【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、本四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況当第1四半期連結累計期間(2023年3月1日~5月31日)の連結業績は、営業収益が2兆3,247億98百万円(対前年同期比5.5%増)、営業利益は514億69百万円(前年同期より75億72百万円の増益)、経常利益は481億21百万円(前年同期より37億24百万円の増益)となり、いずれも過去最高を更新しました。親会社株主に帰属する四半期純利益は177億28百万円(前年同期より16億43百万円の減益)となりました。当第1四半期連結累計期間は、新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)が5類感染症に見直され、社会経済活動が回復し始めた一方、世界的な原材料価格の高騰や急激な円安等、消費者の生活防衛意識が高まる不透明な状況が続いている中で、全報告セグメントが増収となりました。営業利益については、プライベートブランド(以下、PB)拡販、デジタルを活用した生産性の向上や使用電力の削減を進めたGMS(総合スーパー)事業、SM(スーパーマーケット)事業、DS(ディスカウントストア)事業、またコロナ下対比で客足の回復が進んだディベロッパー事業、サービス・専門店事業、国際事業が増益となりました。一方で、営業債権残高に合わせて貸倒引当金繰入額や販売促進費が増加した総合金融事業と、水道光熱費が大幅に増加したヘルス&ウエルネス事業が減益となりました。
<グループ共通戦略>・
当社はイオングループ中期経営計画(2021~2025年度)で掲げた5つの変革「デジタルシフトの加速と進化」「サプライチェーン発想での独自価値の創造」「新たな時代に対応したヘルス&ウエルネスの進化」「イオン生活圏の創造」「アジアシフトの更なる加速」を着実に推進しています。・ GMS事業やSM事業では、セルフスキャン・セルフチェックアウトシステムの導入を進めた結果、レジ待ち時間短縮によるお客さまの利便性と、店舗におけるオペレーションの効率化により人時生産性が向上しました。適切な割引価格を提示して廃棄による食品ロスを削減する「AIカカク」、需要を予測して商品発注を最適化する「AIオーダー」、勤務計画を自動起案する「AIワーク」等AIを活用した効率化が進み荒利益率や生産性が改善しています。さらに、イオンフィナンシャルサービス㈱の海外子会社では「AIクレジットスコアリング」や「AI回収スコアリング」を積極的に導入し、外部信用情報のないお客さまが一定数を占める市場においても、「AIスコアリング」による審査の精緻化によるお客さまの資金ニーズへお応えすると同時に、クレジット審査及び回収業務の効率化を目指します。オンラインでは、店舗から出荷するネットスーパーの売上が拡大しているほか、顧客フルフィルメントセンター(以下、CFC)から出荷するオンラインマーケット「Green Beans(グリーンビーンズ)」の事業を開始しました。朝7時から夜23時まで1時間単位で配送時間を設定でき、品質の高い生鮮商品やCFC出荷ならではの大容量商品等約50,000品目で構成するサービスは、共働きや子育て世代等、買物時間短縮の必要性が高く、来店機会も限られるお客さまのニーズに応えるものです。第2号CFCは、東京都八王子市にイオンモール㈱が2025年に開業予定の複合型商業施設に併設する形で、2026年に稼働開始予定です。・
当社のPBは、発売からまもなく50年となります。その間、ナショナルブランド同等品質のお値打ち価格での提供から、企業理念を具現化した差別化や競争優位性の源泉へとポジションが変化してきました。生活必需品の値上げで家計の負担が増していく中、「新価値創造ブランド」のトップバリュ、「満足品質ブランド」のベストプライス、30周年を迎える「オーガニック&ナチュラルブランド」のグリーンアイにて取り組む独自価値の開発・提案に、お客さまの支持をいただいています。地産地消型商品のほか、地域社会・経済の活性化につながるローカルPBの開発にも積極的に取り組み、今年度はPB全体では1.5兆円、うちトップバリュの3ブランドで1兆円の売上を目指します。さらに、2025年までにトップバリュのすべての商品をReduce(リデュース=削減化)、Reuse(リユース=再使用化)、Recycle(リサイクル=再資源化)のいずれか、あるいは複数に対応して開発された環境配慮3R商品に切り替えます。