【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 当期の経営成績
(単位:百万円、%)
2023年2月期
対前年
対10月予想
増減高
増減率
増減高
総額売上高
998,755
132,836
15.3
23,755
売上収益
359,679
28,195
8.5
13,679
売上総利益
169,536
21,694
14.7
1,536
販売費及び一般管理費
144,682
8,559
6.3
682
事業利益
24,854
13,136
112.1
854
その他の営業収益
4,540
△6,528
△59.0
740
その他の営業費用
10,336
△3,070
△22.9
6,036
営業利益
19,059
9,679
103.2
△4,441
親会社の所有者に
帰属する当期利益
14,237
9,916
229.4
△1,763
当連結会計年度の日本経済は、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ感染症)による影響が徐々に緩和され、内需を中心に緩やかに持ち直しの動きがみられた一方で、ウクライナ情勢など地政学リスクの顕在化、急激な為替変動や物価上昇など不安定な状況が続きました。
企業業績は、社会・経済活動が正常化に向かうなかで、コロナ禍からの需要回復に伴い、サービス業などの収益に改善の動きがみられたものの、海外景気の減速や資源価格の高騰、資材供給不足による生産活動の停滞など一進一退の状況となりました。
個人消費は、行動制限等の緩和に伴い、主に年度中盤以降において、対面型サービス消費や観光需要が回復するなどコロナ感染症による影響が縮小に向かう一方で、物価上昇等により節約意識が高まるなど、先行き不透明感が強まりました。
「2021-2023年度 中期経営計画の進捗」といたしましては、当社は、コロナ禍による未曾有の経営環境に直面するなか、2021年度より、サステナビリティ経営を基軸とする中期経営計画(2021-2023年度)をスタートさせました。本計画では、コロナ危機からの「完全復活」を果たし、2024年度以降の「再成長」に着手する期間と位置づけています。
中期経営計画の2年目となる当年度は、昨年度までのコロナ感染症の拡大や行動制限等による影響が縮小に向かうなか、完全復活への足取りを確かなものとし、2024年度以降の再成長に繋げるため、“攻めの経営”に転じる年度と位置づけ、本計画で掲げる重点戦略・施策を推進しました。
サステナビリティへの取り組みでは、主に、7つのマテリアリティ(重要課題)において、重点戦略と一体化した活動に加え、中長期目標に基づく温室効果ガスの排出量削減、お取引先様との協働による環境・社会課題の解決に取り組みました。
「完全復活」「再成長」に向けた重点戦略、経営構造改革の推進について、重点戦略に基づく施策や戦略投資、完全復活への最重要施策である経営構造改革を着実に推進しました。
「リアル×デジタル戦略」について、店舗の魅力化に向け、百貨店事業では重点カテゴリーの拡充に加え、地域・店舗特性を活かした売場・店づくりを推進しました。SC事業では基幹店において大規模改装を推進したほか、各店において大型プロモーションを拡大展開しました。デジタル活用の取り組みでは、主に、アプリ会員数拡大による顧客接点のデジタル化を進めるとともに、潜在顧客の発掘などデータ活用の高度化を図りました。
「プライムライフ戦略」では、富裕層マーケットへの対応を強化するため、主に百貨店外商を基盤に、重点カテゴリーの拡充、また店頭・オンラインの両面から希少性の高い商品・サービス提案の充実を図るとともに、顧客層の拡大などに取り組みました。
「デベロッパー戦略」では、主に、重点エリアである名古屋栄地区や大阪心斎橋地区の大型複合施設の開発に加え、新たに、福岡天神地区において地域や他社との連携による再開発の検討を進めました。また、保有不動産の有効活用に向けレジデンス事業に参入しました。
「経営構造改革」では、固定費削減について組織・要員構造改革の効果創出に加え、宣伝手法のデジタル化や資材等のグループ共同購買、賃借物件の見直しなどにより、当初計画以上の削減を図りました。また、経営効率・資産効率の向上に向け、非事業用資産の売却を進めたほか、松本PARCOの営業終了(2025年2月末予定)を決定しました。
同時に、2030年を見据えた「再成長」への取り組みを加速させるため、当年度より、持株会社において「グループデジタル」「グループCRE」「事業ポートフォリオ変革」など経営戦略の立案、推進機能の強化を図りました。
これらを通じ、グループデジタル戦略では、顧客データベースの分析・活用によるグループ顧客基盤の拡大、デジタル技術を活用した新規事業計画の立案、グループ横断のデジタル人財育成計画の策定、実行に取り組みました。
グループCRE戦略では、保有不動産の価値最大化に向けた基本方針・戦略を定めたほか、グループ全体最適の視点から迅速な意思決定を行い、さらなる事業成長を図るため、デベロッパー事業の再編を決定しました。
