【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
①財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産は1,356,044千円となり、前事業年度末に比べて498,340千円増加いたしました。これは主に仕掛品が39,513千円減少したものの、現金及び預金が476,577千円、期末日前の売上高が増加したことにより売掛金が56,820千円増加したこと等によるものであります。固定資産は106,182千円となり、前事業年度末に比べて8,492千円減少いたしました。これは主に法定実効税率の変更に伴い繰延税金資産が9,017千円減少したこと等によるものであります。
この結果、資産合計は、1,462,226千円となり、前事業年度末に比べて489,848千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は296,798千円となり、前事業年度末に比べて22,400千円減少いたしました。これは主に買掛金が12,245千円、前年度分及び中間納付に伴い未払法人税等が12,956千円減少したこと等によるものであります。固定負債は237,973千円となり、前事業年度末に比べて100,629千円減少いたしました。これは主に長期借入金が100,702千円減少したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は、534,772千円となり、前事業年度末に比べて123,029千円減少いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は927,453千円となり、前事業年度末に比べて612,877千円増加いたしました。これは主に新規上場に伴う増資により資本金が268,990千円及び資本準備金が268,990千円、当期純利益の計上により繰越利益剰余金が74,905千円増加したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は63.4%(前事業年度末は32.4%)となりました。
②経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されています。しかしながら、世界的な金融引締めに伴う影響や、大幅な物価上昇や為替相場の急変動などの不安要素もあり、先行きには不透明さが見られております。
当社は、「一社でも多くの企業のブランディングに伴走し、日本のビジネスシーンを熱く楽しくする!」というミッションを掲げ、昨今、企業において高まるコーポレートブランディングに関する課題解決のニーズに応えるべく、クライアント企業を分析し、独自性や強みを見出し、ブランディングにおける課題導出・戦略策定といったコンサルテーションから映像、WEBサイト、グラフィック(パンフレット等)といったクリエイティブツールの制作、ソリューション(課題解決等)までのサービスを一気通貫、そして循環させながら提供できる“伴走者”であることを強みとし、企業のブランディングを支援するサービスの提供に注力してまいりました。
これらの結果、売上高は1,736,902千円(前年同期比24.2%増)となりました。事業支援領域別では、リクルーティング支援領域は主にリクルーティング映像及びグラフィック案件の減少で543,492千円(前年同期比8.7%減)となり、コーポレート支援領域は主にBtoB企業支援の伸長及び大型案件の納品が寄与し1,193,409千円(前年同期比48.5%増)となりました。コスト面では、大型案件納品に伴う外注費の増加や採用強化に伴う人件費増により販売費及び一般管理費の増加があったものの、売上高の伸び(前年同期比24.2%増)がそれらを吸収し、営業利益は113,803千円(前年同期比0.6%増)、経常利益は112,590千円(前年同期比2.2%増)となりました。また、賃上げ促進税制(前事業年度は所得拡大促進税制)による税額控除額が前年同期比で減少したことや新規上場に伴う増資により留保金課税が発生したこと等の影響で税金費用が増加し、当期純利益は74,905千円(前年同期比5.8%減)となりました。
なお、当社は単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載は行っておりません。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末より476,577千円増加し、1,077,216千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動による資金の増加は49,220千円(前年同期は資金の増加146,274千円)となりました。これは、主に売上債権の増加額56,820千円により減少したものの、税引前当期純利益112,590千円、棚卸資産の減少額39,623千円、未払法人税等(外形標準課税)の増加額11,024千円により増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動による資金の減少は5,180千円(前年同期は資金の減少7,867千円)となりました。これは、主に保険積立金の積立による支出4,304千円により減少したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動による資金の増加は432,537千円(前年同期は資金の減少122,401千円)となりました。これは、主に長期借入金の返済による支出97,164千円により減少したものの、株式の発行による収入537,980千円により増加したこと等によるものであります。
④外注、受注及び販売の実績
a.外注実績
当事業年度における外注実績は、次の通りであります。なお、当社はブランディング事業の単一セグメントであるため、事業支援領域別に記載しております。
事業支援領域の名称
当事業年度
(自 2022年10月1日
至 2023年9月30日)
前年同期比(%)
リクルーティング支援領域(千円)
87,148
77.0
コーポレート支援領域(千円)
410,986
275.1
合計(千円)
498,134
189.7
(注)外注実績の金額は販売実績に対応する売上原価で示しております。
b.受注実績
当事業年度における受注実績は、次の通りであります。なお、当社はブランディング事業の単一セグメントであるため、事業支援領域別に記載しております。
事業支援領域の名称
当事業年度
(自 2022年10月1日
至 2023年9月30日)
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
リクルーティング支援領域
471,075
80.4
152,447
67.8
コーポレート支援領域
876,174
82.2
232,535
42.3
合計
1,347,250
81.5
384,983
49.7
(注)受注高及び受注残高の前年同期比減の主な要因は、前事業年度に受注した大型案件が当事業年度に納品し売上計上したことの影響によるものです。
c.販売実績
当事業年度における販売実績は、次の通りであります。なお、当社はブランディング事業の単一セグメントであるため、事業支援領域別に記載しております。
事業支援領域の名称
