【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態および経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におきましては、進化と拡大を続けるグローバル市場に対応するため、デジタル販売の強化を主軸とした成長投資を積極的に推し進めました。また、安定的、持続的な成長を確固たるものとするため、経営上の優先課題である人材投資戦略について、人事関連組織の再編や最高人事責任者(CHO)の新設、報酬制度の改定などの具体的な施策を実施し、企業価値の向上を図ってまいりました。このような経営方針のもと、中核事業であるデジタルコンテンツ事業において、主力シリーズの大型タイトルの投入や、デジタル販売を通じたリピートタイトルの継続的な販売強化により、グローバルでの販売本数の増加を図り、当社コンテンツの価値向上に注力しました。これにより、当第2四半期連結累計期間におけるデジタルコンテンツ事業の販売本数は、2,130万本と前年同期1,980万本を上回りました。さらに、これらの主力コンテンツと映像やライセンス商品、eスポーツとの連携を強化するとともに、アミューズメント施設事業やアミューズメント機器事業との協働を進め、業績の安定的な拡大に努めました。この結果、前年同期の新作大型タイトル販売により反動減となりましたものの、当第2四半期連結累計期間の売上高は490億67百万円(前年同期比29.9%減)、営業利益は218億95百万円(前年同期比24.3%減)、経常利益は229億96百万円(前年同期比22.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は161億42百万円(前年同期比27.4%減)となりました。今後、下期における新規タイトル販売などの施策により、今期の計画達成に向けて注力してまいります。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。① デジタルコンテンツ事業当事業におきましては、2021年3月に発売した『モンスターハンターライズ』の超大型有料拡張コンテンツ『モンスターハンターライズ:サンブレイク』(Nintendo Switch、パソコン用)を6月に発売し、より軽快に進化したアクションや個性あふれるモンスターとフィールドの登場等により、グローバルで高い評価を得るとともに、無料タイトルアップデート等の施策により安定した人気を集めました。その結果、販売本数440万本を達成し、業績に大きく貢献しました。加えて、『モンスターハンターライズ』も、『モンスターハンターライズ:サンブレイク』とのセット版の投入や継続的な価格施策により、全世界での累計販売本数が1,100万本を突破しました。さらに、積極的なプロモーションによるIPの認知拡大と新たなファン層の獲得に加え、主力シリーズの継続的な新作タイトル販売やセール販売との相乗効果による『モンスターハンター:ワールド』や『デビル メイ クライ 5』など、シリーズの過去タイトル等を中心としたリピートタイトルの販売拡大が収益を押し上げました。また、3年ぶりのリアル会場とオンラインを用いてハイブリッド開催となった「東京ゲームショウ2022」が9月に開催され、当社出展ブースが活況を呈しました。加えて、同期間中にオンライン配信にて発表された「日本ゲーム大賞2022」において、『バイオハザード ヴィレッジ』が年間作品部門で「優秀賞」を受賞するとともに、フューチャー部門で『ストリートファイター6』、『エグゾプライマル』および『ロックマンエグゼ アドバンスドコレクション』の3タイトルが選出され、今後のタイトル販売に弾みをつけました。この結果、前年同期において新作大型タイトルを販売したことにより反動減となりましたものの、売上高は360億62百万円(前年同期比39.7%減)、営業利益は218億26百万円(前年同期比27.8%減)となりました。
② アミューズメント施設事業当事業におきましては、今年3月のまん延防止等重点措置の全面解除による来店客数の回復に加え、既存店の効率的な店舗運営や新業態での出店効果などにより収益拡大を図り、前年同期比で増収増益となりました。当第2四半期連結累計期間において、4月に「クレイジーバネット イオンモール常滑店」(愛知県)をオープンするとともに、9月に1店舗を閉鎖しましたので、施設数は42店舗となっております。この結果、売上高は73億23百万円(前年同期比29.7%増)、営業利益は6億77百万円(前年同期比845.1%増)となりました。
③ アミューズメント機器事業当事業におきましては、厳しい市場環境の中、8月に『新鬼武者2』を10千台発売するとともに、市場から高評価を獲得し好調に稼働しました。また、10月3日稼働開始の『バイオハザード RE:2』を9月に15千台出荷し、収益に大きく貢献しました。この結果、売上高は30億23百万円(前年同期比87.6%増)、営業利益は17億21百万円(前年同期比343.4%増)となりました。
④ その他事業その他事業につきましては、当社タイトルのブランド価値向上に向け、Netflixにおいて実写ドラマシリーズ『バイオハザード』が全世界で配信されるなど、引き続き主力IPを活用した映像化を推進するとともに、新規タイトルや人気タイトルのキャラクターグッズ展開などに注力しました。一方、eスポーツにおいては、グローバル規模でのユーザー層の裾野拡大に向けた施策を推し進め、世界各地で開催するオンライン大会「CAPCOM Pro Tour 2022」を5月から開始し、7月から同大会の新カテゴリー「ワールドウォリアー」を追加するなど、開催地域と参加者の多様化施策を講じました。また、国内でのチームリーグ戦「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2022」を9月から実施するなど、各大会において熱戦が繰り広げられるとともに、2023年発売予定の『ストリートファイター6』のプロモーション展開を図りました。この結果、売上高は26億57百万円(前年同期比9.4%減)、営業利益は12億58百万円(前年同期比8.2%減)となりました。
資産につきましては、前連結会計年度末に比べ125億95百万円増加し、1,999億61百万円となりました。主な増加は、「ゲームソフト仕掛品」92億26百万円および「売掛金」33億61百万円であり、主な減少は、「現金及び預金」20億60百万円によるものであります。負債につきましては、前連結会計年度末に比べ116億30百万円増加し、525億20百万円となりました。主な増加は、「繰延収益」58億67百万円、「支払手形及び買掛金」18億9百万円および「未払法人税等」14億60百万円であり、主な減少は、「賞与引当金」14億19百万円によるものであります。純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ9億64百万円増加し、1,474億40百万円となりました。主な増加は、「親会社株主に帰属する四半期純利益」161億42百万円および「為替換算調整勘定」45億18百万円であり、主な減少は、「剰余金の配当」59億77百万円および公開買付け等による「自己株式の取得」136億45百万円によるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ41億90百万円減少し、914億45百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、145億15百万円の収入(前年同期は484億32百万円の収入)となりました。資金の主な増加は、「税金等調整前四半期純利益」229億98百万円(同297億18百万円)および「繰延収益の増加額」54億52百万円(同14億20百万円の増加額)によるものであり、主な減少は、「ゲームソフト仕掛品の増加額」92億21百万円(同25億92百万円の減少額)および「法人税等の支払額」52億84百万円(同63億18百万円)によるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローは、19億31百万円の支出(前年同期は61億74百万円の支出)となりました。資金の主な減少は、「有形固定資産の取得による支出」16億81百万円(同20億84百万円)によるものであります。財務活動によるキャッシュ・フローは、204億31百万円の支出(前年同期は55億91百万円の支出)となりました。資金の主な減少は、「自己株式の取得による支出」136億45百万円(同1百万円)および「配当金の支払額」59億71百万円(同49億5百万円)によるものであります。
なお、当第2四半期連結累計期間における資本の財源および資金の流動性の重要な変更はありません。
(3) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題当第2四半期連結累計期間において重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(4) 財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針当第2四半期連結累計期間において重要な変更および新たに定めた基本方針はありません。
(5) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、180億65百万円であります。 また、当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の重要な変更はありません。
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