事業ポートフォリオ変革への取り組みでは、スタートアップ企業との共創による新規事業の創出、経営人財の育成、創造と挑戦を促す企業風土への進化を目指し、CVCファンドを設立しました。また、今後成長が期待されるeスポーツ事業への参入、SC事業など各事業とのシナジー創出を目的に、株式会社XENOZの株式を取得しました。
中長期の成長実現を支える経営基盤強化として、グループ人財戦略では、重点戦略に基づく高度専門人財の採用強化や能力開発、中堅・若手社員や女性活躍の推進に向けたグループ横断のプロジェクトの推進など人財への投資を強化しました。また、従業員の意思・意欲を反映した公募型の人財配置、組織・人財の多様性を高めるグループ人財交流を推進しました。
グループ財務戦略では、コロナ感染症による事業環境の変化、業績進捗や見通しなどを見極め、フリーキャッシュ・フローの確保、手許現預金の適正化や有利子負債の削減など財務体質の改善を図りました。また、各事業の投下資本利益率(ROIC)向上への取り組みに加え、税務ガバナンスの強化及び税務コストの適正化を目的に、連結納税制度を導入しました。
グループシステム戦略では、各事業における重点戦略の推進支援とあわせ、経営管理の高度化に向けたグループ共通会計システムの開発を進めたほか、情報セキュリティや事業継続への対応強化を図りました。
以上のような諸施策に取り組みました結果、当期の連結業績について、売上収益は3,596億
79百万円(対前年8.5%増)となりました。
また、年度を通じた売上収益の改善に加え、固定費削減の効果や経費節減により、事業利益は
248億54百万円(対前年112.1%増)となりました。営業利益は百貨店・パルコ店舗の減損損失や松本PARCOの営業終了決定に伴う事業整理損を計上したものの、190億59百万円(対前年103.2%増)、税引前利益は168億73百万円(対前年172.6%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は142億37百万円(対前年229.4%増)と大幅増益となりました。
なお、配当金につきましては、年間配当金は前年実績に比べ2円増配の1株当たり31円(前年実績29円)とさせていただきました。
セグメント業績
<百貨店事業>
(単位:百万円、%)
2023年2月期
対前年
対10月予想
増減高
増減率
増減高
売上収益
215,754
25,015
13.1
6,154
事業利益
12,834
11,036
613.7
934
営業利益
7,529
12,123
-
△1,571
感染症拡大や行動制限等による影響が縮小に向かうなか、主に年度中盤以降において、これまで控えられていた消費行動が回復に向かい、また訪日外国人観光客が増加するなか、この間推進してきた戦略投資の効果創出により、入店客数、売上高は着実に改善しました。
重点戦略への取り組みでは、主に、基幹店を中心にラグジュアリーや時計、アートなど重点カテゴリーの拡充に加え、大丸梅田店での大型キャラクター集積ゾーンの構築など各店の店舗特性を活かした魅力的な売場、店づくりを推進しました。
また、デジタル活用の取り組みでは、アプリを通じた顧客接点のデジタル化の推進に加え、データ分析・活用を通じた潜在顧客の発掘など顧客政策の進化を図りました。また、リアル店舗や販売サービス力など百貨店の強みを活かしたコスメのメディアコマース「DEPACO(デパコ)」を新たにスタートさせました。
富裕層マーケットへの対応を強化するため、重点カテゴリーの拡充やお得意様ラウンジなど上質な店舗環境の構築、また店頭・お得意様専用サイトでの希少性の高い商品やサービス提案の充実を図るとともに、顧客層の拡大などに取り組みました。
経営構造改革への取り組みでは、新たな店舗運営モデルを見据えた組織・要員構造改革の効果創出、業務委託領域の見直しなど経費構造の見直しに取り組みました。
以上のような諸施策に取り組みました結果、売上収益は2,157億54百万円(対前年13.1%増)の増収となりました。営業利益は店舗の減損損失を計上したものの75億29百万円(前年は営業損失45億94百万円)となり、黒字に転換しました。
<SC事業>
(単位:百万円、%)
2023年2月期
対前年
対10月予想
増減高
増減率
増減高
売上収益
54,361
1,805
3.4
△902
事業利益
5,382
1,538
40.0
△234
営業利益
3,733
1,678
81.6
△2,460
前期の店舗休業やエンタテインメント拠点での入場制限等の反動、また年度中盤以降において個人消費が回復に向かうなか、基幹店を中心とした戦略改装やプロモーション強化などにより、入店客数、テナント取扱高は着実に改善しました。
重点戦略への取り組みでは、時代変化やコロナ禍による生活スタイルの変化を見据え、池袋PARCOではグランドフロア改装やエリアとの親和性の高いコンテンツの拡充、名古屋PARCOではジェンダーレス、エイジレスをテーマとした大規模改装を推進しました。また、各店において独自性の高いポップアップストアやキャラクターとのコラボレーション企画、地元連携による共同企画を展開しました。また、テナントとの協働によるアプリ会員の拡大、店舗・オンラインストアの買い回りの向上などの基盤整備を進めました。なお、津田沼PARCOは本年2月末に営業を終了しました。
