【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間(2023年6月1日から2023年11月30日まで)における世界経済及びわが国経済は、米国などでは底堅い動きが継続いたしましたが、世界的な物価高や金融引き締めの継続、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、中東情勢の緊迫化など、先行き不透明な状況がさらに強まりました。
このような状況のなか、当社グループの当第2四半期連結累計期間における業績は、海外で野菜種子と花種子の販売が好調に推移したことに加え、為替相場が円安になったことから、売上高は408億72百万円(前年同期比28億78百万円、7.6%増)となりました。
営業利益は、人件費の増加などにより販売費及び一般管理費が増加したことから、52億92百万円(前年同期比2億57百万円、4.6%減)となりました。経常利益は、主に営業利益の減少や営業外費用の増加を受け、56億98百万円(前年同期比8億9百万円、12.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、32億26百万円(前年同期比10億52百万円、24.6%減)となりました。
なお、2023年7月に公表いたしました業績予想に対し、売上高はマイナス1億27百万円(△0.3%)、営業利益はマイナス1億7百万円(△2.0%)、経常利益はプラス98百万円(1.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益はマイナス5億73百万円(△15.1%)となりました。
当第2四半期連結累計期間の海外連結子会社等の財務諸表項目の主な為替換算レートは、次のとおりです。為替レートの変動による影響は、売上高に対してはプラス18億8百万円でした。 なお、海外連結子会社等の決算日が連結決算日と異なるため、財務諸表項目を各四半期決算日末(3、6、9、12月末)の直物為替レートで換算し、その都度洗替を行っております。
第1四半期連結累計期間
当第2四半期連結累計期間
米ドル
144.99円(136.69円)
149.58円(144.81円)
ユーロ
157.56円(142.65円)
157.97円(142.32円)
注:( )内は前年同期の換算レート
セグメント別の経営成績の概要は次のとおりです。
①国内卸売事業
国内卸売事業は、作付面積の減少傾向継続に加え、春・夏の天候不順による需要低迷が引き続き影響し、野菜種子は前年同期比ほぼ横ばい、花種子は減収となりました。資材も、暖冬傾向により冬用商品の売上が伸びなかったことや、一部商品で値上がり前の早期調達需要の反動減となったことなどから、前年同期比減収となりました。
品目別では、野菜種子は、「王様トマト」シリーズの20周年キャンペーンを大規模展開中のトマトが堅調に推移しましたが、ブロッコリー、キャベツが減少しました。花種子はトルコギキョウ、パンジーが減少しましたが、ヒマワリ、ストック、ジニアが増加しました。
これらの結果、外部顧客への売上高は59億81百万円(前年同期比1億25百万円、2.0%減)、営業利益は24億87百万円(前年同期比75百万円、2.9%減)となりました。
②海外卸売事業
海外卸売事業は、すべての地域において現地通貨ベースで増収となったことに加え、為替レートも全般的に円安となったことから、前年同期比増収となりました。
地域ごとの現地通貨ベースの業績は次の通りです。北中米は、トマトやホウレンソウが減少しましたが、ブロッコリーやヒマワリの主力商品が大幅に増加しました。欧州中近東は、ブロッコリー、トマト(モロッコ、アルジェリア向け)、カボチャ、トルコギキョウなどの主力商品が好調に推移しました。南米は、ブロッコリーが減少しましたが、ペッパー、メロン、トマト、トルコギキョウなどが増加しました。アジアは、ブロッコリーが減少しましたが、ニンジン、ネギ、ヒマワリなどが増加しました。
これらの結果、外部顧客への売上高は310億18百万円(前年同期比30億39百万円、10.9%増)、営業利益は82億74百万円(前年同期比1億61百万円、2.0%増)となりました。
③小売事業
ガーデンセンター横浜は酷暑や余暇の多様化による客数減少により、通信販売分野は春・夏の天候不順の影響などにより、それぞれ前年同期比減収となりました。量販店向けのホームガーデン分野では、苗木・資材の売上は増加しましたが、野菜種子・花種子が減少し、前年同期比減収となりました。
これらの結果、外部顧客への売上高は20億64百万円(前年同期比1億57百万円、7.1%減)となりました。営業損益は1億83百万円悪化し、2億40百万円の損失(前年同期は57百万円の営業損失)となりました。
なお、ガーデンセンター横浜は2023年12月24日をもちまして閉店いたしました。
④その他事業
造園緑花分野は、資材や燃料の価格高騰など厳しい状況下にありましたが、民間及び公共工事での大型案件が竣工したことにより、前年同期比増収となりました。
これらの結果、外部顧客への売上高は18億8百万円(前年同期比1億20百万円、7.1%増)、営業利益は80百万円(前年同期比13百万円、20.6%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
(資産)
資産合計は、1,747億41百万円(前連結会計年度末比140億26百万円増加)となりました。
・流動資産:商品及び製品の増加などにより77億53百万円増加
・固定資産:建物及び構築物(純額)、投資有価証券の増加などにより62億73百万円増加
(負債)
負債合計は、268億53百万円(前連結会計年度末比42億18百万円増加)となりました。
・流動負債:短期借入金、未払法人税等の増加などにより22億23百万円増加
・固定負債:繰延税金負債、退職給付に係る負債の増加などにより19億94百万円増加
(純資産)
純資産合計は、1,478億88百万円(前連結会計年度末比98億7百万円増加)となりました。
・株主資本:親会社株主に帰属する四半期純利益の計上、配当金の支払などにより16億71百万円増加
・その他の包括利益累計額:為替換算調整勘定、その他有価証券評価差額金の増加などにより81億1百万円増加
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ29億66百万円増加し、233億円(前第2四半期連結会計期間末に比べ54百万円増加)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、64億43百万円(前年同期比5億25百万円減少)となりました。
・主な増加要因:税金等調整前四半期純利益54億70百万円の計上、減価償却費21億48百万円、売上債権及び契約資産の減少26億88百万円
・主な減少要因:棚卸資産の増加21億69百万円、仕入債務の減少14億61百万円
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、△41億53百万円(前年同期比7億97百万円増加)となりました。
・主な増加要因:定期預金の払戻による収入17億12百万円
・主な減少要因:定期預金の預入による支出11億19百万円、有形固定資産の取得による支出24億96百万円
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、△4億13百万円(前年同期比13億82百万円増加)となりました。
・主な増加要因:短期借入金の純増減による増加15億97百万円
・主な減少要因:リース債務の返済による支出3億78百万円、配当金の支払額15億52百万円
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、50億11百万円であります。なお、研究開発費については、セグメント別に関連付けることが困難であるため、その総額を記載しております。また、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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