【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は666,675千円となり、前連結会計年度末に比べ304,624千円増加いたしました。これは主に受注増加に伴い営業活動によるキャッシュ・フローが増加したことにより、現金及び預金が271,920千円増加したことによるものであります。
固定資産は62,434千円となり、前連結会計年度末に比べ8,548千円増加いたしました。これは主に繰延税金資産が7,220千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は、729,110千円となり、前連結会計年度末に比べ313,173千円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は238,680千円となり、前連結会計年度末に比べ86,326千円増加いたしました。これは主に業績増加に伴う課税所得増加により、未払法人税等が43,715千円増加したことによるものであります。
固定負債は156,445千円となり、前連結会計年度末に比べ24,387千円増加いたしました。これは長期借入金が24,387千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は、395,125千円となり、前連結会計年度末に比べ110,713千円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は333,984千円となり、前連結会計年度末に比べ202,459千円増加いたしました。これは主に利益剰余金197,569千円の増加によるものであります。
この結果、自己資本比率は45.8%(前連結会計年度末は31.6%)となりました。
② 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、オミクロン株によるコロナ感染拡大、ロシアのウクライナ侵攻、国際商品相場の高騰、上海ロックダウン、欧米のインフレ加速と景気悪化などにより、想定外の展開となりました。
しかし、当社グループを取り巻く国内ITサービス市場においては、経済産業省の推進するデジタルトランスフォーメーション(DX)に関連するシステム投資が一層その存在感を強めております。デジタルトランスフォーメーション(DX)のトレンドが進展する中、生産性の向上や業務の効率化を目的として、クラウドファースト戦略を実行する企業が増加しており、2021年の国内クラウド市場規模は、前年比34.7%増の4兆2,018億円となりました。また、2021年~2026年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は21.1%で推移し、2026年の市場規模は2021年比約2.6倍の10兆9,381億円になると予測されております。(出所:IDCJapan株式会社「国内クラウド市場 用途別 売上額予測、2021年~2026年」)
このような経営環境のもと、当社グループは、超高速CMS実行環境「KUSANAGI」をはじめとしたサーバ高速化ソリューション「KUSANAGI Stack」でKUSANAGI Stack事業を展開し、一気通貫でWebサイトの保守・運用を行うKUSANAGIマネージドサービスの拡大を図ってまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高770,988千円(前年同期比37.7%増)、営業利益296,541千円(前年同期比101.1%増)、経常利益291,774千円(前年同期比100.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益197,569千円(前年同期比106.8%増)となりました。重要な指標と位置付けているストック型ビジネスの売上高は597,321千円(前年同期比25.2%増)、売上高経常利益率37.8%(前年同期比45.2%増)となりました。
なお、当社グループの事業セグメントは、KUSANAGI Stack事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ271,920千円増加し、当連結会計年度末には558,684千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は246,633千円(前年同期比69.4%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益291,774千円(前年同期比146,084千円の増加)、仕入債務の増加額10,669千円(前年同期は仕入債務の減少額897千円)によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は12,962千円(前年同期は獲得した資金38,860千円)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出12,608千円(前年同期比5,417千円の増加)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は32,819千円(前年同期は使用した資金80,940千円)となりました。これは主に、長期借入金の借入による収入90,000千円(前年同期比53,112千円の増加)によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、生産活動を行っておりませんので、記載しておりません。
b.受注実績
当社グループは、受注実績の記載になじまないため、記載しておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループはKUSANAGI Stack事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。
サービスの名称
当連結会計年度
(自 2021年12月1日
至 2022年11月30日)
販売高(千円)
前年同期比(%)
KUSANAGIマネージドサービス
498,574
118.3
クラウドインテグレーションサービス
173,667
210.0
ライセンス販売
98,746
177.8
合計
770,988
137.7
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先
前連結会計年度
(自 2020年12月1日
至 2021年11月30日)
当連結会計年度
(自 2021年12月1日
至 2022年11月30日)
金額(千円)
割合(%)
金額(千円)
割合(%)
住友不動産株式会社
-
-
152,448
19.8
3.最近2連結会計年度のKUSANAGIマネージドサービスの実績は次のとおりであります。
前連結会計年度
(自 2020年12月1日
至 2021年11月30日)
当連結会計年度
(自 2021年12月1日
至 2022年11月30日)
MRR(百万円)
35
51
顧客数(社数)
114
114
新規顧客数
14
10
解約顧客数
25
10
顧客単価(千円)
301
363
解約率(%)
1.5
0.7
