【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。なお、当社は前第1四半期連結累計期間については四半期連結財務諸表を作成していないため、前年同四半期連結累計期間との比較分析は行っておりません。
(1) 財政状態及び経営成績の状況① 経営成績の状況2023年度第1四半期における世界経済は、ウクライナ情勢の長期化による原材料・エネルギー価格の高止まりに加え、世界的な金融引き締め政策による景気下振れ懸念等、依然として先行き不透明な状況が続いております。日本国内においては、新型コロナウィルス感染症の5類移行に伴い、行動制限も緩和され人流増となったこと等から、経済活動に緩やかな回復の動きは見られたものの、原材料・エネルギー価格の高止まりを受けた商品の値上げ等が国内経済に及ぼす影響が懸念され、先行きは楽観できない状況となっております。このような経済情勢のもと、当社グループは中期経営計画「Fly Higher Nankai」の最終年度として、引き続き経営指針である、「想定力の向上で守りの成長と攻めの成長を実現する」の達成に向け、既存コア事業の基盤強化、顧客への取組強化による適正な価格設定、効率経営による生産性向上、成長分野への経営資源(ヒト・モノ・カネ)の重点配分の諸施策を適切に実施いたしました。上記の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は4,876百万円となり、損益面につきましては、営業利益は571百万円、経常利益は579百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は397百万円となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
<化学品事業>基礎化学品につきましては、地域に根ざした販売体制のさらなる強化と、シェア拡大による殺菌剤の増加、製品価格の是正や、円安による輸出の増加等がありました。機能化学品につきましては、連結子会社である富士アミドケミカル㈱操業停止の影響を受け、減少しました。アグリにつきましては、安定供給体制の構築に向けて、サプライチェーンの整備の継続に努めました。環境リサイクルにつきましては、廃硫酸リサイクルの新規顧客獲得推進等を積極的に行いました。上記の結果、売上高は4,296百万円、セグメント利益は714百万円となりました。
<各種塩事業>各種塩事業には、塩の製造や加工、販売を営む各種塩事業が含まれております。梅の豊作による梅用塩の受注量が増加したことに加え、製品価格の是正等により、売上高は579百万円、セグメント利益は102百万円となりました。
② 財政状態の状況(資産)流動資産につきましては、主に現金及び預金が501百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ478百万円増加し、9,329百万円となりました。固定資産につきましては、主に有形固定資産の減価償却等による265百万円の減少、一方で建設仮勘定が475百万円、投資有価証券の時価の算定による増加42百万円があり、前連結会計年度末に比べ315百万円増加し、9,792百万円となりました。(負債)流動負債につきましては、買掛金が326百万円、短期借入金が301百万円、賞与引当金が148百万円それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べ864百万円減少し、7,085百万円となりました。固定負債につきましては、長期借入金が178百万円減少、一方でリース債務が370百万円増加し、前連結会計年度末に比べ121百万円増加し、5,326百万円となりました。(純資産)純資産につきましては、自己株式の処分による1,608百万円の増加などがあり、前連結会計年度末に比べ1,537百万円増加し、6,728百万円となりました。
(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3) 経営方針・経営戦略等当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、48百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。