毎日のお買物でトップバリュをお選びいただくとお客さまが自然と3R活動に参加でき、社会課題の解決を考慮した消費活動につながることを目指します。・ 当社が掲げる「イオン生活圏」構想は、お客さまと当社が電子マネー「WAON」、トータルアプリ「iAEON(アイイオン)」、キャッシュレス決済「AEON Pay(イオンペイ)」に代表されるデジタルの活用で常につながり、地域特性に根ざした商品、サービスと合わせて、地域をより良くしていく場を手にされたお客さまが、店舗でもオンラインでも便利さや豊かさを感じることを目的としています。グループシナジーにより地域における存在価値を高めるべく、2023年4月には、当社、㈱いなげや、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス㈱で、経営統合に向けて基本合意しました。今後さらなる競争激化が見込まれ、かつ店舗展開に制約のある首都圏地域において、店舗網の強化とスケールメリットの実現を目指します。健康志向の高まりと高齢化を受けて成長するヘルス&ウエルネス事業のウエルシアホールディングス㈱のグループ店舗では、WAONに交換できる「WAON POINT」サービスの導入が完了しました。グループ内外における販売データと購買履歴情報を組み合わせてニーズを可視化した個別のマーケティングに活用し、お客さま満足の向上に取り組みます。・ アセアンにおいては、人口ボーナス期で消費性向の高いベトナムを最重要国として位置づけ、電子商取引(以下、EC)を含めたマルチフォーマットでのドミナント出店を進めています。2023年2月には、同国7店舗目となるイオンモール フエを2024年下期のオープンに向け着工しました。また、順調にシェアが拡大しているカンボジアでは、幅広い年齢層にエンターテインメントと教育を提供するエデュテイメントモールとして、4月7日にイオンモール ミエンチェイをグランドオープンしました。地域のくらしを支えるべく、さらなるローカライズを進め、イオン生活圏構築を目指しています。・ 当社及び公益財団法人イオンワンパーセントクラブはトルコ・シリア大地震を受けて駐日トルコ共和国大使館や公益財団法人日本ユニセフ協会に支援金や物資を寄付しました。国内では、次代に継承する文化的資産の復元を継続的に支援する「イオン首里城復興支援プロジェクト」への寄付、地域社会の課題解決に助力する「イオン ハートフル・ボランティア」、店舗においてライフラインとしての社会的責任を果たすべく国土交通省各地方整備局と「災害対応に関する協定」の締結を進めています。また、1991年から「買物袋持参運動」を続け、2022年度、お客さまにご辞退いただいたレジ袋は累計約33億枚、約10万2,500tの二酸化炭素削減相当となりました。必要とされるお客さまに販売したレジ袋の収益金約4,609万円は全国各地の自治体や団体に寄付し、地域での様々な環境保全活動にお役立ていただいています。
セグメントの経営成績は次のとおりです。なお、当第1四半期連結会計期間より報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当第1四半期連結累計期間の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
① GMS事業GMS事業は、営業収益8,216億65百万円(対前年同期比104.1%)、営業利益10億63百万円(前年同期より9億55百万円の増益)となりました。イオンリテール㈱は、「荒利益額の最大化」「ショッピングセンター収益改善」「デジタル売上拡大」を実行しながら、様々なコスト上昇に耐えうる経営基盤を構築すべく「収益構造改革」を加速しています。荒利益額の拡大に向けて、成長カテゴリーの売場拡大や品揃え拡充を推進しました。商品カテゴリー別には、衣料では、ゴールデンウィークの観光や学校行事再開に伴う需要を取り込みながら、販売時期と価格を個別に見極めた在庫コントロールによる商品回転率の改善を進めています。大型店では、売場の改善に加え、生産性向上による接客へのシフト等働き方も含めた新しいモデルを導入し、推進しています。食品では、デリカや冷凍食品等成長カテゴリーの商品構成の見直しや売場面積の拡大に取り組み、ゴールデンウィークに対応した販売戦略も奏功して売上が伸長しました。H&BC(ヘルス&ビューティーケア)では、インバウンドや脱マスクでの需要回復により医薬品や化粧品が売上を牽引した結果、既存店売上高は対前年同期比105.1%と伸長し、荒利益率も改善しました。