【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは2022年10月1日付で当社を株式交換完全親会社、共立印刷株式会社(以下、「共立印刷」という。)を株式交換完全子会社とする株式交換(以下、「本株式交換」という。)を実施し持株会社体制に移行しました。本株式交換により新たに子会社が連結対象になったことに伴い、2023年3月期第3四半期より初めて連結財務諸表を作成しております。このため、2023年3月期第2四半期連結財務諸表を作成していないことから、「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」においては対前年同四半期との比較に代わり、参考情報として共立印刷の前年同四半期連結業績との比較を記載しております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動規制が緩和され、経済活動の正常化が進むなかでインバウンド需要の回復などがあるものの、エネルギー価格の高止まりや為替の円安傾向による物価上昇などにより先行き不透明な状況が続いております。こうした情勢のなか当社グループを取り巻く環境は、印刷用紙や化成品原料などの価格が円安により高止まるなか、電気代など製造原価の増加によって利益を押し下げる傾向にあります。このような状況下にあってグループ全体として、印刷事業は、原材料高騰の影響により引き続き受注量が減少するなか、輪転機の稼働台数を調整することでコスト削減に努めております。また、BPO事業はマーケティング情報を活かした個人情報関連媒体の受注量が堅調に推移しており、デジタル事業は電子コミック関連の製造が徐々に増加傾向にあります。環境事業はRPFサーマルリサイクルや100%リサイクル材のマテリアルリサイクルにおいて製造・販売方法で新たな取り組みを行うことにより利益率の拡大に努めております。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高が前年同四半期と比べ3億5百万円(1.6%)減収の186億3千万円、営業利益は7千5百万円(12.6%)増益の6億7千5百万円、経常利益は6千8百万円(12.4%)増益の6億2千2百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は1千7百万円(5.4%)増益の3億4千2百万円になりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。なお、当社グループは、従来、印刷事業以外のセグメントについては、重要性が乏しいためセグメント別の記載を省略しておりましたが、2023年3月に株式会社山陰クリエ―トを連結子会社化したことで環境事業の重要性が高まり、第1四半期連結会計期間より業務管理区分の見直しを行ったことに伴い、これまでの単一印刷事業から「印刷事業」「BPO事業」「デジタル事業」「環境事業」に区分し、セグメント情報を記載することとしました。
①印刷事業用紙など材料費が高騰することで、カタログ類を中心に印刷媒体の受注量減少が顕著化するなか、製造コストや間接費の削減に努め、売上高は、147億7千3百万円、セグメント利益は4億6千2百万円になりました。
②BPO事業個人情報を軸に購買履歴を活用したダイレクトメールやPOP類の受注が堅調に推移したことなどにより、売上高は、30億7千1百万円、セグメント利益は2億5千1百万円になりました。今後はさらに、既存倉庫を活かした保管発送業務の営業活動にも注力してまいります。
③デジタル事業電子コミックのタテスクロール制作やカラーリング業務などの電子書籍関連が堅調であったことなどにより、売上高は、2億6千9百万円、セグメント利益は3千5百万円になりました。
④環境事業生分解性プラスチック製造に加えて、2023年3月にプラスチックのリサイクル事業を行う株式会社山陰クリエートを子会社化したことなどにより、売上高は、5億1千5百万円、セグメント利益は4千万円になりました。
(資産)流動資産は、前連結会計年度末に比べて4.0%減少し、216億1千9百万円となりました。これは、現金及び預金が増加したものの売掛金が減少したことなどによります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて0.5%減少し、202億3千8百万円となりました。これは、リース資産を償却したことなどによります。これらの結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて2.4%減少し、418億5千8百万円となりました。
(負債)流動負債は、前連結会計年度末に比べて7.4%減少し、147億1千8百万円となりました。これは、1年内返済予定の長期借入金が増加したものの支払手形及び買掛金と電子記録債務が減少したことなどによります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ1.3%減少し、106億6千5百万円となりました。これは、長期借入金が増加したもののリース債務が減少したことなどによります。これらの結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて4.9%減少し、253億8千3百万円となりました。
(純資産)純資産は、前連結会計年度末に比べて1.9%増加し、164億7千4百万円となりました。これは、利益剰余金が増加したことなどによります。
(2)キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前年同四半期と比べ6億8千8百万円減少の120億8千1百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の減少などはありましたものの、売上債権の減少などにより、前年同四半期と比べ15億2千9百万円増加の22億9千3百万円の獲得となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより、前年同四半期と比べ1億7千2百万円減少の5億4千5百万円の使用となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入がありましたものの、長期借入金の返済による支出などにより、前年同四半期と比べ3億8千3百万円増加の1億8千万円の使用となりました。
(3)経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。
(5) 研究開発活動該当事項はありません。
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