【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、コロナとの共生が進展するなかで、各種政策の効果もあり、経済活動の持ち直しの動きがありました。
しかしながら、世界的な金融引締め等を背景とした海外景気の下振れリスク、物価上昇による家計や企業への影響など、依然として先行き不透明な状況が続きました。
当社グループの主要顧客である飲食店や宿泊施設は、全国旅行支援等の政策効果やインバウンド客の増加により、客数が回復している一方、深刻な人手不足、原料高と光熱費の高騰等など、厳しい経営環境が続きました。
このような状況下、当社グループは、新中期経営計画「NX2025」に基づき、感染対策用製品の開発及び拡販、人出不足に対応する製品の拡販、新規チャネルの拡大に注力いたしました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、洗剤洗浄剤及び固形燃料等の伸長により、142億9千万円(前年同四半期比 8.6%増)となりました。
利益につきましては、製品価格の適正化やコスト削減の取り組みを強化しましたが、原材料価格高騰や物流費上昇の影響を大きく受け、営業利益7億5千5百万円(同 47.8%減)、経常利益7億8千1百万円(同 47.5%減)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、5億1千9百万円(同 49.5%減)となりました。
当社グループは、業務用の化成品事業を行っており、単一セグメントであるため、セグメント別の情報はありません。当社グループ製造品及び仕入商品等の売上高は、次のとおりであります。
<当社グループ製造品>(業務用洗剤・洗浄剤・除菌剤・漂白剤・固形燃料等)
アルコール製剤は、需要が緩やかに落ち着きつつあり、その影響を受けましたが、洗浄効果を付与した食品添加物アルコール製剤「ノロスターセキュアフォーム」の投入や、官公庁やレジャー施設などへの新規チャネル開拓が進んだことにより、新型コロナウイルス感染症流行前と比較し、一定の伸びで推移いたしました。
洗剤洗浄剤は、ウイルス除去・除菌ができるトイレ用洗剤「ノロスタートイレクリーナー」、様々なウイルス・細菌を消毒できる医薬部外品手洗い液「Nスター薬用ハンドウォッシュVA」など感染対策用新製品を中心に顧客のニーズに沿った製品・サービスの提案を行ったこと、また人手不足に対応した厨房用洗浄剤「ケミファインクイックすすぎ」等製品の提案を行った結果、売上は増加いたしました。
固形燃料は、旅館やリゾートホテルなどの宿泊者数が増加したことで、売上は増加いたしました。
その結果、当第3四半期連結累計期間の当社グループ製造品売上高は、111億6千6百万円(前年同四半期比 5.8%増)となりました
<仕入商品等>
当第3四半期連結累計期間の売上高は、31億2千4百万円(同 19.9%増)となりました。
(2)財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の財政状態は次のとおりであります。
(資産)
資産は前連結会計年度末と比較して2億1千8百万円増加し、210億1千4百万円となりました。主には、「商品及び製品」が1億5千3百万円、流動資産「その他」が2億6千6百万円それぞれ増加し、「現金及び預金」が1億7千万円、「建物及び構築物(純額)」が1億6千1百万円それぞれ減少しました。
(負債)
負債は前連結会計年度末と比較して2千9百万円減少し、82億4千2百万円となりました。主には、「電子記録債務」が7億2千8百万円増加し、「短期借入金」が2億6千8百万円、「未払法人税等」が2億1千4百万円、「長期借入金」が3億1千8百万円それぞれ減少しました。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末と比較して2億4千7百万円増加し、127億7千1百万円となりました。主には、親会社株主に帰属する四半期純利益5億1千9百万円による増加と、配当金の支払2億7千1百万円によるものです。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)会社の支配に関する基本方針について
当第3四半期連結累計期間において、重要な変更及び新たに定めた基本方針はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における、研究開発費は1億9千9百万円であります。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。