【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態および経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、経済が正常化するなか、物価の上昇により、個人消費は緩やかに拡大しました。世界経済においては、インフレは鈍化傾向にありますが、米国経済は引き続き堅調で金利差が拡大し、為替は円安方向に推移しました。また、中国での不動産問題や景気の先行きに不安が見られました。このような状況のもと当社グループにおいては、海外での販売数量増加および全般的な販売価格の上昇により売上高は15,386百万円(前年同期比5.9%増)となり、営業利益は528百万円(前年同期比78.8%増)と大幅に増加しましたが、為替差益の減少により、経常利益は933百万円(前年同期比10.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は569百万円(前年同期比13.0%増)となりました。セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
① 日本経済はゆるやかな回復基調の下、特殊潤滑油は主力のダイカスト用油剤の販売数量は前年同期を上回りましたが、難燃性作動液や冷熱媒体が数量減となったことから部門全体の販売数量は前年同期を下回りました。ホットメルト接着剤は衛生材料向けが好調で数量増となりましたが、素材および合成潤滑油は主要顧客での需要減により数量減となりました。日本セグメント全体で販売数量は前年同期を下回ったものの、製品価格是正により利益率は改善が進んできました。この結果、当セグメントの外部顧客への売上高は9,966百万円(前年同期比3.6%増)となり、セグメント利益は216百万円(前年同期比50.4%増)となりました。
② 中国不動産問題や、雇用回復の遅れによる消費抑制等が内需回復の重石となっている状況の中、特殊潤滑油は日系自動車部品メーカーの稼働率低下の影響を受け、ホットメルト接着材は空気清浄機用フィルター用途での出荷減により、共に減収となりました。この結果、当セグメントの外部顧客への売上高は1,522百万円(前年同期比12.4%減)となり、セグメント利益は80百万円(前年同期比15.4%減)となりました。
③ 東南/南アジア特殊潤滑油はインドおよびインドネシアでの自動車生産台数の増加による数量増と販売価格の上昇により、ホットメルト接着剤は同地域での拡販により、共に増収となりました。この結果、当セグメントの外部顧客への売上高は3,313百万円(前年同期比21.5%増)となり、セグメント利益は149百万円(前年同期比265.0%増)となりました。
④ 北米自動車生産台数の増加による数量増により特殊潤滑油は大幅増収となりました。また中でも少量塗布型離型剤等の高付加価値品の出荷が順調に推移しました。この結果、当セグメントの外部顧客への売上高は584百万円(前年同期比34.1%増)となり、セグメント利益は80百万円(前期比151.1%増)となりました。
財政状態は、次のとおりです。当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて191百万円増加し、32,208百万円となりました。これは主に、現金及び預金が500百万円、売上債権が143百万円それぞれ減少した一方で、有形固定資産が504百万円、無形固定資産が154百万円、投資その他の資産が164百万円それぞれ増加したことによるものです。負債は、前連結会計年度末に比べて950百万円減少し、9,827百万円となりました。これは主に、長期借入金が415百万円増加した一方で、仕入債務が677百万円、短期借入金が285百万円それぞれ減少したことによるものです。純資産は、前連結会計年度末に比べて1,141百万円増加し、22,381百万円となりました。これは主に、利益剰余金が385百万円、為替換算調整勘定が482百万円、非支配株主持分が257百万円それぞれ増加したことによるものです。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて500百万円減少し、3,686百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。営業活動によるキャッシュ・フローは1,004百万円の収入(前期は535百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益等によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは1,305百万円の支出(前期は718百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出等によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは115百万円の支出(前期は487百万円の収入)となりました。これは主に短期借入金の純減等によるものです。
(3) 経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上および財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、634百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因当第2四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更はありません。
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