【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結会計期間における当社グループの経営成績は、以下のとおりとなりました。 (抗体関連事業)・診断試薬サービス 当サービスの主力製品であるELISAキットや抗体の売上高は、国内外ともに、前年に比べ増加し、試薬関連受託サービスについても前年に比べ増加いたしました。また、動物用体外診断用医薬品の牛海綿状脳症測定キット(BSEキット)は、前年並みに推移いたしました。 なお、2024年3月期第1四半期に薬事申請を予定していた「赤痢アメーバー」の体外診断用医薬品につきましては、2023年6月に薬事申請が完了いたしました。薬事申請が承認され保険適用を受けた後、販売開始となります。 また、エーザイ株式会社の「LEQEMBI®」(レカネマブ)が、アルツハイマー病治療薬として、米国FDAに承認されたというニュースが、当社のアルツハイマー関連製品の需要を拡大する要因となる事を期待しております。・検査サービス 当サービスの血中リポタンパク質プロファイリングサービス「LipoSEARCH」に関連する検査や臨床検査サービスは、前年を若干下回る結果となりました。・TGカイコサービス ラミニン(iMatrix-511)の販売が減少し、前年を下回る結果となりました。 (化粧品関連事業) 当事業における当第1四半期連結会計期間の売上高は、国内通信販売が中心で、前年並みとなりました。なお、群馬県温泉地での高級旅館とのコラボを進めております。また、中国市場及び欧州市場については、販売戦略の見直しを行っております。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。なお、当第1四半期より報告セグメントの区分を変更しております(詳細は「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等) セグメント情報」の「2.報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください)。
セグメント
売上高
営業損益
金額(千円)
前年同期比
金額(千円)
前年同期比
増減額(千円)
増減率(%)
増減額(千円)
増減率(%)
抗体関連事業
176,366
+20,739
+13.3
2,871
+12,922
─
診断試薬サービス
159,761
+26,841
+20.2
45,591
+16,453
+56.8
検査サービス
11,375
△898
△7.3
△5,117
△285
─
TGカイコサービス
5,229
△5,203
△49.9
△37,601
△3,245
─
化粧品関連事業
822
△6
△0.8
△2,295
+2,512
─
※遺伝子組換えカイコの研究開発費は、TGカイコサービスに含めております。
以上の結果、当社グループの連結売上高は、前年同期比13.3%増の177,189千円となり、営業損益については、売上高の増加により、前年の14,858千円の営業損失から黒字化し、576千円の営業利益となりました。経常損益及び親会社株主に帰属する四半期純損益については、為替差益や前期に引き当てた貸倒引当金の戻入額を計上したこと及び前期において損益に大きな影響を及ぼしていた関係会社の持分法による投資損失等の影響が軽微だったことなどから、それぞれ、前年の54,731千円の経常損失から黒字化し、13,517千円の経常利益、前年の58,937千円の親会社株主に帰属する四半期純損失から黒字化し、11,165千円の親会社株主に帰属する四半期純利益となりました。
財政状況につきましては、次のとおりであります。
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における資産の残高は、前連結会計年度末比0.5%減の1,427,121千円となりました。この主な要因は、仕掛品が4,328千円、その他(投資その他の資産)が3,705千円、前期末に繰り入れた貸倒引当金を債権回収の終了により戻入したこと等によりその他(流動資産)が5,985千円それぞれ増加した一方、原材料及び貯蔵品が2,862千円、受取手形及び売掛金が7,740千円、税金の納付等により現金及び預金が8,918千円それぞれ減少したことによるものです。(負債)当第1四半期連結会計期間末における負債の残高は、前連結会計年度末比5.2%減の337,339千円となりました。この主な要因は、退職給付に係る負債が2,497千円増加した一方、賞与引当金が12,158千円減少したことによるものであります。また、その他(流動負債)が6,615千円減少しておりますが、前連結会計年度に係る諸税金の納付により未払法人税等の勘定残高が減少したことが大きな要因となっております。(純資産)当第1四半期連結会計期間末における純資産の残高は前連結会計年度末比1.0%増の1,089,782千円となりました。この要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により繰越利益剰余金が11,165千円増加したことによるものであります。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3) 研究開発活動当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は33,798千円であります。