【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。(1) 経営成績の状況当社はAIを中心としてIT・ハードウェア等の各種テクノロジーを統合的に活用したソリューションを提供する「ソリューション提供事業」を展開しております。当社の「ソリューション提供事業」は、提供形態に基づいて、「プロジェクト型」と「サービス型」に分類しております。
大分類
契約形態
ビジネス概要
プロジェクト型
請負契約準委任契約
顧客の経営問題の解決や課題の達成のための相談と具体的なサービス・システムの設計・開発・保守運用までをワンストップで提供
・顧客の要求仕様を満たすサービス・システムをプロジェクト単位に契約して契約の期間内に納品・顧客の経営問題に対して中長期的に向き合いながらエンジニアやコンサルタントの稼働やノウハウを安定的に提供・「サービス型」に付随して発生する開発の実施及び関連事業・サービスの立上支援
サービス型
ライセンス供与契約
「仮想人材派遣」関連技術に関する技術情報の提供や開発ライセンス・利用ライセンスの供与
「ソリューション提供事業」は、2023年10月期第3四半期時点では「プロジェクト型」が96.7%を占めており、その高い粗利益率に基づいて、当社の独自コンセプトであり、特定ジャンルに限定することによって、機械が人間のように意味を理解できるようになることを目指す技術であるArtificial Elastic Intelligence(AEI)に関する研究や、AEIを活用し、高い収益性を持つ「サービス型」への継続投資を行っております。 当社におけるソリューション提供事業に関しては、①サービス提供方法に基づく分類、②テクノロジーに基づく分類、③継続性に基づく分類にそれぞれ事業を分類すると以下のような収益構造となっております。①サービス提供方法に基づく分類 ソリューション提供事業を、役務提供内容によりプロジェクト型とサービス型に分類しております。自社サービスや自社保有のライセンス利用にかかる売上に関してはサービス型売上に分類し、それ以外の売上高についてはプロジェクト型売上に分類しております。 これに基づく2023年10月期第3四半期累計売上高は、プロジェクト型売上623,062千円(前年同期比+18.2%)、サービス型売上は21,460千円(前年同期比+176.5%)となっており、第5期よりサービス型が収益化している状況でございます。
②テクノロジーに基づく分類 ソリューション提供事業を、当社提供サービスにより、AI関連売上とその他売上に分類しております。これは、顧客へ提供する役務の内容として、AI技術もしくは当社が独自に研究開発を行っているAEIという技術を用いたソリューション提供であるかに基づき、当該技術を用いた売上高に関してはAEI関連売上に分類し、それ以外のものに関してはその他売上に分類をしております。これに基づく2023年10月期第3四半期累計売上高は、AI関連売上363,763千円(前年同期比+21.4%)(うち、AEI関連売上が50,400千円)、その他売上280,758千円(前年同期比+19.3%)となっており、AI関連売上比率は全体の56.4%となっております。
③継続性に基づく分類 ソリューション提供事業を、顧客の継続性により、継続的な顧客への売上とその他売上に分類しております。2023年10月期第3四半期累計売上高は、継続的な顧客への売上が369,236千円(前年同期比△4.2%)、その他売上が275,285千円(前年同期比+84.4%)となっており、継続的な顧客への売上は、2023年10月期第3四半期累計売上高の57.3%となっております。既存顧客へのアップセル及びその他売上から継続的な顧客への売上への転換を図っております。
(注)直近四半期会計期間までに4四半期会計期間以上連続で売上を計上している顧客への、4四半期目以降の売上を継続的な顧客への売上として分類し、それ以外の顧客への売上をその他売上として分類しております。
当第3四半期累計期間(2022年11月1日から2023年7月31日まで)における当社を取り巻く経営環境につきましては、新型コロナウイルス感染症の収束時期は引き続き不透明な状況が継続しております。また、海外情勢についても、ウクライナ情勢を巡る軍事侵攻や米国金利の上昇による急激な円安等の不透明な市況が継続しております。そのような状況において、当社の所属する業界においては、AI等の最新技術への関心が高まっており、製造業顧客及び情報通信業顧客向けのソリューションの提供を中心にプロジェクト型の契約件数等が堅調に増加した結果、売上は順調に推移いたしました。また、当年度より、業務提携先に対する「仮想人材派遣」に関連する技術情報の提供やライセンスの供与、関連事業・サービスの立上支援、API化したAEI基礎技術の提供等のサービス型の役務提供を開始し、研究開発の商用化を順次図っております。以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は644,522千円(前年同期比+20.5%)、営業利益は121,717千円(前年同期比+21.8%)、経常利益は121,720千円(前年同期比+24.8%)、四半期純利益は81,576千円(前年同期比△25.3%)となりました。 なお、当社の事業セグメントはソリューション提供事業の単一セグメントのため、セグメント別の記載は省略しております。
(2) 財政状態の状況(資産)ⅰ.流動資産
当第3四半期会計期間末における流動資産は872,913千円となり、前事業年度末に比べ74,938千円減少いたしました。これは主に、投資有価証券の取得や法人税等の納付により現金及び預金が139,472千円減少したこと、売上規模拡大により、売掛金が66,496千円増加したことによるものであります。ⅱ.固定資産
当第3四半期会計期間末における固定資産は170,273千円となり、前事業年度末に比べ98,644千円増加いたしました。これは主に、ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定47,961千円の増加やオフィス増床等による有形固定資産の増加4,747千円があった一方で、営業権が定額償却により2,234千円減少したことによるものであります。ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定に関しては、前事業年度より当社の研究開発活動である仮想人材派遣の一部について将来の収益獲得が確実になったことに伴い、その中核技術であるN4及びPSFの一部につき、資産計上を行っております。上記の結果、総資産は1,043,187千円となり、前事業年度末に比べ23,706千円増加いたしました。
(負債)当第3四半期会計期間末における流動負債は134,982千円となり、前事業年度末に比べ64,228千円減少いたしました。これは主に、法人税等の納付により未払法人税等が34,400千円、未払消費税等が17,362千円、賞与支給に伴い未払費用が42,289千円それぞれ減少したことによるものであります。なお、前事業年度末において未払費用に含めて表示していた未払の賞与については、支給タイミングに基づき、当第3四半期会計期間末においては賞与引当金として表示しております。これにより、賞与引当金が35,453千円増加しております。この結果、負債合計は134,982千円となり、前事業年度末に比べ64,228千円減少いたしました。
(純資産)当第3四半期会計期間末における純資産合計は908,204千円となり、前事業年度末に比べ87,935千円増加いたしました。これは主に、新株予約権の行使に伴う新株発行により資本金及び資本準備金がそれぞれ2,276千円増加及び、新株予約権の行使に伴う自己株式の処分に伴い資本剰余金が1,802千円増加したこと、四半期純利益により、利益剰余金が81,576千円増加したことによるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当第3四半期累計期間において、当社が会計上の見積りに用いた新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う影響等に関する仮定については、重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動 当第3四半期累計期間の研究開発費総額は36,029千円であります。
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