【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が、5類感染症病に移行したことなどを受けて、個人向けサービス活動を中心に正常化しつつあり、個人消費が回復傾向にあり、国内景気は緩やかに持ち直し傾向が見られました。一方、世界経済は、原油をはじめとするエネルギー資源・原材料の高騰、米国等の金利上昇に伴う急激な円安進行等、依然として不透明な状況が続いております。当社グループが関連する小売業界全体では、人流の回復に伴い、個人消費が回復基調で推移しており、訪日外国人観光客数の増加によりさらに回復が進むことが見込まれております。一方、当社グループが属するEC市場におきましては、新型コロナウイルス感染症が落ち着きを見せている中、外出自粛や在宅ワークの浸透の他、EC利用が消費者の間で定着しつつあり、EC化が続伸する傾向にあることから、引き続き市場拡大をしております。このような状況の中、当社グループの主力事業であります「ECマーケティング事業」につきましては、家具・生活雑貨等の売上が堅調に推移したものの、主にYahoo!ショッピングにおきましてモール全体として売上が減少した影響を受けたこと、また、「商品企画関連事業」におきまして、取引先の納期調整など出荷数が減少した結果、連結グループ全体の売上高は前年同期比で微減となりました。利益面につきましては、主に「ECマーケティング事業」において、PB商品の開発及び物流施策等、各種利益改善の諸施策を講じておりますが、円安やエネルギー価格上昇に伴う仕入価額の上昇や、物流コストの上昇によるコスト増が上回ったこと、また、「商品企画関連事業」におきまして、売上高減少に伴う利益確保に苦戦した結果、前年同期を下回る水準で推移しました。なお、営業外収益において、主に当社ベトナム子会社であるGenepa Vietnam co.,Ltd社(以下、「ジェネパベトナム社」といいます。)が有する外貨建債務に係る為替差益として17百万円及び当社国内連結子会社である株式会社カンナートにおいて、経済産業省が支援する補助金制度による事業再構築補助金に係る補助金収入として53百万円が計上されております。以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は11,570百万円(前年同四半期5.5%減)、営業損失は24百万円(前年同四半期は営業利益117百万円)、経常利益は60百万円(前年同四半期81.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は35百万円(前年同四半期86.3%減)となりました。
セグメントの業績については、以下のとおりであります。なお、第2四半期連結累計期間より、「その他の事業」に含めていたソフトウエアの受託開発及びシステム開発事業を「受託開発事業」として独立のセグメントに変更いたしました。
① ECマーケティング事業「ECマーケティング事業」につきましては、主にYahoo!ショッピングにおきましてモール全体として売上が減少した影響を受けたものの、依然として残る新型コロナウイルス感染症の影響により喚起されたEC需要や在宅勤務・巣ごもり需要等、変遷する消費者ニーズを的確に捉え、各種セールや夏物の新商品を継続的に導入したことにより家具・生活雑貨等の販売が堅調に推移した結果、売上高は前年同期比で増収となりました。また、利益面につきましては、PB商品の開発及び物流施策等、各種利益改善の諸施策を講じておりますが、円安やエネルギー価格上昇に伴う仕入価額の上昇や、物流コストの上昇によるコスト増が上回った結果、前年同期を下回る水準で推移しました。以上の結果、売上高は9,852百万円(前年同期比4.0%増)となり、セグメント利益は160百万円(前年同期比33.5%減)となりました。
② 商品企画関連事業「商品企画関連事業」につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために2020年から行われていた社会経済活動の制約がほぼ解消されたことで、海外出張による現地サポートが活発化し営業活動の強化が図れたものの、受注案件の納品が翌期にずれ込んでいること及び既存の取引先の受注が軟調に推移したことから売上高は前年同期比で減収となりました。また、利益面につきましては、売上高減少に伴う利益確保に苦戦した結果、前年を下回る水準で推移しました。以上の結果、売上高は1,606百万円(前年同期比39.5%減)となり、セグメント利益は44百万円(前年同期比41.8%減)となりました。
