【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績当第3四半期連結累計期間(2022年4月1日から2022年12月31日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和により、経済活動は回復基調で推移いたしましたが、急激な円安、原材料価格の上昇、資源価格の高騰など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。当社グループを取り巻く繊維・アパレル業界におきましては、物価上昇による消費マインドの冷え込みが懸念される一方で、行動制限の緩和により、徐々に外出需要が回復し、市場環境は回復基調にて推移いたしました。このような状況の下、当社グループは、3ヶ年の中期経営計画「CHALLENGE NEXT 100」の2年目を迎え、引き続き、3つの基本戦略である「アジア市場」「DX推進」「全社戦略」を中心に、経営資源を有効活用し、企業価値向上、収益拡大に取り組んでおります。以上の結果、当第3四半期連結累計期間の当社グループの売上高は前年同期比14.7%増の13,814百万円となり、営業利益は前年同期比30.9%増の1,825百万円、経常利益は前年同期比27.1%増の2,504百万円となりました。前年同期に特別利益として債務免除益など1,223百万円計上し、特別損失として商標権の減損損失など677百万円計上したことなどにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比1.7%増の1,979百万円となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① ファッション関連事業基幹ブランドである「DAKS」「LEONARD」を軸に、国内をはじめ、中国・香港・マカオ・台湾・韓国・タイなどのアジア市場において、ブランド価値向上を重視し、戦略的な店舗展開を推し進め、ブランドビジネスの拡大を図っております。また、LEONARD FASHION SAS(以下、LEONARD社)の全株式を取得し、LEONARD社が当社グループの傘下に入ることにより、「LEONARD」の更なるブランドステータスの向上や事業展開の拡大を図ってまいります。国内事業は、「DAKS」「LEONARD」を百貨店などに販売する国内子会社では、プロパー販売を重視し、粗利率の向上に努めるなど、収益体質の強化策を推し進め、市場環境も堅調に推移したこともあり、増収増益となりました。海外事業は、「DAKS」「LEONARD」などを展開するアジア市場において、事業展開の拡大を推し進めており、店舗増加による売上増に加え、円安によるプラス影響もあったことから、増収増益となりました。以上の結果、当事業全体の売上高は前年同期比16.3%増の6,374百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比52.5%増の1,752百万円となりました。
② 繊維関連事業製品OEM事業は、依然として厳しい市況が続き、受注競争が加速する中、スポーツ、アウトドア、イエナカ分野などへの取り組み強化を図り、増収となりましたが、急激な円安に加え、原材料価格の上昇、輸送費の高騰など、コスト高の影響により、減益となりました。以上の結果、当事業全体の売上高は前年同期比11.1%増の6,427百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比60.8%減の52百万円となりました。
③ 不動産関連事業大阪の賃貸ビルをメインとして東京・横浜・神戸などの不動産に係る賃貸事業は、稼働率が安定的に推移し、イベントホール事業は、前年同期に比してイベント数が減少いたしましたが、内装工事事業は、工事件数が増加し、増収増益となりました。以上の結果、当事業全体の売上高は前年同期比24.2%増の1,611百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比12.0%増の500百万円となりました。
(2)
財政状態の分析① 流動資産当第3四半期連結会計期間末の流動資産は、前連結会計年度末に比べて1,737百万円(8.2%)減少し、19,484百万円となりました。これは、現金及び預金が2,131百万円減少した一方で、商品及び製品が333百万円増加したことなどによるものであります。 ② 固定資産当第3四半期連結会計期間末の固定資産は、前連結会計年度末に比べて3,983百万円(13.5%)増加し、33,445百万円となりました。これは、投資有価証券が1,976百万円増加、商標権が759百万円増加、使用権資産が595百万円増加したことなどによるものであります。
③ 流動負債当第3四半期連結会計期間末の流動負債は、前連結会計年度末に比べて593百万円(9.6%)増加し、6,767百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が124百万円増加、未払金が113百万円増加したことなどによるものであります。 ④ 固定負債当第3四半期連結会計期間末の固定負債は、前連結会計年度末に比べて1,472百万円(30.4%)増加し、6,316百万円となりました。これは、繰延税金負債が777百万円増加、リース債務が520百万円増加したことなどによるものであります。
⑤ 純資産当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べて179百万円(0.5%)増加し、39,845百万円となりました。これは、その他有価証券評価差額金が1,227百万円増加、利益剰余金が911百万円増加した一方で、自己株式が1,849百万円増加したことなどによるものであります。
(3)
事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)
研究開発活動該当事項はありません。