【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当社グループは「世界に氾濫する情報から”知”を創造していく」ことをミッションとし、他に類のない自然言語処理・類似性評価・2次元可視化・指標化等の技術により、さまざまな文書情報を用いた各種の解析サービスを提供しております。
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行し、内需及びインバウンド需要の回復など、社会活動の正常化の動きがみられました。一方で、国際情勢不安、円安の進行、物価上昇など、景気動向についてはいまだ予断を許さない状況が続いております。
このような環境の下、当社グループは、引き続き国内及び海外におけるコンサルティングサービス及びASPサービスのさらなる販売拡大に取り組んだ結果、国内のASPサービスを中心に堅調に推移いたしました。また、営業活動及び開発等で必要な人材の採用を行いまして、採用は8名となりました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は704,480千円(前年同期比7.8%増)、営業利益は38,823千円(前年同期比5.1%減)、経常利益は37,877千円(前年同期比27.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は37,462千円(前年同期比12.5%増)となりました。
なお、当社グループはアルゴリズム事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
主なサービス別の状況は以下のとおりであります。
(a)コンサルティングサービス
当連結会計年度におけるコンサルティングサービスの売上高は、369,223千円(前年同期比7.2%増)でありました。
(b)ASPサービス
当連結会計年度におけるASPサービスの売上高は、329,894千円(前年同期比10.4%増)でありました。
財政状態の状況は以下のとおりであります。
当連結会計年度末における総資産の残高は、前連結会計年度末に比べ26,708千円減少し、941,149千円となりました。
当連結会計年度末における総負債の残高は、前連結会計年度末に比べ70,341千円減少し、161,136千円となりました。
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ43,632千円増加し、780,012千円となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べて26,670千円減少し、793,780千円となりました。当連結会計期年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、支出した資金は28,664千円となりました。(前連結会計年度は91,166千円の収入)これは主に売掛金の減少15,013千円、前受金の減少16,538千円、未払消費税等の減少23,403千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、支出した資金は1,304千円になりました。(前連結会計年度は7,972千円の収入)これは有形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、取得した資金は1,984千円となりました。(前連結会計年度は1,504千円の収入)これは新株予約権の行使による株式の発行による収入2,420千円とその他に含まれるリース債務の返済による支出435千円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当社グループは、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
(b)受注実績
当連結会計年度の受注実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。
サービスの名称
当連結会計年度
(自 2022年8月1日
至 2023年7月31日)
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
ASP
337,210
101.2
193,198
103.9
コンサルティング
366,380
107.7
57,487
95.3
その他
5,352
50.8
290
96.5
合計
708,943
103.7
250,975
101.8
(注)当社グループは、アルゴリズム事業の単一セグメントであるため、サービスごとに記載しております。
(c)販売実績
当連結会計年度における販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。
サービスの名称
当連結会計年度
(自 2022年8月1日
至 2023年7月31日)
金額(千円)
前年同期比(%)
ASP
329,894
110.4
コンサルティング
369,223
107.2
その他
5,363
52.4
合計
704,480
107.8
(注)1.当社グループは、アルゴリズム事業の単一セグメントであるため、サービスごとに記載しております。
2.サービス間の取引はありません。
3.売上高の10%を超える主な相手先が存在しないため、「最近2連結会計年度の10%を越える主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合」の記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 経営成績等
(ⅰ) 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は872,782千円となり、前連結会計年度末に比べ20,307千円減少いたしました。これは主に現金及び預金が26,670千円、売掛金が12,447千円減少し、仕掛品が2,051千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産は68,366千円となり、前連結会計年度末に比べ6,401千円減少いたしました。これは減価償却等によって有形固定資産が4,380千円、投資その他の資産が2,021千円減少したことによるものであります。
この結果、総資産の残高は、前連結会計年度末に比べ26,708千円減少し、941,149千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は160,780千円となり、前連結会計年度末に比べ70,027千円減少いたしました。これは主に未払法人税等が25,374千円、前受金が16,085千円、その他流動負債が27,588千円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定負債は356千円となり、前連結会計年度末に比べ313千円減少いたしました。これはその他固定負債が121千円増加し、リース債務が435千円減少したことによるものであります。
この結果、負債の残高は、前連結会計年度末に比べ70,341千円減少し、161,136千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は780,012千円となり、前連結会計年度末に比べ43,632千円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益が37,462千円計上されたことと、新株予約権の行使により資本金が1,244千円、資本剰余金が1,244千円増加したことによるものであります。なお、2022年12月の減資及び欠損填補により、資本金が451,458千円減少し、資本剰余金が182,815千円、利益剰余金が268,642千円増加しております。
(ⅱ) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ51,079千円増加し、704,480千円(前年同期比7.8%増)となりました。これは主に国内のASPサービスを中心に堅調に推移したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当当連結会計年度の売上原価は前連結会計年度に比べ24,423千円増加し167,339千円(同17.1%増)、売上総利益は、537,141千円(前年同期比5.2%増)となりました。これは主にコンサルティング原価85,533千円、システム管理費45,203千円、サーバ管理費25,304千円の計上によるものであります。
(販売費及び一般管理費、営業損益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ28,753千円増加し498,317千円(同6.1%増)、営業利益は38,823千円(前年同期比5.1%減)となりました。これは主に給料及び手当177,612千円、地代家賃44,192千円、業務委託費28,638千円計上したことによるものであります。
(営業外損益、経常損益)
当連結会計年度の営業外損益は、受取利息等により営業外収益が87千円、また、主として為替差損1,015千円の発生により営業外費用が1,033千円となりました。この結果、経常利益は37,877千円(前年同期比27.9%減)となりました。
(特別損益、親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度の法人税等合計は、法人税、住民税及び事業税を計上したことにより、415千円となりました。この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は37,462千円(前年同期比12.5%増)となりました。
(ⅲ) キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(b) 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(c) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業運営上必要な資金を確保するとともに、経済環境の急激な変化に耐えうる流動性を維持することを基本方針としております。当社グループの資金需要の主なものは、人件費、システム管理費、地代家賃、業務委託費等であり、必要な資金は自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。
(d)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。
② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成に当たり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
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