当事業年度
(自 2022年10月1日
至 2023年9月30日)
前年同期比(%)
リクルーティング支援領域(千円)
543,492
91.3
コーポレート支援領域(千円)
1,193,409
148.5
合計(千円)
1,736,902
124.2
(注)1.コーポレート支援領域の前年同期比増は、主にBtoB企業支援の伸長及び大型案件の納品によるものです。
2.当事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
相手先
当事業年度
(自 2022年10月1日
至 2023年9月30日)
金額(千円)
割合(%)
パーソルテンプスタッフ株式会社
401,434
23.1
(注)前事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該販売実績が総販売実績の100分の10未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、本書に記載した将来事象に関する予測・見通し等は、本書提出日現在において判断したものであり、それらには不確実性が内在し将来の結果とは大きく異なる可能性があります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の状況
(売上高)
当事業年度の売上高は、主にコーポレート支援領域におけるBtoB企業支援の伸長及び大型案件の納品が寄与したことにより1,736,902千円となり、前事業年度に比べ338,345千円の増加(前年同期比24.2%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は871,914千円となり、前事業年度に比べ243,741千円の増加(前年同期比38.8%増)となりました。その主な要因は、原価率の高い大型案件が納品となったために外注費が増加したことによるものであります。
この結果、売上総利益は864,988千円となり、前事業年度に比べ94,604千円の増加(前年同期比12.3%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は751,185千円となり、前事業年度に比べ93,969千円の増加(前年同期比14.3%増)となりました。その主な要因は、マーケティング部門を中心に営業体制の強化による人件費の増加71,388千円、外形標準課税の適用により租税公課が11,074千円増加したことによるものです。
この結果、営業利益は113,803千円となり、前事業年度に比べ635千円の増加(前年同期比0.6%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
営業外収益は、保険解約返戻金等により18,605千円となり、前事業年度より18,211千円増加となりました。また、営業外費用は、株式上場に伴う上場関連費用12,616千円及び金融機関からの借入利息2,592千円等により19,817千円となり、前事業年度より16,430千円の増加となりました。
この結果、経常利益は112,590千円となり、前事業年度に比べ2,415千円の増加(前年同期比2.2%増)となりました。
(当期純利益)
当事業年度において、法人税等合計は37,685千円(前年同期比23.0%増)となりました。
この結果、当期純利益は74,905千円となり、前事業年度に比べ4,640千円の減少(前年同期比5.8%減)となりました。
b.財政状態の状況
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載の通りであります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社のキャッシュ・フローの状況は、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
当社の資金需要のうち主なものは、制作費並びに販売費及び一般管理費等の人件費及び営業費用であります。これらの資金需要につきましては、自己資金及び銀行からの借入金による対応を基本としております。今後の資金需要に関しては、必要に応じて、適切な方法による資金調達にて対応する方針であります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の計上金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性のため、実際の結果はこれらの見積りとは異なる場合があります。この財務諸表を作成するに当たっての重要な会計方針については、「第5経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。当該注記事項に記載の翌事業年度の財務諸表に与える影響は、翌事業年度以降においても同様に影響を及ぼす可能性があります。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の通り、主な経営指標としての売上高、営業利益に加えて、KSFとして、1.関係性良好な顧客数の増加、2.顧客企業1社当たり取引額の増加、KPIとして、1.受注取扱額、2.受注社数、3.プレ社数、4.社単を重視しております。
指標
2023年9月期
目標
2023年9月期
実績
2023年9月期
目標比
2024年9月期
目標(実績比)
売上高
1,672,896千円
1,736,902千円
64,006千円増( 3.8%増)
1,650,000千円( 5.0%減)
営業利益
135,652千円
113,803千円
21,849千円減(16.1%減)
161,356千円(41.8%増)
受注取扱額(注1)
1,768,000千円
1,486,506千円
281,494千円減(15.9%減)
1,850,000千円(24.5%増)
受注社数
348社
326社
22社減( 6.3%減)
352社( 8.0%増)
プレ社数(注2)
554社
530社
24社減( 4.3%減)
522社( 1.5%減)
社単(注3)
5,080千円
4,559千円
521千円減(10.3%減)
5,256千円(15.3%増)
(注1)受注取扱額:顧客からの受注総額であり、広告媒体原価等を含み、受注後の案件進行上で発生する変動額を調整しない金額
(注2)プレ社数:商談から受注までのプロセス管理(所謂「パイプライン」)における提案段階以降にあるクライアント社数
(注3)社単:1社当たりの通年受注取扱額
売上高及び営業利益の分析については「①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載の通りです。当事業年度においては、より効果的な戦略への転換期と位置づけ、顧客企業の潜在的な受注可能性を徹底的に分析し、より質の高いプレ企業リストへと精査を進めたことにより、1社当たりの通年受注取扱額を意識的に高める戦略の定着化に取り組みました。その結果、先行指標である受注取扱額、受注社数、プレ社数及び社単は計画を下回ったものの、翌事業年度以降に向けた顧客セグメントの上位層に焦点を当てた営業戦略が定着しつつあります。
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