【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の状況当社グループは、「未来のソフトウエアを形にする」というミッションのもと、自然言語処理、画像認識、機械学習/深層学習技術を用いたアルゴリズムの研究開発、ソリューション提供、プロダクトの拡販による社会実装を進めております。AI Research & Solution事業では、アルゴリズム・知能化技術の事業化を行っており、パートナー企業のニーズに合わせて共同研究開発からソリューションの提供までを一気通貫で実施しております。また、実オペレーションを通じた製品/サービス開発の一環で、IoT機器からリアル空間のデータをクラウド上に収集し顧客への価値提供を実現するサービスの開発を、駐車場機器の製造販売事業を通じて行っております。AI SaaS事業では、AI Research & Solution事業におけるアルゴリズムの開発成果をもとに、汎用的なニーズに対応するプロダクトを販売しております。AI SaaSは「顧客接点」・「社内業務」領域で利用されており、人の業務を効率化し能力を拡張していく形で、ビジネス支援や企業の課題解決を実現しております。当第3四半期連結累計期間は、AI SaaS領域における顧客基盤の拡大とプロダクトの機能拡充を目指す成長戦略のもと、AI SaaS事業下にある連結子会社間の協業の取り組みを推進してきた結果、AI SaaSの導入社数及び年間経常収益を着実に積み上げております。また、今後の成長に向けて優秀な人材の採用を進めるとともに、ソフトウエアプロダクトの強化や研究開発などの先行投資に注力してまいりました。この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は10,139,726千円(前年同四半期比18.6%増)となりました。これは主に、AI SaaS事業において各種プロダクトの販売が拡大したことによるものです。また、AI Research & Solution事業においてソリューション案件が堅調に推移したとともに、モビリティ事業でアフターコロナが意識されて需要が回復基調となりました。営業利益は1,283,937千円(前年同四半期比5.6%増)、経常利益は1,436,940千円(前年同四半期比9.1%増)となりました。これは主に、売上高が増加したことによるものであります。 親会社株主に帰属する四半期純損失は526,173千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純利益757,456千円)となりました。これは、営業利益と経常利益が増加した一方で、当第3四半期連結会計期間において、特別損失に信託型ストックオプション関連損失1,466,544千円を計上したことによるものであります。信託型ストックオプション関連損失に関する詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」をご参照ください。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。(AI Research & Solution事業) AI Research & Solution事業につきましては、パートナー企業からのニーズに対応するアルゴリズムソフトウエアの研究開発やソリューション案件の売上が堅調に推移しました。また、モビリティ事業において、顧客である駐車場運営会社の新規駐車場開設への投資意欲が一部改善し、駐車場機器の販売が前年同四半期比で増加しております。この結果、売上高は5,722,194千円(前年同四半期比16.1%増)、セグメント利益は818,055千円(前年同四半期比42.9%増)となりました。
(AI SaaS事業) AI SaaS事業につきましては、AI SaaSの導入による業務の高度化・自動化を進めるニーズが拡大している環境の中で、自動応答エンジンを中心にAI SaaSの新規受注とライセンスの積み上げを進めてまいりました。AI SaaS事業下にある連結子会社間の協業の取り組みを推進し、新規顧客の獲得及び既存顧客への相互送客等を通じて売上ならびに利益の成長に繋げております。一方で、今後の成長に向けて人件費を中心とした積極的な先行投資を実施しております。この結果、売上高は4,421,131千円(前年同四半期比22.0%増)、セグメント利益は1,147,446千円(前年同四半期比6.9%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
① 資産の状況(流動資産)当第3四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ48,061千円増加し、15,270,985千円となりました。これは主として、現金及び預金が679,867千円減少したものの、受取手形、売掛金及び契約資産が153,209千円、その他流動資産が650,248千円増加したことによるものであります。(固定資産)当第3四半期連結会計期間末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ589,201千円増加し、21,165,683千円となりました。これは主として、顧客関連資産が264,391千円減少したものの、のれんが354,795千円、投資有価証券が543,267千円増加したことによるものであります。
② 負債の状況(流動負債)当第3四半期連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ2,111,149千円増加し、4,674,450千円となりました。これは主として、買掛金が62,131千円、賞与引当金が88,096千円、その他流動負債が1,871,874千円増加したことによるものであります。(固定負債)当第3四半期連結会計期間末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ640,972千円減少し、3,339,311千円となりました。これは主として、長期借入金が591,365千円減少したことによるものであります。
③ 純資産の状況当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ832,914千円減少し、28,422,906千円となりました。これは主として、その他有価証券評価差額金が446,728千円増加したものの、自己株式の取得により558,416千円、非支配株主持分が280,244千円、利益剰余金が526,173千円減少したことによるものであります。
(3) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は137,937千円であります。
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