【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態の状況
資産、負債及び純資産の状況
(資産)資産は、前連結会計年度末に比べて444百万円増加し38,228百万円となりました。
これは、主として売掛金が419百万円減少し、電子記録債権が227百万円減少し、投資有価証券が172百万円減少したものの、商品及び製品が1,428百万円増加したことによります。
(負債)負債は、前連結会計年度末に比べて191百万円減少し12,915百万円となりました。 これは、主として買掛金が518百万円増加したものの、短期借入金が468百万円減少し、未払消費税等(その他流動負債)が266百万円減少したことによります。
(純資産)純資産は、前連結会計年度末に比べて635百万円増加し25,313百万円となりました。 これは、主として為替換算調整勘定が347百万円増加し、利益剰余金が221百万円増加したことによります。 これにより自己資本比率は66.2%となり、時価ベースの自己資本比率は30.4%となりました。
(2) 経営成績の状況 当第1四半期の国内経済環境は、新型コロナウイルスの感染法上の位置づけが「5類」に移行し、個人消費やインバウンド需要等により好転しつつあるものの、世界経済環境は、ロシアのウクライナ侵攻の長期化による物価高、アメリカによる先端半導体の対中輸出規制による減産等、世界経済の先行きは不透明な状況が続いております。 半導体市場におきましては、データセンターやスマートフォンなどの需要の調整が継続しているものの、自動車の生産が回復基調になった結果、2023年5月の世界半導体売上高は、2023年4月から1.7%増加しましたが、前年同月比21.1%減少となりました。 当社主要販売先である自動車分野、産業分野におきましては、自動車分野は部品不足の緩和などの影響により、2023年4-6月期の国内新車販売台数は前年同期比19.7%増、また米国新車販売台数も前年同期比20.8%増となりました。産業分野の2023年5月のインバータ・サーボモータ等の国内産業用汎用電気機器の出荷金額は、部品調達難の影響は継続しているものの前年同月比9.6%増となり、29ヶ月連続のプラスとなっております。 このような環境の下、当第1四半期連結累計期間におきましては、集積回路は自動車分野・民生分野を中心に堅調に推移し、前年同期比1,318百万円増(13.6%増)の11,019百万円、半導体素子は産業分野の商流変更の影響により、同144百万円減(6.9%減)の1,963百万円、表示デバイスはOA分野を中心に堅調に推移し、同1百万円増
(0.3%増)の531百万円、その他は産業分野の需要減の影響により、同761百万円減
(20.0%減)の3,040百万円となりました。その結果、売上高は同413百万円増(2.6%増)の16,555百万円となりました。 売上原価は前年同期比429百万円増(3.0%増)の14,750百万円。売上高に対する売上原価の比率は、販売製品構成の変化により、前年同期に比べ0.4ポイント増加し89.1%となり、売上総利益は売上原価の増加により同15百万円減(0.9%減)の1,804百万円となり、売上高に対する売上総利益の比率は前年同期に比べ0.4ポイント減少し10.9%となっております。 販売費及び一般管理費は、総人件費の増加等により前年同期比48百万円増(3.5%増)の1,441百万円となりました。売上総利益の減少と販売費及び一般管理費の増加の結果、営業利益は前年同期比64百万円減(15.0%減)の363百万円、経常利益は為替差益の増加なども寄与し、同61百万円増(11.0%増)の622百万円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比159百万円増(38.3%増)の575百万円となりました。
(注) 当社グループは、「電子部品関連事業」のみの単一セグメントであります。
連結業績の推移
(単位:百万円)
2023年3月期
2024年3月期
第1四半期
第2四半期
第3四半期
第4四半期
第1四半期
売上高
16,141
17,413
17,375
17,365
16,555
営業利益
427
591
180
60
363
経常利益又は経常損失(△)
561
618
△172
73
622
(3) キャッシュ・フローの状況当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ156百万円減少し、4,683百万円となりました。当第1四半期連結累計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第1四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加は、129百万円(前年同期108百万円の増加)となりました。収入の主な内訳は、売上債権の減少931百万円、税金等調整前四半期純利益759百万円であり、支出の主な内訳は、棚卸資産の増加1,206百万円、未払消費税等(その他流動負債)の減少266百万円、法人税等の支払額99百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第1四半期連結累計期間における投資活動による資金の増加は、328百万円(前年同期52百万円の減少)となりました。収入の主な内訳は、投資有価証券の売却による収入361百万円であり、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出18百万円、無形固定資産の取得による支出14百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第1四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少は、1,008百万円(前年同期120百万円の増加)となりました。支出の主な内訳は、短期借入金の減少628百万円、配当金の支払額329百万円であります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に前事業年度の有価証券報告書に記載した「対処すべき課題」についての重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
①
研究開発活動の金額当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、62百万円であります。
②
研究開発活動の状況 当社グループは、高感度な半導体ひずみセンサを搭載したセンサモジュールの設計・開発、製造などの事業を2018年4月から開始し、センサモジュールのブランド名を「STREAL」(ストリアル)と命名し商標登録が完了しております。 当第1四半期連結会計期間では、日本最大級の製造業の展示会「日本ものづくりワールド」に出展致しました。過去最高の700名を超えるお客様がグローセルブースに来場され、STREALの精度を体感頂きました。