【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の概要
当第1四半期連結累計期間の世界経済は、中国におけるゼロコロナ政策解除等経済活動の正常化により、景気回復への期待が高まったものの、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の長期化、米中の緊張状態等の地政学リスクや、世界的な物価高と金融引き締めによる消費の下振れ、米欧金融機関の相次ぐ経営危機からの金融不安等先行き不透明な状況が続きました。
電子部品業界は、コロナ禍での巣ごもり特需の反動に加え、世界景気の低迷も重なりPCやタブレット端末等の需要が低迷、また、中華系スマートフォンの需要も弱含みで推移しました。一方、車載市場では半導体不足の影響を受けていた自動車生産は回復基調が鮮明となってきました。EV/xEVについては、中国で2022年末にエコカー購入補助金政策が終了、ドイツでは補助金減額等があったものの、グローバル市場で堅調に推移しました。
こうした中、当社グループではベトナム・クアンガイ工場第3工場が昨年末に稼働を開始し、好調なEV/xEV関連の需要に対応を進めました。中国では継続的な設備投資の実行、設計から量産までのさらなるスピードアップ、徹底した品質向上で付加価値の高い生産活動を進めました。また、中国で開発した生産ラインを他のアジアや欧米などの製造拠点にグローバル展開し、ITを活用した生産ラインの見える化を進めました。
当第1四半期連結累計期間における当社グループの業績は以下のとおりとなりました。
売上収益はパソコン、スマートフォン等家電関連が伸び悩んだものの、車載関連でEV/xEV向けの受注が好調に推移し、また、再生可能エネルギー関連の太陽光発電関連設備等も堅調に推移したこと、前年同四半期に比べ円に対して米ドル高、ユーロ高、人民元高で推移したこと等から前年同四半期比20.2%増の35,552百万円となりました。
当第1四半期四半期連結累計期間は前年同四半期と比較して、経費の増加があったものの、増収効果、生産効率の向上に加え、為替変動による増益要因等があったこと等から、営業利益は前年同四半期比165.8%増の2,259百万円となりました。支払金利等の影響で金融収益/金融費用が635百万円のマイナスであったこと等から、税引前四半期利益は同227.1%増の1,623百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益は同263.6%増の1,234百万円となりました。
◎参考:期中平均為替レート
2022年第1四半期
2023年第1四半期
米ドル/円
114.98
132.75
ユーロ/円
129.49
142.03
人民元/円
18.08
19.28
(市場別の概況)
当第1四半期連結累計期間における市場別の概況は次のとおりであります。
1)車載関連
世界的な半導体不足、サプライチェーン(供給網)の混乱の緩和で新車生産台数が伸び、EV/xEV関連売上も好調に推移しました。車載関連の売上収益は前年同四半期比20.8%増の21,278百万円となりました。
2)インダストリー関連
脱炭素化の動きから欧米の太陽光発電用設備関連が堅調に推移したことから、インダストリー関連の売上収益は前年同四半期比51.0%増の9,051百万円となりました。
3)家電関連
ノートパソコンやタブレット端末、スマートフォン等の需要が弱含みで推移したこと等から、家電関連の売上収益は前年同四半期比12.3%減の5,222百万円となりました。
(単位:百万円)
2022年第1四半期
2023年第1四半期
増加率(%)
車載市場
17,615
21,278
20.8
インダストリー市場
5,994
9,051
51.0
家電製品市場
5,956
5,222
△12.3
(ロシア・ウクライナ情勢について)
1)ロシア・ウクライナ・ベラルーシにおける拠点について
当社グループはロシア・ウクライナ・ベラルーシに営業・生産拠点を有しておりません。
2)現時点での当社グループ業績への影響について
当社グループの売上収益に占めるロシア・ウクライナの割合は0.1%以下であり、当社グループの業績に与える影響は軽微であります。しかし、現下の情勢が長期化した場合には、一部原料の調達難に伴う生産活動への影響、天然ガス価格等の継続的な値上がりによる電力料金の高騰等により、2023年12月期の当社グループ業績に影響を与える可能性があります。
(報告セグメントの状況)
当第1四半期連結累計期間における報告セグメントの状況は次のとおりであります。
1)アジア・パシフィック事業
アジア・パシフィック事業では、車載市場、インダストリー市場向けが堅調に推移し、また、米ドル高/円安での影響もあり、売上収益は前第1四半期連結累計期間比10.4%増の21,368百万円となりました。増収効果に加え、中国の旧正月休暇明けの工場操業度が例年より高水準であったこと等から、セグメント利益は同49.3%増の1,316百万円となりました。
2)EU事業