ショッピングセンター収益改善においては、集客策、空床の削減、テナントの一時利用の拡大等に注力してコロナ下で減少した客数を回復させ、テナント家賃収入を改善しました。デジタル売上拡大においては、ネットスーパーの規模拡大に向けての新規展開、ピックアップ拠点の拡大や、GMSの強みを活かした品揃えの拡充に取り組みました。また、イオンスタイルオンラインの規模拡大、広告収入ビジネスの強化をはかりました。収益構造改革においては、戦略的な人件費の増加と、商品原価やエネルギー価格の高騰に対して、店舗・本社の経費削減とデジタルを活用した生産性改善の両輪で推進しています。イオン北海道㈱では、「商品と店舗の付加価値向上」「収益構造の改革」「地域との連携」等に取り組む中で、GMS3店舗、SM2店舗の大型活性化と小商圏の都市型モデル店舗の新規出店を実施しました。商品においては、同社ならではのオリジナル商品を約220品目開発・リニューアルし、トップバリュの売上高は対前年同期比116.1%に増加しました。衣料、住居余暇では、外出意欲の高まりに応える売場を構築した結果、キャリーケースや化粧品の売上高が増加したほか、健康志向の高まりにより、プロテインや機能性表示食品等ヘルスケア用品が堅調に推移し、特に睡眠改善関連食品の売上高は対前年同期比155.4%と大幅に伸長しました。デジタルの活用においては、ネットスーパーの売上高は対前年同期比106.0%と伸長が続き、5店舗への電子棚札や累計116店舗へのセルフレジの導入による業務効率化の結果、総労働時間が対前年同期比98.6%に減少しました。加えて、高効率の空調や照明機器への積極的な入れ替えにより、電気使用量は対前年同期比93.3%となり、収益性の改善につながりました。イオン九州㈱では、5月に「私たちの『たからもの』 九州をもっと―」をパーパスとして制定し、特定した6つのマテリアリティ(重要課題)とともに同社のWebサイトにて公表しました。中期経営計画に掲げた「食の強化」「非食品分野の専門化」「DX推進」「環境・地域社会への貢献」の取り組みを推進し、単体における当第1四半期累計期間の業績は営業収益、各段階利益とも過去最高を更新しました。当年度より同社連結子会社のイオンウエルシア九州㈱が展開する、調剤併設型ドラッグストアと生鮮食品・弁当・惣菜まで揃えたスーパーマーケットを融合した「ウエルシアプラス」の出店を加速します。地産地消・地産域消の継続的な取り組みに加え、地域のより便利なくらしを目指して開始した「イオンの移動販売」では、販売車に積載できない大型商品やまとめ買いのニーズにお応えすべく「イオンネットスーパー」との連携を進めています。
② SM事業・DS事業 SM事業は、営業収益6,649億13百万円(対前年同期比103.3%)、営業利益62億79百万円(前年同期より29億50百万円の増益)となりました。DS事業は、営業収益996億15百万円(対前年同期比104.4%)、営業利益16億80百万円(前年同期より15億92百万円の増益)となりました。ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス㈱は、商品と店舗変革による店舗収益の拡大、OMO(Online Merges with Offline)による店舗外収益の拡大、保有する知的財産を活用したビジネス領域の拡大を柱とする3カ年の中期経営計画を策定しました。オープンイノベーションプラットフォーム「AKIBA Runway」や都市部の工場における持続的な野菜の製造小売を推進する「SEED コンソーシアム」といった独自の取り組みにより、「Beyond Supermarket(スーパーマーケットを超える事業構造)」の実現をはかります。お客さまの利便性を向上すべく、同社連結子会社の㈱マルエツと㈱カスミ(以下、カスミ)では、配達エリア内にはご注文後最短1時間以内でお届けする即時配達を開始しました。同じくマックスバリュ関東㈱でもオンラインデリバリーの品揃えの見直しやサービス機能を拡張しています。さらに、スマートフォン決済アプリ「Scan&Go ignica(スキャンアンドゴー イグニカ)」を利用したカスミの無人店舗「オフィススマートショップ」は100カ所に拡大しました。㈱フジ(以下、フジ)では、「お客さまと従業員の『圧倒的な安心とワクワク』を実現する」を経営ビジョンに掲げ、常にお客さま視点で最新ニーズへの対応に注力するとともに、廃棄ロスやコストの削減による各段階利益の最大化を目指しています。