【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下、「収益認識会計基準」という。)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。比較対象となる会計処理方法が異なるため、営業収益の対前年同四半期増減率は記載しておりませんが、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益は当該会計基準等適用による影響が軽微であるため、対前年同四半期増減率を記載しております。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、「ウィズコロナ」の下、行動制限の緩和等により社会経済活動の正常化に向けた動きが徐々にみられるようになった一方、長期化するウクライナ情勢や急速な円安の進行によるエネルギーや物価の高騰、原材料の逼迫など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
小売業界におきましても、不安定な社会情勢の下、消費者の生活防衛意識はさらに高まるなか、仕入価格の高騰、電力料金の値上げなどによるコストの増加が進み、一層厳しい経営環境にさらされております。
このような環境のなか、当社は、「持続的な企業価値向上のために組織と経営をスピーディーに改革し、収益体質強化とグループ一体経営を推進する」をスローガンに掲げ、2022年2月期から2024年2月期までの3ヶ年にわたる第2次中期経営計画の2年目をスタートいたしました。基本戦略として、「成長戦略」「競争力の強化」「収益力の強化」「グループ連携の強化」「人材力の強化」「DX(デジタルトランスフォーメーション)の促進」「ESG経営」「資本政策」の8つの項目を定め、当社グループの経営ビジョン実現のため様々な取り組みを実施しております。これらの基本戦略のうち、主な取り組み内容は次のとおりです。
基本戦略
取り組み内容
成長戦略
・既存店の計画的改装によるシェアの向上
・中国、九州エリアを中心とした新規出店と周辺事業の展開
収益力の強化
・共同仕入などグループ力を活かした物流体制の強化
・生産性向上のための設備、システム投資
グループ連携の強化
・グループリソースの有効活用
・会計システムの一元化、基幹システムの統一
DXの促進
・自社プラットフォーム構築によるデータ活用
・キャッシュレス化の促進(スマートレジ等)
・ID-POSデータ、アプリ活用による販売促進
ESG経営
・フードロス、CO2の削減
・リサイクル活動の拡大
・組織体制の整備、リスクマネジメントなどガバナンス体制の強化
これらの基本戦略のうち、「収益力の強化」におきましては、当社、株式会社アークス及び株式会社バローホールディングスで結成いたしました「新日本スーパーマーケット同盟」の取り組みとして、限定商品の開発及び販売、消耗資材の共同調達を行ったほか、2021年6月より株式会社バローホールディングスの子会社である中部興産株式会社との協業による物流再構築プロジェクトを立ち上げ、マルミヤストアグループにおける商品配送ルートの見直し、物流拠点の統合(8拠点から3拠点へ集約)等を行うことで物流収支の改善を図り、2022年6月より新物流体制の運用を開始いたしました。今後も引き続き、災害時での各店舗への商品供給体制の強化やさらなるセンターの活用促進により、収益改善に努めてまいります。
また、「DXの促進」におきましては、事業会社3社で構成するプロジェクトを組成し、自社電子マネーの利用促進、スマホアプリの活用に関する検討を進めております。
なお、「ESG経営」におきまして、当社グループは、「地域のお客様の日々の暮らしを“より”豊かにする。なくてはならない存在として地域を支える。」という社会的使命を果たすため、「サステナビリティ・マネジメント」を策定いたしました。持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指し、「地球環境」「地域社会」「人権と多様な人材」の3つのマテリアリティを定めております。当社グループは、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に賛同しており、気候変動問題をESG経営における最重要課題と捉え、様々な取り組みを実施しております。
このほか、「資本政策」に関する取り組みとして、取締役会決議に基づく自己株式の取得を実施し、株主還元と資本効率の向上を図りました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は以下のとおりとなりました。
営業収益は1,752億48百万円となり、営業利益は32億84百万円(前年同期比10.4%減)、経常利益は39億57百万円(前年同期比7.9%減)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は25億9百万円(前年同期比5.2%減)となりました。なお、収益認識会計基準を適用しなかった場合の営業収益は1,821億23百万円(前年同期比1.4%増)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりです。
