れたことなどにより、当連結会計年度の売上高は53,128百万円(前連結会計年度比5.6%減)となりました。また、売上高の減少及び原材料価格の高騰等の影響を受けたことにより、セグメント損失(営業損失)は337百万円(前連結会計年度はセグメント利益2,727百万円)となりました。なお、当社個別の受注高につきましては、倉庫・物流施設や住宅分野だけでなく、工場分野等の受注拡大にも注力した結果、76,981百万円(前連結会計年度比34.7%増)と高水準を維持しております。
(海外事業)東南アジアを中心にアフリカ・南アジアなどにおいて、海上土木工事などに取り組んでおります。アフリカや東南アジアの大型工事の売上高が大きく寄与したことなどから、当連結会計年度の売上高は46,538百万円(前連結会計年度比7.1%増)となりました。また、売上高の増加等により、セグメント利益(営業利益)は2,243百万円(前連結会計年度比214.4%増)となりました。なお、当社個別の受注高につきましては、主に東南アジアの大型工事の受注により、68,892百万円(前連結会計年度比180.4%増)となりました。
(その他)当連結会計年度の売上高は11,610百万円(前連結会計年度比16.0%増)、セグメント利益(営業利益)は1,307百万円(前連結会計年度比15.9%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度におきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、13,947百万円の資金減少(前連結会計年度は2,671百万円の資金減少)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得等により、2,578百万円の資金減少(前連結会計年度は2,391百万円の資金減少)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは借入金の増加等により、12,723百万円の資金増加(前連結会計年度は4,550百万円の資金増加)となりました。以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べ3,738百万円減少し、28,278百万円となりました。
③生産、受注及び販売の実績当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業及び不動産事業では「生産」を定義することが困難であり、建設事業におきましては請負形態をとっているため「販売」という定義は実態にそぐいません。また、当社グループとしての受注高、繰越高を正確に把握することも困難なため、記載可能な情報を「経営成績等の状況の概要」におきましてセグメントの業績に関連付けて記載しております。 なお、参考のため当社単独の事業の状況は次のとおりであります。
a. 受注高、売上高、繰越高及び施工高
期別
区分
前期繰越高(百万円)
当期受注高(百万円)
計(百万円)
当期売上高(百万円)
次期繰越高
当期施工高(百万円)
手持高(百万円)
うち施工高(%)
うち施工高(百万円)
第132期(自 2021年 4月1日至 2022年 3月31日)
建設事業
土木工事
258,360
129,558
387,919
149,620
238,298
0.1
198
149,637
建築工事
59,364
58,040
117,405
56,318
61,086
0.1
63
56,337
計
317,724
187,599
505,324
205,939
299,385
0.1
261
205,974
開発事業等
1,106
3,954
5,060
3,977
1,083
8.5
91
3,940
不動産等
-
-
-
804
-
-
-
-
合計
318,830
191,554
510,385
210,721
300,468
0.1
353
209,914
第133期(自 2022年 4月1日至 2023年 3月31日)
建設事業
土木工事
238,298
214,483
452,782
145,295
307,487
0.1
142
145,239
建築工事
61,086
76,829
137,916
53,201
84,714
0.0
14
53,152
計
299,385
291,313
590,698
198,496
392,202
0.1
157
198,392
開発事業等
1,083
4,182
5,265
3,541
1,724
3.1
53
3,502
不動産等
-
-
-
1,198
-
-
-
-
合計
300,468
295,496
595,964
203,236
393,926
0.1
210
201,894
(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に変更あるものにつきましては、当期受注高にその増減額を含めております。したがって当期売上高にもかかる増減額が含まれております。2 次期繰越高の施工高は支出金により手持工事等の施工高を推定したものです。3 当期施工高は、不動産等を除き(当期売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致します。
b. 受注工事高の受注方法別比率工事の受注方法は特命と競争に大別されます。
期別
区分
特命(%)
競争(%)
計(%)
第132期
(自 2021年4月1日至 2022年3月31日)
土木工事
32.4
67.6
100.0
建築工事
50.2
49.8
100.0
第133期
(自 2022年4月1日至 2023年3月31日)
土木工事
35.0
65.0
100.0
建築工事
66.6
33.4
100.0
(注) 百分比は請負金額比であります。
c. 完成工事高
期別
区分
国内
海外(A)(百万円)
(A)/(B)(%)
合計(B)(百万円)
官公庁(百万円)
民間(百万円)
第132期
(自 2021年4月1日至 2022年3月31日)
土木工事
79,743
26,809
43,066
28.8
149,620
建築工事
5,637
50,305
375
0.7
56,318
計
85,381
77,115
43,441
21.1
205,939
第133期
(自 2022年4月1日至 2023年3月31日)
土木工事
75,924
23,403
45,966
31.6
145,295
建築工事
9,340
43,296
564
1.1
53,201
計
85,264
66,700
46,531
23.4
198,496
(注) 1 完成工事のうち、主なものは、次のとおりであります。 第132期の主なもの
