【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況当期の連結業績は、売上高163億9百万円(前年同期比95.2%)、営業損失6億91百万円(前年同期は営業損失5億95百万円)、経常損失5億94百万円(前年同期は経常損失4億44百万円)、投資有価証券売却等による特別利益14億57百万円及び新型コロナウイルスの影響による臨時休業による損失等による特別損失を1億29百万円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は5億49百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失8億97百万円)となりました。また、国内事業単体業績は、売上高163億6百万円(前年同期比95.2%)、営業損失6億94百万円(前年同期は営業損失6億4百万円)、経常損失5億92百万円(前年同期は経常損失4億45百万円)、当期純利益は5億50百万円(前年同期は当期純損失8億97百万円)となりました。
当連結会計年度(2020年3月1日~2021年2月28日)におけるわが国の国内景気は、新型コロナ感染症の拡大に伴う経済活動の停滞等により個人消費の縮小や企業業績の悪化など景気後退局面を迎えました。4月の緊急事態宣言発出後、5月には段階的に解除され、経済活動が再開されたことによって、回復傾向も見られましたが、新型コロナウイルスの感染症は再拡大しており、1月には2度目の緊急事態宣言が発出されるなど、未だ収束時期の目途はたたず、依然として経済の先行きは不透明な状況で推移しております。このような状況下の中で、当社は、「ファッション小売業からファッションテック企業への転換」をすべく3つの重点施策の取り組みに加え「コロナ下で生まれた新しい生活様式への対応」への取り組みを行い、安定的な収益性の確立を目指しました。
1つ目の取り組みである「既存事業の収益改善」については、4月に緊急事態宣言が発出され、解除されるまでの約1ヵ月、約7割強の営業店舗において臨時休業が発生、その他の店舗においても営業時間短縮を余儀なくされるなど、客数の減少により店舗の売上は大きな影響を受けました。また、1月には、1都2府8県に緊急事態宣言が再発出されるなど年間を通じて、外出自粛等による客数減少の影響を受けました。そのような状況の下、店舗収益向上に向けて、「接客販売員」の拡充による接客強化及びコックスメンバーズクラブ会員の新規獲得による固定客づくりに取り組みました。コックスメンバーズクラブ会員は、接客時におけるアプローチを徹底したことと、ECでのマスク販売に伴う新規会員が増加したこと等により、前期末より78.2%増加しました。また、下期から巣ごもり需要に対応したリラクシングウエア・ルームウエアを新たに展開し、加えてライフスタイル雑貨の取り扱いを拡大するなど、お客さまの生活様式の変化に対応してまいりました。その結果、既存店の売上高前年比は、第1四半期は、45.9%でしたが、第2四半期88.7%、第3四半期92.4%と回復基調となりました。第4四半期は、新型コロナウイルス感染症の再拡大、緊急事態宣言の再発出等により、12月及び1月の既存店売上高前年比は74.8%と苦戦をしましたが、2月には既存店売上高前年比は、85.0%まで回復しました。商品面においては、春・夏物商品の販売機会減少による在庫の増加、12月、1月の売上不振による冬物商品の処分、第1四半期における直貿仕入れの減少等の影響により、売上総利益率は3.1ポイント悪化いたしました。販売費及び一般管理費につきましては、RFID棚卸による棚卸コストの削減、RPAの活用やクラウドサービスを活用した契約書管理、新勤怠システムの導入による労務管理の効率化等に加え、営業時間短縮による設備費、旅費交通費の削減等により前年から8億57百万円の削減となりました。店舗展開においては、11店舗の閉店、1店舗の新規出店により、期末店舗数は212店舗となりました。
2つ目の施策である「EC事業の推進・拡大」については、10月30日に従来の「コックス公式オンライトストア」を、より見やすく、より買いやすい便利な「TOKYO DESIGN CHANNEL」としてリニューアルをいたしました。また、ECサイトにてファッションマスクの予約販売を先駆けて行い、多くのお客さまからのご支持をいただきました。更には、公式サイトでは、「抗菌防臭アイテム特集」「お家時間ときどきおでかけ特集」「巣ごもり特集」「新しい時代の春の新生活特集」などアパレルに加えて、新たな生活様式に対応したライフスタイルグッズの提案をあわせて行いました。その結果、ECの売上高前年比は、180.5%と伸長いたしました。3つ目の施策である「ファッションテックに向けた投資のシフト」については、EC公式サイトのリニューアル、RFID棚卸のための機器やシステムへの投資、新勤怠システムやクラウド型人事労務管理システムの導入など主にデジタル化に向けたITの分野に投資を行いました。
最後に「コロナ下で生まれた新たな生活様式への対応」については、家で過ごす時間の増加に対応し、下期よりリラクシングウエア・ルームウエアを新たに展開しました。また、マスクをつける生活の日常化に対応し、マスクをファッションの一部と捉え、ファッションマスク専門店を9月8日に東京八重洲地下街にオープンいたしました。その後、主要都市ターミナル立地や百貨店を中心に期間限定出店でありますが、計13店舗を出店(Mask.com、Mask.com EXPRESS、Mask.com Luxuryを含む)し、洋服と同じ感覚でお気に入りのマスクを選ぶ楽しさを提案して参りました。
②SDGs(持続可能な開発目標)に対する取り組み当社は、経営理念にある「お客さまのファッションライフやライフスタイルを彩る、本質的な豊かさ」を実現するため、2018年10月よりSDGs委員会を立上げ、事業活動を通じて「お客さまと共に」社会課題を解決していくための活動を開始いたしました。当連結会計年度でも引き続き、「働きがい・働き方」「街づくり」「環境保全」の大きな3つの柱で活動を実施いたしました。「働きがい・働き方」のテーマとしては、本社のテレワークの促進や、部下のライフワークバランスを尊重し、キャリアを応援するリーダーとしてイクボスの育成を図り、イオン株式会社主催のダイ満足アワードにてイクボス大賞を2年連続受賞いたしました。引き続き、成果を残しつつ、従業員の幸せを考えながらワークライフバランスの取り組みを進めて参ります。「環境保全」については、2020年7月1日からのレジ袋の有料化に合わせて、マイバックの持参を促進する一方で、有料レジ袋については環境にやさしい石灰石を主原料とした「LIMEX」への切り替えを行いました。また、環境に配慮した商品開発として、オーガニックコットンを使用した商品開発を行いました。来期については、環境配慮素材の使用比率の更なる向上を目指した商品開発やワークライフバランスの取り組みの一層の推進を行うなど、業績を向上させながら社会貢献につながる取り組みを拡大させ、持続可能な開発目標の達成に向けて、様々な取り組みを継続して参ります。
