【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況当社は、2023年10月10日付「調査委員会設置に関するお知らせ」にてお知らせしたとおり、当社担当者が特定の工事に関し、一部の原価を計上しないことにより赤字工事となることを免れたため、工事原価と未払金の一部が簿外となる不適切な会計処理が発覚したことを受け、調査委員会を設置し調査を行い、2023年12月15日付で同委員会より調査報告書を受領し、その内容を公表しています。なお、不適切な会計処理による当社の過年度財務諸表(2019年3月期から2023年3月期)への影響は軽微であるため、過年度の決算の訂正は行わず、2024年3月期第2四半期連結累計期間の四半期連結財務諸表に含めて処理することとしております。当社は、本調査結果を真摯に受け止め、再発防止策を策定のうえ着実に実行してまいります。株主・投資家のみなさまをはじめ、関係者のみなさまには多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行した事に伴い、経済活動が正常化へ進み景気回復の兆しがみられました。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化による資源・エネルギー価格の高騰や物価上昇の影響により、依然として先行き不透明な状況が続いております。このような状況の中、当社グループは、サスティナビリティな経営を推進する上で、何もしなくてはくすんでしまう未来を、菊水化学の力で明るく塗り変えたいとの思いと、人を大切にしたい、自然を大切にしたい、人々の暮らしや街を大切にしたいという想いを込め『Repaint the future』を方針として掲げ、「安心して働ける環境づくり」「製品を通じた街づくり」「ガバナンスの強化と充実」この3つをマテリアリティと捉え、SDGsの活動、環境に配慮した製品の開発、販売及び完成塗膜を提供する事で、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。当第2四半期連結累計期間においては、建物など構造物の長寿命化の一翼を担う活動として、建築用塗料、仕上塗材及び下塗材・下地調整塗材の需要が多い改修市場を中心に、「環境対策」「剥落対策」「美観回復」「省エネ対策」「機能回復」「漏水対策」など、建物や構造物の長寿命化に向けた困り事へのソリューション営業からの製品販売や、インフラメンテナンスを新たな市場と捉え、無機・セメント系の製品ラインアップ整備など、環境への配慮や社会的な課題解決に向け取り組みました。工事においては、戸建住宅の改修工事、非住宅の防火や耐火材の被覆、アスベスト含有塗膜や有害物質含有塗膜の除去など、責任を伴う特殊工事のご依頼に対し、継続して安全・品質・コンプライアンスの充実に努め、更に強固で安心な施工管理体制の充実化に取り組みました。その結果、当第2四半期連結累計期間における連結業績として、連結売上高は108億97百万円と前年同四半期と比べ1億8百万円の減収となりました。利益面におきましては、連結営業利益は78百万円と前年同四半期と比べ1億78百万円の減益、連結経常利益は1億29百万円と前年同四半期と比べ1億98百万円の減益、親会社株主に帰属する四半期純利益は72百万円と前年同四半期と比べ、1億16百万円の減益となりました。また、当該不適切な会計処理による影響額は営業利益32百万円の減少、経常利益32百万円の減少、親会社株主に帰属する四半期純利益21百万円の減少となります。
なお、当社グループは、製品販売・工事の単一セグメントのため、セグメント別の記載は省略しております。
(資産)当第2四半期連結会計期間末における資産の残高は170億93百万円(前連結会計年度末比1億38百万円増)となりました。これは、主として受取手形、売掛金及び契約資産が5億93百万円、投資有価証券が2億32百万円増加、現金及び預金が6億21百万円減少したことによるものであります。
(負債)当第2四半期連結会計期間末における負債の残高は77億64百万円(前連結会計年度末比18百万円減)となりました。これは、主として支払手形及び買掛金が4億43百万円増加、短期借入金が4億円減少したことによるものであります。
(純資産)当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は93億28百万円(前連結会計年度末比1億56百万円増)となりました。これは、主としてその他有価証券評価差額金が1億72百万円増加したことによるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、33億11百万円(前年同四半期は43億3百万円)となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは2億50百万円の資金の増加(前年同四半期は6億64百万円)となりました。これは主として税金等調整前四半期純利益、減価償却費、棚卸資産の増減額、仕入債務の増減額による増加、売上債権の増減額による減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは2億27百万円の資金の減少(前年同四半期は1億32百万円の資金の減少)となりました。これは主として無形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは6億69百万円の資金の減少(前年同四半期は3億4百万円)となりました。これは主として、短期借入金の純増減額、社債の償還による支出、配当金の支払額によるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1億55百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
#C7953JP #菊水化学工業 #その他製品セクター