【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行に伴い停滞していた経済活動の持ち直しの動きが見られたものの、原燃料価格の高止まりや地政学リスクの高まりなどにより、先行き不透明な状況が続きました。
このような状況のもと、当社グループにおきましては、長期経営ビジョン(2021年3月期~2030年3月期)および新中期経営計画(2024年3月期~2026年3月期)を推進し、企業価値の向上に向けた諸施策に全力で取り組んでおります。
①財政状態
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、受取手形、売掛金及び契約資産が減少したものの、現金及び預金や、棚卸資産が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ101億5千万円増加し、2,615億1百万円となりました。
負債につきましては、賞与引当金が減少したものの、借入金が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ55億7千5百万円増加し、859億6千6百万円となりました。
また、純資産は前連結会計年度末に比べ45億7千5百万円増加し、1,755億3千5百万円となりました。この結果、当第1四半期連結会計期間末の自己資本比率は66.5%となりました。
②経営成績
当第1四半期連結累計期間は、原燃料価格の大幅な上昇を踏まえて、販売価格の改定を実施したものの、ケミカルマテリアルやアグリビジネスにおいて販売が減少したことにより、売上高は358億9千2百万円(前年同期比11.2%減)、営業利益は48億2千1百万円(前年同期比17.4%減)となりました。
経常利益は、持分法による投資利益が減少したものの、為替レートが前年度よりも円安に推移したことなどにより、61億3千8百万円(前年同期比29.4%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、47億4千4百万円(前年同期比18.9%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
なお、当第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較につ
いては、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
[ケミカルマテリアル]
原燃料価格の大幅な上昇に伴う販売価格の改定を前年度より継続しているものの、連結子会社であったAlkaline S.A.S.が全株式の譲渡に伴い連結除外となったことにより、当累計期間の売上高は87億4千6百万円(前年同期比25.9%減)となりました。
[アグリビジネス]
自社開発の殺菌剤「ミギワ」・「ピシロック」、および殺ダニ剤「ダニオーテ」の輸出向けが増加したものの、殺菌剤「パンチョ」・「トップジンM」、および殺ダニ剤「ニッソラン」の輸出向けが減少したことなどにより、当累計期間の売上高は108億6千9百万円(前年同期比19.1%減)となりました。
[トレーディング&ロジスティクス]
倉庫業・運送業は減少したものの、各種無機・有機薬品などの販売の増加により、当累計期間の売上高は107億5千6百万円(前年同期比1.8%増)となりました。
[エンジニアリング]
プラント建設工事の増加により、当累計期間の売上高は35億7千5百万円(前年同期比52.3%増)となりました。
[エコソリューション]
非鉄金属事業における販売の減少により、当累計期間の売上高は19億4千4百万円(前年同期比14.4%減)となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、14億2千1百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。