【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の状況当第3四半期連結累計期間(2023年4月~2023年12月)におけるわが国経済は緩やかな回復基調が続いているものの、先行きは欧米における金融引き締め効果の顕在化、および中国経済減速の影響等により、回復のペースは鈍いものと見ております。当社グループの属する建設業界におきましては、需要面では公共投資を中心に堅調でしたが、資材、物流等のコスト高止まりが続いており、採算面では依然として厳しい状況が続きました。このような経営環境のなか、当社グループでは価格適正化を最重点課題に掲げ、採算性向上の取り組みを進めております。当第3四半期連結累計期間においては、売上高は96,391百万円(前年同四半期比9.9%増)、営業利益4,695百万円(前年同四半期比51.5%増)、経常利益4,846百万円(前年同四半期比42.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,261百万円(前年同四半期比35.6%増)と、増収増益となりました。セグメント別に見ますと、重仮設事業におきましては、物件の着工が順調に進んだことから販売、工事を中心に売上、利益ともに増加し、売上高は87,118百万円(前年同四半期比10.6%増)、経常利益は4,692百万円(前年同四半期比45.4%増)となりました。建設機械事業におきましては、売上高は11,131百万円(前年同四半期比3.4%増)、経常利益は316百万円(前年同四半期比4.1%減)となりました。中期経営計画に掲げた収益目標は下表の通りであり、引き続き目標水準に向けて事業拡大、収益性改善を進めていきます。
(2)財政状態の状況当第3四半期連結会計期間末の総資産については、FUCHI Pte. Ltd.の株式取得により投資有価証券が増加したことに対し、売上債権及び預け金が減少したこと等により前連結会計年度末に比べ2,598百万円減の106,382百万円となりました。負債は、短期借入金が増加したことに対し、仕入債務が減少したこと等により前連結会計年度末に比べ4,810百万円減の、45,066百万円となりました。純資産は、利益剰余金の増加等により前連結会計年度末に比べ2,212百万円増の、61,316百万円となりました。なお、中期経営計画に掲げる財務目標は、下表の通りです。
中期経営計画(2024年度目標)
参考
2021年度実績
2022年度実績
収益目標(連結)
売上高
1,400億円
1,140億円
1,205億円
経常利益
100億円
52億円
49億円
ROS
7%
4.6%
4.1%
財務目標(連結)
ROE
10%程度
5.7%
5.8%
自己資本比率
60%程度
55.2%
54.2%
D/Eレシオ
実質無借金継続
3.6%(実質無借金)
3.8%(実質無借金)
配当性向(連結)
30%程度
38.3%
36.8%
(3)資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの主要な資金需要は、建設仮設材及び賃貸用建設機械の仕入費用、仮設工事の外注費、各種製品の製作加工費等営業活動に伴う支出ならびに設備投資に伴う支出であります。また、2021年4月に策定した中期経営計画に基づき、事業領域の拡大及び先端技術の導入等に対する投資を推進しています。必要資金の大半は営業収入により確保し、事業拡大のために増額する投資資金及び一時的に不足する運転資金については金融機関からの借入により調達しています。また、当社及び連結子会社において資金の融通を行い、効率的な資金活用を進めるとともに、資金回収にも十分に留意しています。