同社連結子会社の㈱フジ・リテイリングでは、愛媛県と広島県を重点エリアとして出店計画を進め、大型店を中心にコロナ下で中止していたイベントを再開する等、売場活性化にも取り組んでいます。食品では、お客さまの生活防衛意識に対応する価格訴求商品と前年度のフジの創業55周年記念商品を進化させた高付加価値商品を提供し、衣料品及び住居関連品では脱コロナに向けての旅行・外出需要を捉えて堅調に推移しました。さらなる事業の拡大に取り組む移動スーパーは、合計43店舗を拠点に76台228ルートでサービスを提供しています。また、同じくマックスバリュ西日本㈱は、「地域密着」「生鮮強化」を軸にサプライチェーン改革を行い、兵庫県西部、岡山市、広島市、山口県、香川県及び山陰エリアを中心とする出店と既存店の活性化に加え、9県25店舗を拠点に35台の専用車両で展開する移動スーパーやECをはじめとするノンストア事業の確立に向けた取り組みを進めています。商品では、地場や旬の商品の大量販売のほか、バイヤーが厳選しておすすめする「バイヤー三ツ星」や地元生鮮素材を使った独自商品の展開に注力しました。3月には兵庫プロセスセンターを稼働させ、店舗の生産性向上をはかっています。マックスバリュ東海㈱では、ブランドメッセージである「想いを形に、『おいしい』でつながる。」を具現化すべく、地域に根差した店舗づくりや商品・サービスの提供に取り組んでいます。商品においては、生産者を応援し地域に親しまれる「じもの」商品の品揃えの拡充や、食事バランスを考慮した商品の開発を行って健康的な食生活の提案に努めました。節約志向の高まりに対しては、得意日の販促やトップバリュの展開強化に加え、食べきり・使いきりに適した小分け商品の品揃え強化に取り組みました。また、累計176店舗でキャッシュレスセルフレジの導入が完了し、レジ精算における利便性の向上やレジ関連業務の削減に努めました。顧客接点の創出として、「Uber Eats」を利用した商品配達サービスの拠点を合計36拠点まで拡大し、無人店舗「Maxマート」を名古屋エリアで初出店しました。
③ ヘルス&ウエルネス事業ヘルス&ウエルネス事業は、営業収益2,996億40百万円(対前年同期比111.4%)、営業利益71億60百万円(前年同期より3億18百万円の減益)となりました。ウエルシアホールディングス㈱及び同社連結子会社は、当第1四半期連結会計期間において、マスクや抗原検査キット等のコロナ対策関連商品やPCR等検査事業に対する需要は、感染縮小とともに減少しましたが、外出機会の増加を受けた化粧品や、各国の行動規制緩和を受けたインバウンド需要には回復の兆しも見られます。物販部門においては外出需要の増加を背景に既存店売上高は堅調に推移し、調剤部門においては、調剤併設店舗数の増加(当第1四半期連結会計期間末現在2,044店舗)により、処方箋受付枚数が増加しました。また、2023年3月にWAON POINTサービスを全国の店舗に導入開始し、集客施策を強化しました。販売費及び一般管理費については、燃料価格の高騰を受けて水道光熱費が大幅に増加しましたが、店舗のエネルギー消費低減に向けた取り組みや、自動発注の推進による店舗業務の効率化により、経費適正化に努めました。
④ 総合金融事業総合金融事業は、営業収益1,158億90百万円(対前年同期比107.2%)、営業利益94億73百万円(前年同期より60億38百万円の減益)となりました。イオンフィナンシャルサービス㈱は国内及び海外において、グループ共通ポイントを活用した利便性の向上、モバイルサービスの拡充、新規事業の創出等、中長期的な成長に向けた投資及び基盤整備を進めるとともに、デジタル金融包摂の進展に取り組んでいます。国内では、住宅ローンについてお買物の際にご来店いただける強みを活かし、店舗での相談ニーズへの対応に継続して取り組むとともに、Webからのお申込みやオンライン相談を推進しています。資産形成・運用、相続、健康増進等のニーズに応えるサービスの展開に加え、iAEON等でご利用いただけるコード決済サービスAEON Payの加盟店を拡大し、お客さまの利便性を向上させています。その結果、㈱イオン銀行の預金口座数は840万口座(期首差11万口座増)、国内カード有効会員数は3,107万名(期首差24万名増)、カードショッピング取扱高は1兆7,572億92百万円(対前年同期比9.2%増)と堅調に推移しました。海外では、消費活動の回復に伴い、カードショッピング及び個品割賦の取扱高が大幅に増加しています。