(発注者)
(工事名)
国土交通省
令和3年度 名古屋港飛島ふ頭東岸壁(-15m)桟橋上部工事
国土交通省
鹿島港外港地区南防波堤築造工事
隅田冷凍不動産(株)
(仮称)隅田冷凍 東扇島冷蔵庫 新築工事
(株)信和不動産
(仮称)ヴェルディ東桜町新築工事
カンボジア王国プノンペン都
第四次プノンペン洪水防御・排水改善計画
第133期の主なもの
(発注者)
(工事名)
横浜市
新本牧ふ頭建設工事(その23・外周護岸A基礎工)
国土交通省
大阪港北港南地区荷さばき地(C12)地盤改良工事
(株)モリモト
(仮称)品川区上大崎1丁目計画新築工事
(株)和田コーポレーション
ロイヤルガーデン追手筋新築工事
コートジボワール共和国運輸省 アビジャン自治港
コートジボワール共和国 アビジャン港穀物バース建設事業
2 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。 第132期
国土交通省
35,811百万円 17.1%
第133期
国土交通省
36,025百万円 17.8%
d. 手持工事高(2023年3月31日現在)
区分
国内
海外(百万円)
合計(百万円)
官公庁(百万円)
民間(百万円)
土木工事
147,746
24,240
135,500
307,487
建築工事
12,971
69,929
1,813
84,714
計
160,717
94,169
137,314
392,202
手持工事のうち主なものは次のとおりであります。
(発注者)
(工事名)
(完成予定年月)
東京都
新砂水門(再整備)(4)建設工事
2023年11月
国土交通省
長崎空港14側進入灯橋梁設置工事
2024年2月
ケイヒン(株)
本牧埠頭流通センター新築工事
2024年8月
(株)信和不動産
(仮称)ヴェルディ吉島新町一丁目新築工事
2025年8月
インドネシア共和国運輸省海運総局
パティンバン港開発事業(2期)パッケージ5:カーターミナル建設
2025年10月
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容(財政状態の分析)当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して14,012百万円増加し、226,928百万円となりました。これは主に、現金預金が減少した一方、受取手形・完成工事未収入金等が増加したことによります。負債は、前連結会計年度末と比較して11,376百万円増加し、137,567百万円となりました。これは主に、未成工事受入金が減少した一方、短期借入金及びコマーシャル・ペーパーが増加したことによります。純資産は、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上で利益剰余金が増加したことにより、前連結会計年度末と比較して2,635百万円増加し、89,361百万円となりました。なお、自己資本比率は39.1%と、前連結会計年度末と比較して1.3ポイント減少しております。ROE(自己資本利益率)は、5.5%(前連結会計年度:9.1%)となりました。当社は2023年2月8日に自己株式を取得することを決議し、2023年2月24日から取得を開始しましたが、2023年5月12日に自己株式の取得拡大及び取得期間延長について決議しました。また、2023年3月31日を基準日とする剰余金の配当については、1株当たり配当金を90円(前連結会計年度:90円)とさせていただきました。2023年5月12日に策定いたしました「PBR向上に向けたアクションプラン」に基づき、株主還元の一層の安定化、充実化を図ってまいります。
(経営成績の分析)
a. 売上高当連結会計年度の売上高については、国内土木事業は、前連結会計年度と比べて大きく売上高を計上する案件が減少したことから、前連結会計年度より減少しました。国内建築事業においては、一部工事で着工が遅れたことなどにより、前連結会計年度より減少しました。海外事業では、アフリカや東南アジアの大型工事の売上高が大きく寄与したことなどから、前連結会計年度より増加しました。全体では前連結会計年度に比べ6,244百万円(2.8%)減収の213,569百万円となりました。
b. 営業利益営業利益は、海外事業において売上高の増加に伴い増益となりましたが、国内土木事業、国内建築事業において、売上高の減少及び一部で不採算工事が発生したことなどにより、前連結会計年度に比べ3,319百万円(33.6%)減益の6,555百万円となりました。
c. 経常利益経常利益は、営業利益の減少に伴い、前連結会計年度に比べ3,524百万円(34.8%)減益の6,614百万円となりました。
d. 親会社株主に帰属する当期純利益親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の減少などにより、前連結会計年度に比べ2,550百万円(34.5%)減益の4,835百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況の分析)「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」を参照ください。
(資本の財源及び資金の流動性の分析)当社グループは、将来の事業活動に必要な資金を確保し、適切な流動性を維持することを財務の基本方針としております。資金需要の主なものは、工事原価、販売費及び一般管理費などの運転資金及び設備投資資金であります。その資金の原資は、自己資金、営業キャッシュ・フロー、金融機関からの借入及びコマーシャル・ペーパーの発行等による収入であります。また、運転資金の効率的な調達を行うため、複数の金融機関とコミットメントライン(特定融資枠)契約を締結しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)」に記載のとおりであります。更に、当社グループ内の資金の効率性を高めるため、一部の子会社を含めたグループ間のキャッシュマネジメントシステムを特定の金融機関と構築しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表作成にあたっては、過去の実績や現在の状況に基づき合理的と考えられる見積りによっている部分があり、実際の結果がこれらの見積りと異なる場合があります。個々の項目については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。なお、新型コロナウイルス感染症による影響につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