[スーパーマーケット事業]
(営業政策)
株式会社丸久は、価値訴求、生活提案、生鮮3品及び惣菜強化型店舗の展開を商品販売戦略として定め、売上の向上を目指すとともに、店舗運営においても、生産性の向上、コストの見える化を図り、利益の改善を図っております。経費面については、経費削減プロジェクトを立ち上げ、経費項目を細分化し各部で削減目標を立て、経費の増加抑制に努めております。また、店舗設備においては、冷凍・冷蔵設備の入替えを順次進めており、新設備の導入により電力使用量は従来の機器に比べて30%の削減が期待されております。このほか、照明のLED化により、電力使用量並びにCO2排出量の削減に取り組むなど、SDGsに関する様々な活動を推進いたしました。
株式会社マルミヤストアは、「50年からの飛躍の年 スーパーがSUPERになったっていいじゃないか~地域に愛される卓越した存在へ」をスローガンに掲げ、「徹底・日々予算=即決算の実行」「目的をもって行動・スピード重視・結果検証」「伝える→伝わるコミュニケーション」を行動指針とし、「商圏内のシェアを上げる」「人財・チーム力の育成と生産性の向上」「グループ一体活動スタート」「ESG経営の推進」を4つの柱として、様々な取り組みを実施しております。このような方針のなか、営業活動においては、地方市場を活用したお買得商品の販売や、パンの88円均一商品による販売点数の増加を柱とする様々な販売施策を実行しております。
株式会社新鮮マーケットは、生鮮特化型スーパーマーケットとしてお客様にお買い物を楽しんでいただくため、生鮮3品と惣菜を軸とした固定日販促のにぎわい感の強化に取り組んでまいりました。青果部門では、毎週火曜市の店頭販売や青森直送りんご祭り、北海道産野菜直送セールを実施するほか、精肉部門では、毎月29日の肉市場での圧倒的なボリューム販売、鮮魚部門では毎月10日のトト市場での地魚のお刺身提供などに注力しております。また、廃棄ロス削減に挑戦することで従業員のSDGsへの意識向上を図るほか、夕方の売場画像の共有による売場精度の改善により買上点数及び売上の向上に努めております。
株式会社マルキョウは、生鮮部門においてオリジナル商品の開発を強化しております。青果部門では、新鮮な果物を使用したマルキョウオリジナルスイーツの販売を行うほか、鮮魚部門においては新鮮な魚を店内加工調理した本格的な寿司「魚屋の寿司」や「魚屋の惣菜」を販売しております。精肉部門においては、カット技術を駆使した見栄えの良い商品を売場で展開しております。一般食品及び日用雑貨部門においては「カテゴリー割引」を実施、曜日別に定番商品をお手頃価格で提供し、お客様に大変ご好評いただいております。経費面につきましては、原油価格高騰に伴う経費増加に備え、最新の冷媒設備の導入、LED照明への切り替えを随時実施しており、経費削減並びに環境に配慮した取り組みとして積極的に行っております。さらに、社員研修、店舗OJTなど人材力の強化に注力するほか、SDGsの取り組みとして、資源再利用や地域のフードバンクと提携し子ども食堂への食品の提供にも取り組んでおります。
(店舗展開)
株式会社丸久は、2021年11月より休業しておりましたアルク防府店(山口県防府市)の建替えを実施し、2022年7月に開店いたしました。同店舗ではこの度の改装に伴い、店舗屋上に太陽光発電設備を設置し、自家発電自家消費を開始しており、今後、当期では3店舗、来期ではプロセスセンターを含む3拠点において、太陽光発電設備の導入を計画しております。このほか、中国電力株式会社と山口県企業局の協定に基づき創設した新たな電力供給ブランド「やまぐち維新でんき」の「やまぐち水力100プラン」に参画し、山口県の水力発電所で発電されたCO2フリー電気を活用するなど、環境に配慮した運営を行っております。なお、同年8月、サンマート上野店(山口県周南市)を閉鎖しており、当第3四半期末の営業店舗数は88店舗(うち「アルク」は44店舗)となっております。
株式会社マルミヤストアは、2022年4月に、道の駅宇目(大分県佐伯市)に農林産物直売所を新たに開設し、道の駅宇目における販売の一体事業をスタートしております。同年6月には、マルミヤストア大在店(大分県大分市)を新設し、当第3四半期末における営業店舗数は44店舗となっております。株式会社新鮮マーケットは、2022年11月に新鮮市場判田店(大分県大分市)を新設し、当第3四半期末における営業店舗数は15店舗となっております。また、株式会社戸村精肉本店の営業店舗数は4店舗となっております。
