【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第2四半期報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の分析当第2四半期連結累計期間における世界経済は、サプライチェーンの回復が進み、自動車生産台数が回復に向かう等、緩やかに持ち直しの動きが見られますが、物価の上昇によるインフレが継続しています。世界的に金融引締め政策が実施されており、景気下振れリスクや、金融市場の変動等、先行き不透明な状況が続いています。このような経済状況の中、当社グループでは、主としてハイブリッド車用リチウムイオン電池の販売数量が増加していることや、販売価格是正の取組を進めていることにより、当第2四半期連結累計期間の売上高は、2,568億5百万円と前第2四半期連結累計期間に比べて215億81百万円増加(9.2%)しました。これに伴い、営業利益は126億74百万円(のれん等償却前営業利益は129億32百万円)と前第2四半期連結累計期間に比べ44億50百万円増加(54.1%)しました。経常利益は持分法による投資損益や為替差損益の改善等により、119億93百万円と前第2四半期連結累計期間に比べて59億78百万円増加(99.4%)しました。親会社株主に帰属する四半期純利益は59億58百万円と、前第2四半期連結累計期間に比べて42億44百万円増加(247.7%)しました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、第1四半期連結会計期間より、一部の連結子会社のセグメントを変更しており、当第2四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項」(セグメント情報等)に記載のとおりです。
(自動車電池)国内における売上高は、新車販売台数の回復に伴い、新車用電池の販売数量が前年同期を上回ったことに加え、販売価格是正の取組を進め、410億81百万円と前第2四半期連結累計期間に比べ34億12百万円増加(9.1%)しました。セグメント損益(のれん等償却前)は、21億76百万円と前第2四半期連結累計期間に比べて4億18百万円増加(23.8%)しました。海外における売上高は、販売価格是正の取組により、1,254億20百万円と前第2四半期連結累計期間に比べて35億80百万円増加(2.9%)しました。セグメント損益は、75億99百万円と前第2四半期連結累計期間に比べて15億12百万円増加(24.8%)しました。これにより、国内・海外合算における売上高は、1,665億1百万円と前第2四半期連結累計期間に比べて69億92百万円増加(4.4%)しました。セグメント損益(のれん等償却前)は、97億76百万円と前第2四半期連結累計期間に比べて19億31百万円増加(24.6%)しました。
(産業電池電源)売上高は、395億5百万円と前第2四半期連結累計期間に比べて10百万円増加(0.0%)しました。セグメント損益は、販売価格是正の取組により、13億68百万円と前第2四半期連結累計期間に比べて7億69百万円増加(128.5%)しました。
(車載用リチウムイオン電池)売上高は、ハイブリッド車用リチウムイオン電池の販売数量が増加したことにより、405億90百万円と前第2四半期連結累計期間に比べて132億54百万円増加(48.5%)しました。セグメント損益は、7億35百万円と前第2四半期連結累計期間に比べて5億54百万円増加(305.6%)しました。
(その他)売上高は、航空機用電池の販売が好調に推移し、102億7百万円と前第2四半期連結累計期間に比べて13億23百万円増加(14.9%)しました。全社費用等調整後のセグメント損益は10億51百万円と前第2四半期連結累計期間に比べて9億15百万円増加(669.2%)しました。
(2) 財政状態の分析総資産は、売上債権の回収による減少がありましたが、棚卸資産の増加や保有株式の時価評価による増加等により、5,593億23百万円と前連結会計年度末に比べて184億16百万円増加しました。負債は、借入金が減少したものの、仕入債務および設備関係電子記録債務の増加等により、2,726億26百万円と前連結会計年度末に比べて26億9百万円増加しました。純資産は、配当金の支払がありましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益による増加や為替レートの変動による為替換算調整勘定の増加等により、2,866億97百万円と前連結会計年度末に比べて158億7百万円増加しました。
(3) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は276億94百万円と前連結会計年度末に比べて83億32百万円減少(△23.1%)しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加、法人税等の支払がありましたが、税金等調整前四半期純利益や減価償却費、売上債権の回収、仕入債務の増加等により、193億46百万円のプラス(前年同期は19億39百万円のプラス)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得、関係会社株式の取得等により、175億24百万円のマイナス(前年同期は156億56百万円のマイナス)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済、配当金の支払等により、117億12百万円のマイナス(前年同期は118億60百万円のプラス)となりました。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の金額は58億49百万円であります。また、自動車電池、産業電池電源、車載用リチウムイオン電池、その他の事業について、当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について当社は、企業理念及び経営ビジョンを次のとおり定めております。[企業理念]『革新と成長』-GS YUASAは、社員と企業の「革新と成長」を通じ、人と社会と地球環境に貢献します。[経営ビジョン]GS YUASAは、電池で培った先進のエネルギー技術で世界のお客様へ快適さと安心をお届けします。
当社グループは、新たな価値を創造し続けるエネルギー・デバイス・カンパニーを目指し、「モノ・コトづくり」をキーワードに新しい価値創造を通じて、鉛電池事業とリチウムイオン電池事業それぞれの持続的成長に繋がる戦略的な企業活動を行ってまいります。GSユアサでは企業理念である「革新と成長を通じ、人と社会と地球環境に貢献する」を実践することが事業の持続的な成長に結びつくものとしています。CSR課題を事業戦略に取り込んだビジネスプロセスを確立し、財務・非財務の両面で経営の質を向上させ、事業と社会のサステナブルグロース(持続可能な成長)を目指してまいります。当社グループは、2023年4月に長期ビジョン「Vision2035」並びに「第六次中期経営計画」を策定いたしました。第六次中期経営計画をVision2035で描くありたい姿の実現に向けた変革のための土台作りの期間と位置づけ、事業構造変革に向けた以下の諸施策を実行して参ります。①BEV用電池開発・本田技研工業㈱との合弁会社を活用した高容量・高出力なリチウムイオン電池開発・モビリティ・社会インフラビジネス拡大のためのBEV用電池生産/供給体制整備②既存事業の収益力強化・徹底した付加価値創出と収益性改善・国内産業電池電源事業における圧倒的な優位性による利益の最大化・中国事業見直しを含む地域戦略の転換、主要拠点へのリソース集中と利益の最大化③DX/新規事業・事業構造転換を可能にするDX推進・社会課題解決に貢献する新規事業創出
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