以上のような諸施策に取り組みました結果、売上収益は543億61百万円(対前年3.4%増)となりました。営業利益は松本PARCOの営業終了(2025年2月末予定)決定に伴う事業整理損や店舗の減損損失等を計上したものの、37億33百万円(対前年81.6%増)となりました。
<デベロッパー事業>
(単位:百万円、%)
2023年2月期
対前年
対10月予想
増減高
増減率
増減高
売上収益
54,670
4,037
8.0
△1,854
事業利益
2,947
△187
△6.0
361
営業利益
3,695
△1,016
△21.6
86
グループ保有不動産の最大活用と不動産ポートフォリオの変革に向けた重点戦略を推進しました。主に、保有不動産を活用した非商業施設の開発としてレジデンス事業に参入したほか、当社が基盤を有する重点エリアにおいて大型複合施設の開発を計画、推進しました。具体的には、2026年の竣工・開業を目指す名古屋栄地区「(仮称)錦三丁目25番街区計画」、大阪心斎橋地区「(仮称)心斎橋プロジェクト」に加え、新たに、福岡天神地区において魅力的で質の高い街づくりへの貢献を目指し、地域や他社との連携による再開発の検討を進めました。
また、さらなる事業成長を図るため、持株会社直下に「J.フロント都市開発株式会社」を設置し、現在、株式会社パルコが運営するデベロッパー事業を同社に承継することを決定しました。本事業再編を通じて、グループ全体最適の視点から迅速な意思決定を行う体制を構築するとともに、専門人財の育成・確保、事業に適した経営管理やリスクマネジメントによるガバナンスの強化を一層進めてまいります。
以上のような諸施策に取り組みました結果、売上収益は既存物件の営業終了による影響があったものの、グループ内外の内装・設備工事や施設管理業務等の増加により、546億70百万円(対前年8.0%増)となりました。営業利益は前期の固定資産売却益の反動等により、36億95百万円(対前年△21.6%減)となりました。
<決済・金融事業>
(単位:百万円、%)
2023年2月期
対前年
対10月予想
増減高
増減率
増減高
売上収益
12,889
1,852
16.8
90
事業利益
3,486
1,580
82.9
215
営業利益
3,485
1,515
76.9
184
決済事業において、百貨店事業及び外部加盟店での取扱高の回復に加え、独自のポイントプログラム(QIRAポイント)の認知度向上に向け、会員向けの独自イベントの実施など特別体験の提供に取り組みました。また、グループ商業施設での決済環境の整備など加盟店事業の強化を図りました。
金融事業では、保険代理店事業の強化に加え、他社連携による投信積立サービスなど金融サービスの拡充に取り組みました。
以上のような諸施策に取り組みました結果、売上収益は128億89百万円(対前年16.8%増)、営業利益は34億85百万円(対前年76.9%増)となりました。
<その他>
(単位:百万円、%)
2023年2月期
対前年
対10月予想
増減高
増減率
増減高
売上収益
55,922
△5,833
△9.4
4,175
事業利益
924
△328
△26.2
155
営業利益
899
△300
△25.0
33
卸売業の大丸興業株式会社は、主に自動車部品部門の受注回復などにより増収増益となりましたものの、前期末において人材派遣事業を連結範囲から除外した影響等により、売上収益は559億22百万円(対前年△9.4%減)、営業利益は8億99百万円(対前年△25.0%減)となりました。
② 財政状態
(単位:百万円、%)
2022年2月期
2023年2月期
増減高
流動資産
234,884
201,860
△33,024
非流動資産
958,022
919,092
△38,930
資産合計
1,192,907
1,120,953
△71,954
流動負債
347,413
317,953
△29,460
非流動負債
483,373
431,589
△51,784
負債合計
830,787
749,542
△81,245
親会社の所有者に帰属する持分
350,368
359,385
9,017
親会社所有者帰属持分比率
29.4
32.1
2.7
資本合計
362,120
371,410
9,290
当連結会計年度末の資産合計は1兆1,209億53百万円となり、前連結会計年度末に比べ
719億54百万円減少いたしました。一方、負債合計は7,495億42百万円となり、前連結会計年度末に比べ812億45百万円減少いたしました。なお、有利子負債残高(含むリース負債)は感染症拡大の影響に備え確保していた手許現預金の適正化を実施し、返済を進めたことなどから、4,139億49百万円となり、前連結会計年度末に比べ881億60百万円減少いたしました。
資本合計は、3,714億10百万円となり、前連結会計年度末に比べ92億90百万円増加いたしました。
③ キャッシュ・フロー
(単位:百万円)
2022年2月期
2023年2月期
増減高
営業活動によるキャッシュ・フロー
49,866
65,480
15,614
投資活動によるキャッシュ・フロー
△5,289
△13,371