EU事業では、車載市場では、新車生産台数に回復が見られ、EV/xEV関連売上も順調に伸び、また、再生可能エネルギー関連等インダストリー市場向けが堅調に推移したことから、売上収益は前第1四半期連結累計期間比39.0%増の14,184百万円となりました。増収効果に加え、前年同四半期に比べ円安/ユーロ高で推移したこと等から、セグメント利益は同155.8%増の1,076百万円となりました。
②財政状態に関する説明
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は136,743百万円となり、前連結会計年度末比1,896百万円増加しました。当社の保有資産の約94%は外貨建てですが、当期に進行した円安の影響で、外貨建て資産の評価額が大きくなったことから全体に資産残高が増加しました。
営業債権及びその他の債権、棚卸資産が減少したものの、現金及び現金同等物が増加したため、流動資産は426百万円増加しました。手元資金については、国内外連結子会社が35社にのぼり各社で資金が滞留することで資金効率が落ちるリスクがあるので、主要子会社の最低手持資金額を設定し毎月その設定額と実際手持資金を比較しグループ全体手持資金のモニタリングを実施し、余剰資金を削減し借入金の圧縮に努めています。月末入金の関係で、前連結会計年度末比で現金及び現金同等物が1,036百万円増加しました。非流動資産は1,470百万円増加しました。生産設備の購入や、工場の生産キャパシティ拡充のため使用権資産等が増加したことによります。なお、当社グループの有形固定資産のうち約96%が国外の有形固定資産となっています。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は86,692百万円となり、前連結会計年度末比723百万円増加しました。1年内返済予定又は償還予定の長期有利子負債、短期有利子負債等が減少したことから、流動負債が9,141百万円減少しました。長期有利子負債、リース債務等が増加したため、非流動負債が9,864百万円増加しました。
当第1四半期連結会計期間末におけるネット有利子負債残高は、前連結会計年度末から1,052百万円増加し、51,743百万円となりました。資金管理については、3ヶ月先までのローリング・フォーキャストを毎月実施しています。
当社グループの有形固定資産のうち約96%が国外の有形固定資産となっているため、相対的に金利水準の高い外貨建て借入金の割合が借入金全体の約87%となっています。そのため、借入金の平均金利は2.7%~3.3%となっています。なお、当第1四半期連結会計期間末のネットDEレシオは前連結会計年度末と同じ1.1倍となりました。
(資本)
当第1四半期連結会計期間末の資本合計は、前連結会計年度末比1,172百万円増加し、50,050百万円となりました。親会社の所有者に帰属する四半期利益1,234百万円等により、親会社の所有者に帰属する持分合計は47,964百万円となり、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末の34.7%から当第1四半期連結会計期間末は35.1%となりました。また、1株当たり親会社所有者帰属持分は前連結会計年度末の1,722.08円から、当第1四半期連結会計期間末は1,763.81円となりました。
◎参考:期末為替レート
2022年12月期末
2023年第1四半期連結会計期間末
米ドル/円
131.71
133.12
ユーロ/円
140.57
144.90
人民元/円
18.91
19.37
③キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末比1,036百万円増加し、3,980百万円となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は3,285百万円(前第1四半期連結累計期間は377百万円の支出)となりました。税引前四半期利益1,623百万円、減価償却費及び償却費2,150百万円の収入等があったことによります。
当社グループでは運転資本をモニターするKPIとしてCash Conversion Cycle(CCC)を採用しています。
当第1四半期連結会計期間末のCCCは104日で、前連結会計年度末から2日短くなりました。営業債権及びその他の債権の減少により1,462百万円の資金増加となり、売上債権回転日数は7日短くなりました。
サプライチェーンの混乱等のため顧客から納品の先延ばし要請を受けた影響で増加していた棚卸資産を減らす取り組みを進めたこと等により、当第1四半期連結会計期間末の棚卸資産が減少したため1,044百万円の資金増加となり、在庫回転日数は5日短くなりました。仕入債務回転日数は10日短くなりました。
実績
増減
(日)
計画
2022年12月期
(日)
2023年第1四半期
(日)
2023年12月期
(日)
DSO(売上債権回転日数)
78
71
△7
78
DIO(在庫回転日数)
92
87
△5
80
DPO(仕入債務回転日数)
64
54
△10
64
Cash Conversion Cycle
106
104
△2
94
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は1,786百万円(前第1四半期連結累計期間は1,846百万円の支出)となりました。