中華圏では、若年層をターゲットとして、日本での利用時やオンラインショッピングでのキャッシュバックスキームを採用した「AEON CARD WAKUWAKU」にて積極的にカード会員を獲得するとともに、スマートフォン決済「WeChat Pay」へのイオンカードの紐づけを推進し、利便性を向上させました。メコン圏では、従来は与信審査が困難であった顧客層に対し、デジタルプラットフォームを活用した小口ローンの提供を本格的に展開していきます。マレー圏では、マレーシアのバイクの新車販売登録台数約3割のシェアを有するバイクローンでは、メーカーとの共同販促企画の実施や審査基準の一部見直しにより個品割賦の取扱高が大幅に増加しました。
⑤ ディベロッパー事業 ディベロッパー事業は、営業収益1,168億58百万円(対前年同期比108.6%)、営業利益140億14百万円(前年同期より9億15百万円の増益)となりました。イオンモール㈱は、5月に新たに策定した2030年ビジョン「イオンモールは、地域共創業へ」に基づき「つながる」を創造し、広げ、深め、持続可能な地域の未来につながる営みを共創する企業を目指しています。国内では、お客さまの外出機会が増え、消費トレンドが急速に回復する中で、全国のイオンモールで1,000以上のイベントを実施してファミリー層の集客強化をはかった結果、当第1四半期連結累計期間の既存モール専門店売上(対象91モール)は対前年同期比108.0%と伸長しました。当連結会計年度にオープンを計画している4施設のうち、4月にイオンモール豊川(愛知県)、THE OUTLETS SHONAN HIRATSUKA(神奈川県)をオープンしています。海外においては、アセアン、中国とも、コロナに伴う行動規制が大幅に緩和され、消費トレンドは回復基調にあります。各地の旧正月に関連する購買需要を捉え、当第1四半期連結累計期間の各地の営業収益はいずれも2桁伸長しました。アセアンの購買動向は、都市と地方の間や近隣国の間の人流に左右されやすいものの、最重点出店エリアであるベトナムでは、ホーチミン市を中心とした南部、ハノイ市を中心とした北部の両エリアに加えて、中部エリアの周辺都市においてもドミナント出店を推進します。中国では、成長性の高い内陸部の湖北省・湖南省を重点出店エリアと位置づけ、2025年度末時点での海外50モール体制実現を目指し、新規出店を加速していきます。
⑥ サービス・専門店事業 サービス・専門店事業は、営業収益2,003億84百万円(対前年同期比107.5%)、営業利益55億81百万円(前年同期より26億83百万円の増益)となりました。イオンディライト㈱の当第1四半期連結累計期間は全7事業で増収となり、売上高・営業利益ともに前年同期を上回りました。アカウント営業の強化を通じた提供サービスの拡大や同一顧客における他拠点物件の受託等により顧客内シェアを拡大しました。加えて、省エネや防疫対策を含め、これまで蓄積してきた実績やノウハウを活かしたお客さま起点の提案活動を継続することで、新たに多種多様な施設においてサービスの提供を開始しました。同時に、持続可能な事業モデル構築に向けて、複数の施設を効率的に管理する新たな施設管理モデル「エリア管理」の展開や、デジタルデバイスを活用した定型業務の自動化等のDXを推進しました。㈱イオンファンタジーは、当第1四半期連結会計期間末の店舗数は国内656店舗、海外435店舗、合計1,091店舗となりました。国内事業では、コロナ影響からの回復が遅れていたメダル部門で3年ぶりに新規機械投資を行い、同部門の当第1四半期連結累計期間の既存店売上高前年同期比が123.5%となったほか、戦略的小型店「TOYS SPOT PALO(カプセルトイ専門店)」と「PRIZE SPOT PALO(プライズ専門店)」の積極的な出店を続けるカプセルトイ部門とプライズ部門も好調を維持しました。海外においても、中国事業は12月からの全店営業再開を受けて当第1四半期連結累計期間の既存店売上高前年同期比が176.8%と回復し、アセアン事業も競合との出店競争が激しくなり始めている中で「店舗の内装・遊具の品質の高さ」に加え、「こども目線で一緒に遊ぶスタッフの接客力」で差別化をはかり、当第1四半期連結累計期間の売上高前年同期比は134.6%となりました。㈱キャンドゥは、当社グループとの協業によるシナジーを最大限に発揮するため、「販路の拡大」「商品・ブランドの差別化」「企業価値の向上」を掲げ、お客さま満足の向上をはかる取り組みを強化しています。