③財政状態の分析当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ2億95百万円増加し、126億98百万円となりました。増加の主な内容は、現金及び預金が36億89百万円増加したこと等によるものであり、減少の主な内容は、関係会社預け金が10億50百万円、投資有価証券が20億56百万円減少したこと等によるものです。当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ5億60百万円増加し、53億4百万円となりました。増加の主な内容は、未払法人税等が3億4百万円、未払消費税等が2億78百万円、支払手形及び買掛金が2億58百万円、未払費用が2億12百万円増加したこと等によるものであり、減少の主な内容は、繰延税金負債が4億34百万円減少したこと等によるものです。当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ2億64百万円減少し、73億93百万円となりました。増減の主な内容は、利益剰余金が5億49百万円増加し、その他有価証券評価差額金が10億6百万円減少したこと等によるものです。
④キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末と比べ26億39百万円増加し、46億29百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、7億15百万円(前期は14億54百万円の支出)となりました。その主な収入の内訳は、税金等調整前当期純利益7億33百万円、仕入債務の増加額2億13百万円等によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は、19億20百万円(前期は1億44百万円の収入)となりました。その収入の内訳は、投資有価証券の売却による収入19億17百万円、差入保証金の回収による収入1億37百万円等によるものです。主な支出の内訳は、有形固定資産の取得による支出55百万円、無形固定資産の取得による支出37百万円等によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果増加した資金は、ストックオプションの行使によるものです。
⑤生産、受注及び販売の状況 a.販売実績
事業部門別
売上高(千円)
前年同期比(%)
ikka
13,252,441
97.0
LBC
1,772,784
84.2
VEX
395,726
49.7
Mask.com
263,954
–
EC限定ブランド
625,034
111.0
合計
16,309,939
95.2
(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。2 「ikka」は「ikka」「IKKA LOUNGE」「CURRENT」、「LBC」は「LBC」「Lbc with Life」、「VEX」は「VENCE EXCHANGE」「VENCE share style」を区分したものであります。3 「EC限定ブランド」は「TDC」「notch.」「NO NEED」「Candy Beans」であります。
b.商品の地域別売上高
地域別
売上高(千円)
構成比(%)
前年同期比(%)
期末(店)
北海道・東北地域計
1,835,970
11.3
75.2
32
関東地域計
8,366,195
51.3
129.1
68
中部地域計
1,788,873
11.0
69.9
37
近畿地域計
1,993,101
12.2
78.3
32
中国・四国地域計
1,071,270
6.6
76.5
21
九州・沖縄地域計
1,251,450
7.7
73.7
22
小計
16,306,861
100.0
95.2
212
海外(中国)地域計
20,042
0.1
68.1
0
調整額
△16,964
△0.1
–
–
合計
16,309,939
100.0
95.2
212
(注) 調整額は、連結消去であります。
c.単位当り売上状況
1㎡当り売上高
売場面積1㎡当り期間売上高
50,072.87㎡326千円
1人当り売上高
従業員数1人当り期間売上高
1,170人13,940千円
(注) 1 売場面積は、期中平均で表示しております。2 従業員数は、パートタイマーを含めており、期中平均で表示しております。3 パートタイマー数は、1人当り1日8時間換算にて算出しております。4 上記金額には消費税等は含まれておりません。
d.仕入実績
事業部門別
仕入高(千円)
前年同期比(%)
ikka
6,562,367
104.1
LBC
799,966
79.3
VEX
203,437
55.2
Mask.com
208,172
–
EC限定ブランド
348,620
101.6
合計
8,122,562
101.3
(注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。2 「ikka」は「ikka」「IKKA LOUNGE」「CURRENT」、「LBC」は「LBC」「Lbc with Life」、「VEX」は「VENCE EXCHANGE」「VENCE share style」を区分したものであります。3 「EC限定ブランド」は「TDC」「notch.」「NO NEED」「Candy Beans」であります。
(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、連結貸借対照表上の資産、負債の計上額及び連結損益計算書上の収益、費用の計上額に影響を与える会計上の見積りを行う必要があります。当該見積りは、過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4. 会計方針に関する事項」に記載しております。なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
