【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況当第2四半期累計期間(2022年6月1日から2022年11月30日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限の緩和や各種政策の効果等により、景気は緩やかに持ち直しの動きがみられたものの、ロシアのウクライナへの侵攻の長期化や、歴史的な円安の進行に伴う物価上昇等により、景気の先行きは不透明な状況で推移いたしました。当社の属する情報サービス産業界においては、デジタルトランスフォーメーション(DX)関連の需要が拡大するとともに、通信技術の高度化に伴うオンライン・コミュニケーションツールの多様化が進展しております。そのなかで、当社の主な事業分野である官公庁向けシステムは、従来のオンプレミス環境からクラウド環境への移行が加速しており、特に防災・防犯に係る行政の高度化の要請は高く、重点施策として予算が確保されております。しかしその一方で、次世代のテクノロジーと融合したサービスの創出に携わるエンジニアの確保と育成が当社の課題となっております。このような状況において、当社は2022年7月にスタートした新中期経営計画に基づき、Gov-tech市場の深耕をテーマとして、警察・消防・自治体防災・社会インフラ保全の課題解決を実現するシステムの導入拡大を推進しております。主力の「NET119緊急通報システム」は全国普及に向け導入を進めるとともに、今後の成長が期待できる「Live119(映像通報システム)」・「Live-X(映像通話システム)」のほか、災害対策本部での情報収集を支援する「DMaCS(災害情報共有サービス)」、地方自治体の業務等に関連する適時の情報伝達を支援する「Mailio(メッセージ配信サービス)」、自治体や警察が防災・防犯情報を配信するスマートフォンアプリ等、各種システムの積極的な提案に注力いたしました。以上の結果、当第2四半期累計期間の売上高につきましては、Live119・DMaCSをはじめとした各種クラウドサービスの契約数が積み上がり、ストック型の利用料収入が順調に増加するとともに、クラウドサービスの初期構築やオンプレミス環境でのシステム開発等に係る受託開発も概ね期初計画どおり推移しましたが、第2四半期会計期間に納期が到来する案件が前年同期と比較して少なかったことから、売上高は517,896千円(前年同四半期比1.5%減)となりました。利益につきましては、売上高の減少並びに人件費の増加を主とした売上原価・販売費及び一般管理費の増加により、営業利益は134,818千円(前年同四半期比17.6%減)、経常利益は135,340千円(前年同四半期比18.7%減)、四半期純利益は94,537千円(前年同四半期比17.9%減)となりました。なお、当社事業は顧客(大手企業や官公庁等)の決算期が集中する3月近くに売上計上される案件が多いため、第3又は第4四半期会計期間に売上高が偏重する傾向(業績の季節的変動)があります。また、当社は情報サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2) 財政状態の状況当第2四半期会計期間末における総資産は、2,403,554千円となり、前事業年度末と比較して35,543千円の増加となりました。これは主に、仕掛品が68,686千円、投資有価証券が199,673千円それぞれ増加した一方で、現金及び預金が194,714千円、有価証券が42,581千円それぞれ減少したことによるものであります。負債は、205,727千円となり、前事業年度末と比較して23,537千円の減少となりました。これは主に、賞与引当金が10,452千円、固定負債のその他に含まれる長期前受収益が22,106千円それぞれ増加した一方で、買掛金が6,526千円、未払法人税等が27,499千円、未払消費税等が18,670千円それぞれ減少したことによるものであります。純資産は、2,197,826千円となり、前事業年度末と比較して59,081千円の増加となりました。これは主に、四半期純利益の計上により利益剰余金が94,537千円、譲渡制限付株式の付与等により資本剰余金が8,749千円それぞれ増加した一方で、配当金の支払いにより利益剰余金が44,856千円減少したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況当第2四半期累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べて194,714千円減少し、535,931千円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期累計期間において営業活動の結果獲得した資金は、10,152千円(前年同四半期は42,463千円の支出)となりました。これは主に、税引前四半期純利益が135,340千円、売上債権の減少額が3,931千円、前受収益の増加額が29,282千円あった一方で、棚卸資産の増加額が70,603千円、法人税等の支払額が67,841千円、未払消費税等の減少額が18,670千円あったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期累計期間において投資活動の結果支出した資金は、160,367千円(前年同四半期比158,758千円増)となりました。これは主に、有価証券の償還による収入42,500千円、投資有価証券の取得による支出200,000千円があったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期累計期間において財務活動の結果支出した資金は、44,499千円(前年同四半期比6,310千円増)となりました。これは、配当金の支払があったことによるものであります。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動当第2四半期累計期間における研究開発活動の金額は、1,232千円であります。なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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