【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当事業年度における当社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され経済活動の正常化に向け緩やかな持ち直しの動きがみられる一方、不安定な国際情勢による原材料やエネルギー価格の上昇や金融資本市場の変動等による下振れリスクの高まりなど、依然として先行きが不透明な状態が続いております。当社を取り巻く事業環境において、プラットフォーム事業が属する静止画・テキストコンテンツ市場につきましては、「デジタルコンテンツ白書2023」(一般社団法人デジタルコンテンツ協会)によると2022年度の市場規模は前年比97.0%の3兆256億円となりました。また、当社のメディア広告事業が属するインターネット広告市場につきましては、「2022年日本の広告費」(株式会社電通)によると2022年のインターネット広告費(インターネット広告媒体費のみ)は前年比115.0%の2兆4,801億円となり、前年に引続き高い成長率で推移しております。当事業年度における当社の業績は、売上高は475,427千円(前年同期比17.0%減)、営業損失は78,926千円(前年同期は営業利益9,271千円)、経常損失は78,619千円(前年同期は経常利益9,273千円)、当期純損失は478,863千円(前年同期は当期純利益4,840千円)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
(プラットフォーム事業)プラットフォーム事業においては、メルマガ配信プラットフォーム「まぐまぐ!」および記事販売プラットフォーム「mine」が属しております。当セグメントの主軸である有料メルマガサービスに関して、メディア広告事業と連携して新規クリエイターの獲得を推進しております。さらに、ライブ配信サービス「まぐまぐ! Live」に関して、有料メルマガクリエイターによるライブ配信の利用促進を進めてまいりました。加えて、ユーザーインターフェースの改善に継続的に取り組んでいくことにより、プラットフォームの利便性の改善およびユーザビリティの向上に努めております。その結果として、プラットフォーム事業の売上高は303,355千円(前年同期比7.8%減)、セグメント利益は98,718千円(前年同期比25.9%減)となりました。
(メディア広告事業)メディア広告事業においては、Webメディアの運営および「Webメディアコンテンツ」・「メルマガコンテンツ」の広告枠販売サービスが属しております。Webメディアにおいては、自社メディア「MAG2 NEWS(まぐまぐニュース)」「MONEY VOICE(マネーボイス)」「TRiP EDiTOR(トリップエディター)」「by them(バイゼム)」の知名度およびユーザー満足度の向上を模索してまいりました。新規ライターの獲得や話題性のある記事を数多く掲載し、PVおよびUU数が堅調に推移した一方で、新型コロナウイルスの影響により企業の広告出稿が縮小しており、広告単価は引続き低い水準となっております。また、Webメディアコンテンツ・メルマガコンテンツの広告枠販売においては、需要の高まりのある業種を中心に広告販売の強化を行っている一方で、新型コロナウイルスの影響で広告需要の減少および広告単価低下の影響を受けております。その結果として、メディア広告事業の売上高は171,422千円(前年同期比29.4%減)、セグメント利益は41,615千円(前年同期比54.9%減)となりました。
(その他事業)その他事業においては、イベント企画等が属しております。イベント企画はクリエイターの活動の支援と促進を目的としています。当社がクリエイターの活動を支援し、活性化のサポートをすることで、クリエイターの知名度と信頼性を向上させ、ブランディングに貢献しております。当事業年度においては、オンライン上でクリエイターを講師に迎えた有料の講演会・イベント等を2件開催しております。 その結果として、その他事業の売上高は650千円(前年同期比35.7%増)、セグメント損失は1,008千円(前年同期はセグメント損失2,193千円)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)当事業年度末における総資産につきましては、前事業年度末に比べ503,581千円減少し、1,034,967千円となりました。これは主に、現金及び預金が152,877千円減少したこと並びに、ソフトウエアおよびソフトウエア仮勘定が合わせて311,398千円減少したこと等によるものであります。(負債)当事業年度末における負債につきましては、前事業年度末に比べ24,718千円減少し、140,654千円となりました。これは主に、未払金が23,680千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末に比べ478,863千円減少し、894,313千円となりました。これは、当期純損失の計上により利益剰余金が478,863千円減少したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ152,877千円減少し、832,856千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により獲得した資金は19,971千円(前年同期は6,159千円の使用)となりました。この主な要因は、法人税等の還付及び還付加算金16,443千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は172,846千円(前年同期比48.4%減)となりました。この主な要因は、無形固定資産の取得として171,956千円支出したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により使用した資金は1千円(前年同期比100.0%減)となりました。これは、配当金の支払いによるものであります。
④ 生産、受注および販売の実績
a 生産実績および受注実績当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績および受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b 販売実績当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
金額(千円)
前期比(%)
プラットフォーム事業
303,355
△7.8
メディア広告事業
171,422
△29.4
その他事業
650
35.7
合計
475,427
△17.0
(注) 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合
相手先
第24期事業年度(自 2021年10月1日至 2022年9月30日)
第25期事業年度(自 2022年10月1日至 2023年9月30日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
Google Asia Pacific Pte. Ltd.
99,336
17.3
66,010
13.9
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性のため、実績の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。この財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)当事業年度の売上高は475,427千円(前年同期比17.0%減)となりました。プラットフォーム事業において、新規クリエイター獲得のための営業活動の促進および有料メルマガクリエイターによるライブ配信の利用促進等の施策を実行した結果、「まぐまぐ!」の有料会員数が堅調に推移しました。メディア広告事業においては、広告単価減少の潮流を受けましたが、その他事業において、オンライン上でクリエイターを迎えた有料の講演会・イベント等を開催した結果であります。
(売上総利益)当事業年度における売上原価は291,012千円(前年同期比4.2%減)となりました。これは主に、プラットフォーム事業およびメディア広告事業にかかるソフトウェアの減価償却費が増加したものの、制作部門の給与手当等の人件費が減少したことによるものであります。その結果、当事業年度の売上総利益は184,415千円(前年同期比31.4%減)となりました。
(営業損失)当事業年度における販売費及び一般管理費は263,342千円(前年同期比1.5%増)となりました。これは主に、メディア広告事業における業務委託費の増加によるものであります。その結果、売上総利益から販売費及び一般管理費を差し引きました当事業年度の営業損失は78,926千円(前年同期は営業利益9,271千円)となりました。
(経常損失)当事業年度の営業外収益は307千円(前年同期は1千円)となりました。この結果、当事業年度の経常損失は78,619千円(前年同期は経常利益9,273千円)となりました。
(当期純損失)当事業年度の特別損失は397,412千円となりました。これは主に、減損損失の計上によるものであります。これらの結果を受け、当事業年度の当期純損失は478,863千円(前年同期は当期純利益4,840千円)となりました。なお、法人税等調整額を含む法人税等合計は、2,831千円(前年同期比36.1%減)であります。
③ 財政状態およびキャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源および資金の流動性当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。当社の資金需要のうち主なものは、プラットフォーム事業の機能強化や新規サービスの開発に係る開発保守費用、人件費および決済手数料等の営業費用であります。これらの資金需要に対しては現状では自己資金の範囲内で賄えておりますが、資金需要の額や使途に合わせて多様な調達手段を検討してまいります。第25期事業年度末における現金及び預金残高は832,856千円であり、充分な流動性を確保しております。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について「3 事業等のリスク」に記載したとおり、事業内容、事業運営・組織体制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に市場動向や業界動向を注視しつつ、優秀な人材の確保と適切な教育を実施するとともに、事業運営体制の強化と整備を進めることで、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に適切な対応を図ってまいります。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
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