当社では、顧客からの受注に基づき設備投資をしています。設備投資については、新製品、増産、生産効率改善、更新と目的別に計画を立て、規模の大きい設備投資については、NPV分析、モンテカルロシミュレーション等の手法を採用し、その採算性について検討後、設備投資を決定しています。
当第1四半期連結累計期間はEV/xEVを中心とした新規設備投資案件等により、有形固定資産の取得による支出は2,040百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は513百万円(前第1四半期連結累計期間は2,194百万円の収入)となりました。有利子負債が1,246百万円純増したことによる収入があったものの、配当金の支払額896百万円、リース債務の返済による支出805百万円等の支出があったことによるものです。
(単位:百万円)
2022年第1四半期
2023年第1四半期
増減
営業活動によるキャッシュ・フロー
△377
3,285
3,663
投資活動によるキャッシュ・フロー
△1,846
△1,786
60
財務活動によるキャッシュ・フロー
2,194
△513
△2,707
現金及び現金同等物に係る換算差額
235
50
△184
現金及び現金同等物の増減額
205
1,036
830
現金及び現金同等物の期首残高
4,237
2,944
△1,292
現金及び現金同等物の四半期末残高
4,442
3,980
△462
(2)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等については、有価証券報告書(2023年3月24日提出)の記載から重要な変更はありません。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題については、有価証券報告書(2023年3月24日提出)の記載から重要な変更又は新たな発生はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の総額は1,208百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)従業員数
当社グループの従業員数に前連結会計年度末から著しい変動はありません。
(6)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、有価証券報告書(2023年3月24日提出)の「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載した内容から重要な変更又は新たな発生はありません。
(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)財政状態及び経営成績の状況 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループの主な資金需要は、人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに固定資産等にかかる投資であり、資金需要につきましては、主に自己資金により賄い、必要に応じ銀行借入等により対応しています。
ⅰ)当社グループの資金状況
当第1四半期連結会計期間末現在において、当社グループの流動性は十分な水準にあります。
当社グループは、事業活動のための適切な資金確保、流動性の維持、並びに健全な財政状態を常にめざし、安定的な営業キャッシュ・フローの創出、幅広い資金調達手段の確保を進めています。成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金は、主に手元の現金と営業活動からのキャッシュ・フローに加え、借入等により調達しています。
手元流動性については、当第1四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は3,980百万円でした。
なお、当社グループでは、主要な銀行と定期的にミーティングを行い、良好な関係を築いています。
ⅱ) 資金需要の主な内容
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。当社グループの研究開発費は売上原価の一部として計上されていますが、研究開発に携わる従業員の人件費が研究開発費の主要な部分を占めています。
ⅲ) 財務政策
当社グループは現在、運転資金及び設備等投資資金については、内部資金、銀行借入により資金を調達しています。当第1四半期連結会計期間末現在、短期有利子負債(1年内返済予定又は償還予定の長期有利子負債を含む)の残高は29,342百万円となっています。これに対して、長期有利子負債の残高は26,381百万円となっています。
当社グループの借入金のうち約56%が変動金利、約44%が固定金利によるものとなっています。また、為替の影響を少なくするため、現地通貨での調達を増やしており、約86%が日本円以外の外貨による調達となっています。
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