③ 受託開発事業「受託開発事業」につきましては、当社及び当社子会社の株式会社トリプルダブルにて行っている事業で、主に国、大学、企業の研究所との共同研究を通じて、システム、アプリケーションの受託開発やシステム開発の技術支援並びに運用保守を行う事業であります。当第3四半期連結累計期間におきましては、自社グループソフトウエアの開発案件について、セグメント間をまたいだ発注が行われたことによる売上等が計上されたことにより、売上面・利益面で寄与しました。以上の結果、売上高は230百万円(前年同期比71.4%増)となり、セグメント利益は97百万円(前年同期比193.5%増)となりました。
④ その他「その他」につきましては、非物販事業としておしゃれなインテリア・雑貨の紹介、それらの実例の紹介及び家に関するアイデアを紹介するWEBメディア「イエコレクション」(https://iecolle.com)及び前期に立ち上げたシーン・相手別におすすめの贈り物をセレクトするWEBメディア「プレゼントコレクション」(https://iecolle.com/present/)について、掲載する記事数やPV数の拡大に向けた人員増加等への投資の他、第2四半期連結累計期間において新たに、様々なテーマに合わせて書籍・映画をセレクトするWEBメディア「ブックスコレクション」(https://iecolle.com/books/)を立ち上げ、収益拡大を図ってまいりましたが、当第3四半期連結累計期間におきましては、想定している売上高水準及び利益水準には至りませんでした。
(2) 財政状態の分析(資産の状況)当第3四半期連結会計期間末の総資産は、4,505百万円となり、前連結会計年度末に比べ132百万円減少となりました。流動資産は、4,136百万円となり、前連結会計年度末に比べ227百万円減少となりました。主な要因といたしましては、今後の販売に向けた部材調達や生産増加により原材料及び貯蔵品が55百万円増加しましたが、商品仕入の決済増加により現金及び預金が129百万円減少、売上高に季節的変動があることで受取手形及び売掛金が153百万円減少したことによるものであります。固定資産は、369百万円となり、前連結会計年度末に比べ95百万円増加となりました。主な要因といたしましては、リース資産が70百万円増加したこと等により有形固定資産が64百万円増加、投資その他の資産のその他に含まれる長期前払費用が26百万円増加したこと等により投資その他の資産が30百万円増加したことによるものであります。
(負債の状況)負債は、2,552百万円となり、前連結会計年度末に比べ88百万円減少となりました。流動負債は、2,466百万円となり、前連結会計年度末に比べ70百万円減少となりました。主な要因といたしましては、ロイヤリティや決済手数料等の変動費が増加したことにより未払金が20百万円増加しましたが、取引金額の大きい仕入の減少等により支払手形及び買掛金が88百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は、86百万円となり、前連結会計年度末に比べ17百万円減少となりました。主な要因といたしましては、リース債務が41百万円増加しましたが、返済により長期借入金が59百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産の状況)純資産は、1,953百万円となり、前連結会計年度末に比べ44百万円減少となりました。主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上しましたが、株主に対する決算配当等により利益剰余金が37百万円減少、為替換算調整勘定が10百万円減少したこと等によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動記載すべき重要な研究開発活動はありません。
(5) 従業員数連結会社の状況当第3四半期連結累計期間において、従業員数の著しい増減はありません。
(6) 仕入、受注及び販売の実績 当第3四半期連結累計期間において、仕入、受注及び販売実績の著しい増減はありません。
(7) 主要な設備 ①新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変動があった設備は、次のとおりであります。
会社名
事業所名(所在地)
セグメントの名称
設備の内容
帳簿価額
リース開始年月
リース資産(千円)
合計(千円)
青島新嘉程家紡有限会社
工場(中国山東省)
商品企画関連事業
リース資産(工場)
69,465
69,465
2023年6月
(注)海外子会社の新規工場の取得について、当社グループにてリースによる固定資産の賃借となりました。
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