△8,082
フリーキャッシュ・フロー
44,577
52,109
7,532
財務活動によるキャッシュ・フロー
△80,392
△105,694
△25,302
現金及び現金同等物の増減額
△35,815
△53,585
△17,770
現金及び現金同等物の期末残高
93,278
39,874
△53,404
当連結会計年度末における「現金及び現金同等物」の残高は、前連結会計年度末に比べ534億
4百万円減の398億74百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は654億80百万円の収入となりました。前連結会計年度との比較では、税引前利益が増益になったことなどにより156億14百万円の収入増となりました。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」は133億71百万円の支出となりました。前連結会計年度との比較では、有形固定資産の取得による支出が増加したことに加え、投資不動産や子会社株式の売却による収入の反動などにより80億82百万円の支出増となりました。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」は1,056億94百万円の支出となりました。前連結会計年度との比較では、社債の償還など有利子負債の返済を進めたことにより253億2百万円の支出増となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
生産高(百万円)
前年同期比(%)
デベロッパー事業
750
123.2
(注)1
請負工事につきましては生産実績を定義することが困難であるため、「生産実績」は記載しておりません。
2
上記以外のセグメントについては該当事項はありません。
2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
受注高(百万円)
前年同期比(%)
デベロッパー事業
39,495
117.5
(注)1
上記以外のセグメントについては該当事項はありません。
3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
内訳
販売高(百万円)
前年同期比(%)
百貨店事業
大丸松坂屋百貨店
198,347
113.4
博多大丸
14,076
112.3
その他
3,330
100.3
計
215,754
113.1
SC事業
パルコ
54,297
110.3
その他
64
1.9
計
54,361
103.4
デベロッパー事業
パルコ
7,025
86.6
J.フロント建装
28,142
119.0
パルコスペースシステムズ
18,204
102.1
その他
1,298
124.2
計
54,670
108.0
決済・金融事業
JFRカード
12,889
116.8
その他
卸売業
38,732
111.8
その他
17,190
63.4
計
55,922
90.6
調整額
△33,919
96.3
合計
359,679
108.5
(注)1 セグメント間の取引については、「調整額」欄で調整しております。
2 販売高は、売上収益を記載しております。
(2) 経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容
当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析・検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5
経理の状況
1
連結財務諸表等
連結財務諸表注記
3.重要な会計方針」に記載しております。
また、連結財務諸表作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5
経理の状況
1
連結財務諸表等
連結財務諸表注記
4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)経営成績等
セグメントごとの情報については、(1)財政状態及び経営成績の状況 ① 当期の経営成績に記載しております。
a)売上収益
売上収益は、前連結会計年度に比べ281億95百万円増の3,596億79百万円となりました。
b)営業利益
営業利益は、前連結会計年度に比べ96億79百万円増の190億59百万円となりました。
c)税引前利益
税引前利益は、前連結会計年度に比べ106億83百万円増の168億73百万円となりました。
d)親会社の所有者に帰属する当期利益
親会社の所有者に帰属する当期利益は、前連結会計年度に比べ99億16百万円増の142億37百万円となりました。
e)財政状態
当連結会計年度末の資産合計は1兆1,209億53百万円となり、前連結会計年度末に比べ719億54百万円減少いたしました。一方、負債合計は7,495億42百万円となり、前連結会計年度末に比べ812億45百万円減少いたしました。なお、有利子負債残高(含むリース負債)は感染症拡大の影響に備え確保していた手許現預金の適正化を実施し、返済を進めたことなどから、4,139億49百万円となり、前連結会計年度末に比べ881億60百万円減少いたしました。