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中、将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積り及び判断が行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる場合があります。
当社グループが連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結 財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
(固定資産の減損)
当社グループは「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、資産又は資産グループに減損が生じている可能性を示す事象(減損の兆候)がある場合は、回収可能性を評価し、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上する可能性があります。固定資産の回収可能価額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しています。このうち、将来キャッシュ・フローは、中期経営計画を基礎として、資産グループの現在の使用状況等を考慮し見積っております。中期経営計画の見積期間を超える期間の将来キャッシュ・フローは、中期経営計画を基礎として、それまでの計画に基づく趨勢を踏まえた一定の仮定をおいて見積っております。
これらの仮定は、経営者が最善と判断した見積りに基づいて決定しておりますが、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更が生じた場合には、固定資産の減損損失を認識し、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態の分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態の状況」に記載のとおりであります。
2) 経営成績の分析
(売上高、売上総利益)
「KUSANAGIマネージメントサービス」の派生サービスである「CMSプラットフォーム統合サービス」への引き合いが多くなり、また2022年2月に締結した知的財産利用契約でのライセンス販売の増加がありました。また、「KUSANAGIマネージメントサービス」の解約率も月0.7%へと大きく減少し、その結果、売上高は770,988千円(前年同期比37.7%増)、売上総利益は550,909千円(前年同期比47.5%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、主に支払報酬料の増加により、254,368千円(前年同期比12.5%増)となりました。その結果、営業利益は296,541千円(前年同期比101.1%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
営業外収益については、前期発生した補助金等が当期は発生しなかったこと等の要因により、316千円(前年同期比86.1%減)となりました。営業外費用については、主に上場関連費用が発生したことにより、5,083千円(前年同期比32.0%増)となりました。その結果、経常利益は291,774千円(前年同期比100.0%増)となりました。
(法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益)
主に課税所得の増加に伴い、法人税、住民税及び事業税は101,424千円(前年同期比166.2%増)となったこと等の要因により、法人税等は94,204千円(前年同期比87.8%増)となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は197,569千円(前年同期106.8%増)となりました。
3) キャッシュ・フローの分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、クラウドの購入資金の他、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。なお、当社グループの資金の源泉は主に営業活動によるキャッシュ・フローによるものであります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、「ストック型ビジネスの売上高」と事業の収益力を示す「売上高経常利益率」を重要な指標と位置付けております。ストック型ビジネスは当社のビジネスモデルの中心であり、また売上高経常利益率は当社グループ内で開発してきた知的資本や自動化の仕組み(ハイパーオートメーションの導入による工数や作業量の低減など)の効果が出てきおり、他社と大きな差別化ができていることの証明であるため、これら2つの指標を重要指標と位置付けております。
最近2連結会計年度における主な経営指標は以下の通りであり、引き続き対処すべき経営課題の改善を図りながら、経営戦略を推進してまいります。
経営指標
2021年11月期
(前連結会計年度実績)
2022年11月期
(当連結会計年度実績)
売上高(千円)
559,845
770,988
内 ストック型ビジネス(千円)
477,137
597,321
経常利益(千円)
145,889
291,774
売上高経常利益率(%)
26.1
37.8
※ストック型ビジネスはKUSANAGIマネージドサービスとライセンス販売の合計値となります。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の通り、事業内容や外部環境、事業体制等、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、優秀な人材を確保し特定の技術並びにマーケットに偏らないサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行って参ります。
⑥ 経営戦略の現状と今後の見通し
経営戦略の現状と今後の見通しについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
⑦ 経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループが属するクラウド市場は、「クラウドファースト」という言葉が浸透しつつあり、本格的な普及期に入ったものと認識しております。
また、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「DX白書2023」によると、日本でDXに取組んでいる企業の割合は2021年度調査の55.8%から2022年度調査は69.3%に増加し、2022年度調査の米国の77.9%に近づいており、この1年でDXに取組む企業の割合は増加しているとの調査結果が示されております。DX取組みの増加は、クラウドコンピューティングの活用やAI技術による高度な自動化への取り組みを推進させるものと考えております。
このような状況下において、当社グループがさらなる成長を実現し、持続的に成長していくために、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の内容について重点的に取り組んでいく方針であります。
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