【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
世界的なパンデミックを引き起こした新型コロナウイルスは、第5類への移行とアフターコロナへの対応が進展し、以前の日常を取り戻しつつあり経済環境には持ち直しの兆候も見受けられます。ただし、物価上昇等に対応した欧米を中心とした中央銀行の金融引き締めの傾向が継続し、また、欧米の金融機関への信用を不安視する状況等が発生し、これによる我が国の資本市場などへの影響には注意が必要な状況です。一方、ひっ迫していた半導体部品需要は世界経済の減速により一段落はしたものの、海外の政治情勢に起因した資源価格の高騰に加えて、為替相場の変動による国内経済の先行きについては依然として不透明な状況が続いております。
移動体通信分野では、世界各国で第5世代移動通信方式(5G)の商用サービスが開始され、移動体通信の高速化・大容量化、サービス品質の向上に向けての研究開発及び設備投資が継続しております。国内においても2020年3月に5Gの商用サービスが開始されて以降、契約数の順調な拡大に伴い基地局数も増加しておりますが、5Gミリ
波の活用が進まず出遅れております。今後は、自動車を始めとする様々な分野での5G活用に向けた研究開発や、ローカル5G領域での5Gネットワークの構築に向けた取り組み等も積極的に行われ、さらに通信事業者におきましては、次世代の通信規格である6Gに向けた検討も進んでいくものと思われます。また、5Gの基地局市場では現在、無線アクセスネットワーク(RAN)のオープン化に取り組むO-RANアライアンスによる活動が行われております。これまで各メーカー独自仕様のインタフェースで構成されていた基地局装置に対してO-RANの標準仕様を適用することで、マルチベンダー化による柔軟なRANの構築が可能となるため、世界各国の通信事業者によるO-RAN導入の検討が注目されております。
固定通信分野では、光ファイバの普及によるブロードバンドサービスが定着し、NetflixやAmazonプライム・ビデオ等のビデオストリーミングを中心としたデータトラフィックが増加していることに加え、企業活動におけるテレワークの定着やクラウドサービスの高度化が更に進んでおります。通信事業者は、引き続き増加する多種多様な通信トラフィックに柔軟に対応するため、ネットワークの負荷低減に向けた投資や、ネットワーク処理のソフトウエア化等を急速に進めながら、通信インフラの更なる高速化・大容量化を推進しております。
これらの技術やサービスの導入に伴い、研究開発及び設備投資の需要が引き続き見込まれる一方で、通信事業者間の加入者獲得競争等によるサービスの低価格傾向は継続しており、通信業界全体の投資意欲に関しましては、業界内での競争状況及び国内外の政治経済の状況を見極めつつ、選別的な姿勢が継続されるものと予想されます。
このような状況の中、当社グループでは、主に以下の営業、マーケティング及び研究開発活動を行いました。
(ⅰ) 5Gに対応する製品の開発及び販売並びにテストサービスの受託
(ⅱ) 4Gに対応する製品の保守及びテストサービスの受託
(ⅲ) 欧州、北米、韓国、インド等の海外市場における5G対応製品の市場開拓及び販売
(ⅳ) 次世代ネットワーク及びネットワーク・セキュリティ等に対応した製品開発及び商材開拓並びに販売
(ⅴ) ローカル5G等の通信分野における新事業に向けたマーケティング活動等
その結果、当第3四半期連結累計期間におけるセグメント別の経営成績は以下のとおりとなりました。
(モバイルネットワークソリューション)3,374,340千円(前年同期比3.9%増)
当セグメントの売上高は、3,374,340千円となりました。当第3四半期連結累計期間におきましても、5Gのフラッグシップ製品となる「DuoSIM-5G」を、引き続き国内の通信事業者及び基地局メーカーに販売したことに加え、岩手県滝沢市の「滝沢テレコムテストセンター」にてテストサービスの拡大に注力いたしましたが、国内向けの売上高は減少いたしました。前期にグループ化した「株式会社シー・ツー・エム」の売上高が増加したことにより、前年同期比で増収となりました。
セグメント損益につきましては、961,884千円の営業利益(前年同期比34.1%減)となりました。これは前年同期に採算性の高い国内向けの販売が集中したことによるものです。
(IPネットワークソリューション)187,561千円(前年同期比41.3%減)
当セグメントの売上高は、187,561千円となりました。ネットワーク監視におけるパケットキャプチャツール「etherExtractor」シリーズの新製品への移行に遅れが生じたため、前年同期比で減少いたしました。
セグメント損益につきましては、売上高の減少により、128,044千円の営業損失(前年同期は営業損失12,343千円)となりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間におきましては、売上高3,561,902千円(前年同期比0.2%減)、営業利益833,840千円(前年同期比42.4%減)、経常利益861,710千円(前年同期比40.1%減)となりました。また、IPネットワークソリューションに係る固定資産、株式会社シー・ツー・エムに係るのれん等を減損処理し、減損損失120,701千円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益495,575千円(前年同期比44.7%減)となりました。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う当期業績への影響につきましては、半導体製品の不足による調達リスク等により、引き続き一部で影響を受けましたが、軽微でありました。
②財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における流動資産は8,598,414千円であり、前連結会計年度末に比べ7,054千円減少いたしました。現金及び預金が328,615千円増加した一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が346,428千円減少したことが主な要因であります。
当第3四半期連結会計期間末における固定資産は1,626,856千円であり、前連結会計年度末に比べ271,952千円減少いたしました。投資有価証券が126,277千円、のれんが80,794千円減少したことが主な要因であります。
当第3四半期連結会計期間末における流動負債は1,796,706千円であり、前連結会計年度末に比べ557,778千円減少いたしました。支払手形及び買掛金が101,214千円、未払法人税等が460,692千円減少したことが主な要因であります。
当第3四半期連結会計期間末における固定負債は668,292千円であり、前連結会計年度末に比べ135,905千円増加いたしました。長期借入金が154,238千円減少した一方で、社債が240,000千円増加したことが主な要因であります。
当第3四半期連結会計期間末における純資産は7,760,271千円であり、前連結会計年度末に比べ142,875千円増加いたしました。配当金の支払いにより利益剰余金が185,418千円減少し、自己株式の取得により自己株式が138,363千円増加した一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益495,575千円を計上したことが主な要因であります。
(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4) 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は、1,078,439千円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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