資本合計は、3,714億10百万円となり、前連結会計年度末に比べ92億90百万円増加いたしました。
これらの結果、資産合計営業利益率(ROA)は、1.6%、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)は、4.0%、親会社所有者帰属持分比率は、32.1%となりました。
f)キャッシュ・フロー
「営業活動によるキャッシュ・フロー」は654億80百万円の収入となりました。「投資活動によるキャッシュ・フロー」は133億71百万円の支出、「財務活動によるキャッシュ・フロー」は1,056億94百万円の支出となりました。
この結果、当連結会計年度末における「現金及び現金同等物」の残高は、前連結会計年度末に比べ534億4百万円減の398億74百万円となりました。
今後も、利益水準やキャッシュ・フローの動向等を考慮し、適切な利益配分や設備投資を行っていく予定であります。
g)資本の財源及び資金の流動性
(資本政策の基本方針)
当社は、フリーキャッシュ・フローの増大とROEの向上が持続的な成長と中長期的な企業価値を高めることに繋がるものと考えています。その実現に向けて、経営環境及びリスクへの備えを勘案した上で「戦略投資の実施」「株主還元の充実」及び「自己資本の拡充」のバランスを取った資本政策を推進します。
また、有利子負債による資金調達はフリーキャッシュ・フロー創出力と有利子負債残高を勘案して行うことを基本とし、資金効率と資本コストを意識した最適な資本・負債構成を目指します。
フリーキャッシュ・フロー、ROEの向上には、収益を伴った売上拡大を実現する「事業戦略」及び投下資本収益性を向上させる「財務戦略(資本政策を含みます。)」が重要です。併せて、基幹事業の強化、事業領域の拡大・新規事業の積極展開等に経営資源を重点配分することにより、営業利益の最大化と営業利益率を持続的に向上させていくことが重要であると考えております。
なお、中期経営計画の達成における重要財務指標として、資本効率性はROE、事業収益性は連結営業利益及びROIC、収益性・安全性はフリーキャッシュ・フロー、財務健全性は親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率)の各指標を重視しております。
(資金調達の状況)
当社グループでは、事業活動に必要となる資金は、グループで創出した資金でまかなうことを基本方針としております。その上で、事業投資等で必要資金が生じる場合には、財務の健全性維持を勘案し、主として社債の発行及び金融機関からの借入などにより持株会社が一元的に資金調達を行っております。
グループ子会社は金融機関からの資金調達を行わず、キャッシュ・マネジメントシステムを利用したグループ内ファイナンスにより必要資金の調達を行うことで、グループ資金の効率化を推進しております。
当連結会計年度については、上記方針に基づき、金融機関からの長期借入金により55億円を調達いたしました。一方、感染症拡大の影響に備え確保していた手許現預金の適正化を実施し、短期借入金240億円及び長期借入金151億円を返済したことに加え、無担保普通社債200億円及びコマーシャル・ペーパー150億円の償還を進めた結果、有利子負債残高(除くリース負債)は、前連結会計年度末に比べ686億円減少し、2,491億円となりました。また、コミットメントラインについても、設定額を2,000億円から1,000億円へと引き下げを実施いたしました。
なお、資金調達に係るリスクについては、「第2
事業の状況
2
事業等のリスク」に記載しております。
(財務政策)
「2021-2023年度 中期経営計画」における財務政策については、「第2
事業の状況
1
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
(配当政策)
当社の剰余金の配当に関する基本方針並びに当期の配当実績については、「第4
提出会社の状況
3
配当政策」に記載しております。
2)経営目標の達成状況
「2021-2023年度 中期経営計画」2年度目である2022年度において目標として掲げております経営数値目標の達成状況は以下のとおりです。
引き続き「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の成長戦略に取り組み、経営目標の達成に努めてまいります。
2022年度実績
2023年度目標
連結営業利益(IFRS)
19,059百万円
38,500百万円
連結ROE
4.0%
7.0%
連結ROIC
2.7%
4.6%
温室効果ガス排出量※
(算定中)
△40%
女性管理職比率
22.2%
26.0%
※2017年度比 Scope1(事業者自らによる温室効果ガスの直接排出),Scope2(他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出)、2022年度実績は算定中
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