【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、ウィズコロナの下での各種政策の効果により、景気の持ち直しが期待されましたが、世界的な金融引締め等が続くことによる海外景気の下振れリスク、物価上昇、供給面での制約及び金融資本市場の変動等、先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社グループの係わる電線業界におきましては、電線の主材料である銅の価格が、1トン当たり期中平均1,205千円と前年同期平均1,158千円に比べ4.1%上昇いたしました(銅価格の推移、1トン当たり期初1,170千円、高値1,270千円(2023年1月)、安値1,140千円(2023年1月)、第1四半期末1,270千円)。また、建設・電販向けの出荷量は、前年同期に比べ減少基調で推移いたしました。
このような情勢のもとで当社グループは、提案型営業の推進、配送体制の強化、新規得意先の開拓及び既存得意先の深耕、新商品の拡販など積極的な営業展開を図りました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
①財政状態
当第1四半期連結会計期間末の資産につきましては、資産合計は95,123百万円で前連結会計年度末に比べて258百万円の減少となりました。
流動資産は67,429百万円で現預金及び売上債権が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて480百万円の減少となり、固定資産は27,693百万円で前連結会計年度末に比べて221百万円の増加となりました。
負債につきましては、負債合計は48,126百万円で前連結会計年度末に比べて855百万円の減少となりました。流動負債は44,983百万円で仕入債務は増加したものの、未払法人税等及び賞与引当金が減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて938百万円の減少となり、固定負債は3,142百万円で前連結会計年度末に比べて83百万円の増加となりました。
純資産につきましては、純資産合計は46,996百万円で前連結会計年度末に比べ597百万円の増加となりました。増加の主な要因は、自己株式の取得による減少があったものの、利益の内部留保により利益剰余金が増加したことなどによります。
②経営成績
当第1四半期連結累計期間の経営成績は、半導体製造装置向け需要の増大、自動車・工作機械向け需要の回復、銅価格の上昇に伴い建設・電販向けの売上が増加したことにより、売上高は29,764百万円(前年同期比9.6%増)、営業利益は2,147百万円(前年同期比29.4%増)、経常利益は2,263百万円(前年同期比28.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,520百万円(前年同期比27.3%増)となりました。
なお、当社グループは、電線・ケーブル事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの経営成績の記載を省略しております。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
(6)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等について、当第1四半期連結累計期間に著しい変更があったものは次のとおりであります。
会社名
事業所名
所在地
セグメントの名称
設備の
内容
投資予定額
資金調達方法
着手及び完了予定年月
完成後の
増加能力
等
総額
(百万円)
既支払額
(百万円)
着手
完了
当社
北陸支店
石川県
金沢市
電線・
ケーブル
事務所・
倉庫
1,430
936
自己資金
2022年5月
2023年5月
土地
6,685.98㎡
建物
4,928.25㎡
(注)当社北陸支店の新設計画は、投資予定金額の既支払額を608百万円から936百万円に変更しております。