株式会社マルキョウは、2022年3月にマルキョウ南大利店(福岡県大野城市)、同年4月に川棚店(長崎県川棚町)、小笹店(福岡市中央区)、同年5月に日野店(長崎県佐世保市)、同年7月に玉名店(熊本県玉名市)、曰佐店(福岡市南区)、同年8月に和白店(福岡市東区)、同年9月に植木店(熊本市北区)、同年10月に久留米インター店(福岡県久留米市)、武雄店(佐賀県武雄市)、同年11月に船津店(福岡県大牟田市)、新川店(大分県大分市)をそれぞれ改装いたしました。これらの店舗では生鮮食料品の買い回りを意識した改修・改善を行ったほか、ESG経営の観点から冷媒機器を最新の設備へ入れ替えることによりCO2削減に取り組みました。当第3四半期末の営業店舗数は84店舗となっております。
これらにより、スーパーマーケット事業における当第3四半期末の営業店舗数は、235店舗となっております。
以上の結果、スーパーマーケット事業におきましては、営業収益1,614億80百万円、営業利益31億9百万円(前年同期比15.0%減)となりました。
[ディスカウントストア事業]
(営業政策)
株式会社アタックスマートは、引き続き「お客様に価値ある安さを提供する」を基本方針に、お客様に支持される商品力の強化を図り、普段の生活に便利な店とすることを目指し、EDLP(エブリデイ・ロープライス)による価格戦略を柱としております。日替わり商品を復活し、特売期間終了後も通常売価より値ごろ感のある価格設定と、利益率を確保する経営戦略に取り組んでおります。また、類似商品を整理し、新商品や、当社になく他社で売れている商品の導入を進め、変化ある売場づくりを行っております。
(店舗展開)
株式会社アタックスマートの当第3四半期末の営業店舗数は32店舗となっております。
以上の結果、ディスカウントストア事業におきましては、営業収益132億99百万円、営業利益3億50百万円(前年同期比63.5%増)となりました。
[その他事業]
保険代理業を行う株式会社RPG保険サービスは、顧客満足度の向上と信頼を高めるために、営業力強化とコンプライアンスの徹底に注力いたしました。また、当社グループ内で情報共有を行うとともに、新日本スーパーマーケット同盟による各社保険代理店との情報交換も密に実施することで、経営基盤の強化と業務品質の向上に努めております。
スポーツクラブ事業を行う株式会社丸久は、アクトスWill_Gマルキュウ錦見(山口県岩国市)、アクトスWill_G黒崎(北九州市八幡西区)の2店舗を展開しており、地域の「体づくり」を支える事業として、会員の皆様の健康と幸せのサポートに努めております。
食品製造業を行う株式会社戸村フーズは、「戸村本店焼肉のたれ」を製造しており、当期ではお取引様の増加に伴って製造出荷量が前年に対し8%増加いたしました。とりわけ、小容量(200ml)商品に昨年より多くのご支持をいただき、販売エリアは宮崎県を中心とした九州地方のほか、京阪神・関東・東北地方への展開が進んでおります。また、2023年3月に予定している新充填機・新釜の導入に向け、手づくり工程の人員育成を行い、製造量30%増の準備を行ってまいります。
株式会社戸村牧場は、肥育した戸村牧場牛を株式会社戸村精肉本店が営むスーパー4店舗並びにレストランへ提供しており、オリジナルブランドとして好評をいただいております。経産牛の頭数を1頭増やすとともに、当期においては、スーパーとむら4店舗において赤身フェアを開催するなど、スーパーマーケット事業の売上増に貢献しております。飼料・肥料の高騰もあり牧場経費増のなか、徐々に肥育頭数を増やし売上アップにつなげていくことを検討するとともに、将来にかけてグループ各社への拡販に繋げていく仕組みづくりを検討してまいります。
以上の結果、その他事業におきましては、営業収益6億66百万円、営業利益1億13百万円(前年同期比48.7%増)となりました。
②財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて45億75百万円増加し、1,189億53百万円となりました。これは主に、現金及び預金、商品、建物及び構築物、建設仮勘定などが増加したことによるものです。
当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べて38億85百万円増加し、441億48百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金、長期借入金などが増加したことによるものです。
当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べて6億89百万円増加し、748億4百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金などが減少する一方、利益剰余金などが増加したことによるものです。
(2)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第3四半期連結累計期間において、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更又は新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
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