販路の拡大では、当社グループを中心に出店を加速させた結果、当第1四半期連結会計期間末における店舗数は12店舗増加して1,257店舗となりました。商品・ブランドの差別化では、お客さまから支持される商品を追求し、生活防衛意識にフィットした100円商品と、付加価値を提供する他価格商品のMD(マーチャンダイジング)を構築し、環境に配慮した商品開発を進めています。また、企業価値の向上では、WAON導入による「イオン生活圏における“つながり”の創出」を進め、什器・備品等を当社グループと共同仕入れすることにより出店コストや設備管理コストを抑制し、IT・デジタル化による収益性向上をはかっています。㈱コックスは、「ブランド力強化・MD改革による荒利率の改善」「EC運営改善・D to C(Direct to Consumer)強化によるEC売上の拡大」「売り方改革・売場改革による店舗売上の回復」を重点施策に掲げています。当第1四半期連結累計期間においては、雑誌タイアップ企画を毎月実施し、ファミリー向けファッション・ライフスタイルセレクトショップ「ikka THE BEAUTIFUL LIFE GREEN STORE」へのブランドリニューアルを推進した結果、既存店売上高の対前年同期比が105.6%へ伸長しました。ECでは、店舗会員の自社サイトへの送客を進めるほか、他社ECサイトへ「ikka」「LBC」「VENCE」「notch」「NO NEED」の5ブランドを出店し、売上の拡大に取り組んでいます。
⑦ 国際事業(連結対象期間は主として1月から3月)国際事業は、営業収益1,322億69百万円(対前年同期比108.9%)、営業利益32億27百万円(前年同期より3億61百万円の増益)となりました。イオンマレーシア(AEON CO.(M) BHD.)は、コロナに関する行動規制緩和後初となる旧正月を迎え各地への帰省や旅行等の需要を取り込み、小売だけでなく各ショッピングモールの集客も大幅に増加、祝祭や学校休暇・新学期準備の需要により増収増益となりました。ECでは、行動規制の状況に合わせて変化するお客さまの購買動向を受けて品揃えを常に改善し、指定時間内の配送率を向上させた結果、ネットスーパー「myAEON2go」の売上高は対前年同期比で約3割増加しました。イオンベトナム(AEON VIETNAM CO.,LTD.)でも、コロナに関する行動規制緩和後初となるテトを迎え各地のモール及び店舗が大盛況となりました。商品ではトップバリュや住居余暇のPB「HOME COORDY」の展開強化後に売上高が対前年同期比で2桁以上伸長したほか、衣料品における独自商品の開発が奏功し、増収となりました。新しい取り組みへの先行投資から営業利益は減益となりましたが、特に衣料品の影響で荒利益率は改善しており、販売費及び一般管理費も抑制できました。中国においては、3年ぶりの行動規制のない春節に対前年同期比4倍超の延べ21億人が移動した結果、春節関連の商品が好調に推移し、特に人口流入エリアである湖北にて売上高が大幅に増加しました。ECでは、実店舗への人流の回復とコロナ規制下のまとめ買い需要の減退で一時的に市場全体が縮小する中、自社が運営する永旺APP(イオンアプリ)を強化しており、当年度は前年度と同水準の売上確保を目指します。
(2) 財政状態の分析当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末から2,249億87百万円増加し、12兆5,665億11百万円(前期末比101.8%)となりました。前連結会計年度末からの増加の主な要因は、受取手形及び売掛金が1,180億28百万円、銀行業における貸出金が823億27百万円、営業貸付金が386億23百万円それぞれ増加したこと等によるものです。負債は、前連結会計年度末から2,084億93百万円増加し、10兆5,797億83百万円(同102.0%)となりました。前連結会計年度末からの増加の主な要因は、支払手形及び買掛金が530億25百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が460億22百万円、コマーシャル・ペーパーが395億17百万円増加したこと等によるものです。純資産は、前連結会計年度末から164億94百万円増加し、1兆9,867億27百万円(同100.8%)となりました。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動該当事項はありません。
