【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間(2022年10月1日から2023年6月30日まで)における世界経済は、諸物価の高止まりに加え、欧米におけるインフレ抑止策の影響等で、景気の減速が続いております。
高級二輪乗車用ヘルメット市場、特に先進国市場は、コロナ禍において、二輪乗用車が三密を避ける移動手段・レジャーとして人気が高まりました。ポストコロナかつ上述の世界経済の現状下、先進国及び中国市場を中心にかつての勢いが衰えてきており、代理店の在庫も増加してきています。しかしながら、規格改定による新モデル需要もあり、今後、需要が決定的に減退するとは考えておりません。かかる状況下、当社は期初に策定した計画通りに生産・販売を実行すると共に当社が推し進めているお客様のニーズに沿った新モデルの開発・製造及びお客様の安全をサポートする販売・サービス体制を引き続き成功裏に持続させました。
当第3四半期連結累計期間における日本及び海外を合わせた販売数量は前年度比4.1%増となりました。欧州市場の販売数量は、需要の落ち着きを反映して前年度比0.9%減で推移しました。北米市場の販売数量は、過去1年において代理店が販売好調ななかで在庫の拡充を図った反動及び需要減により、前年度比50.2%減となりました。日本市場の販売数量は、前年度比3.2%減ですが高水準を維持しています。アジア市場の販売数量は、中国において好調な需要が続くなか、前々期の代理店による発注出遅れの影響も一巡し、販売が前年度比129.0%増と大幅に増加したことから、前年度比97.6%増となりました。
当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、中国を中心とするアジア市場の好調と円安効果が牽引し、売上高は24,591,595千円と前年度比3,458,377千円(16.4%)の増収となりました。資材費等のコストアップはありましたが、2022年10月に行った一斉値上げと新たに投入した新モデル(X-15シリーズ)発売に伴う単価アップ、加えて、販売費及び一般管理費が想定より費消されなかったことから、営業利益は8,037,215千円と前年度比1,636,797千円(25.6%)の増益となりました。経常利益は8,128,378千円と前年度比1,672,327千円(25.9%)の増益、税金等調整前四半期純利益は8,128,574千円と前年度比1,672,472千円(25.9%)の増益、親会社株主に帰属する四半期純利益は5,689,166千円と前年度比1,319,676千円(30.2%)の増益となりました。
②財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,787,438千円増加し、31,216,068千円となりました。主な要因は、棚卸資産の増加等による流動資産857,766千円の増加と、設備投資による固定資産929,672千円の増加であります。
負債は、前連結会計年度末に比べ985,695千円減少し、5,547,546千円となりました。主な要因は、買掛金の減少等による流動負債908,644千円の減少と、退職給付に係る負債の減少等による固定負債77,051千円の減少であります。
純資産は、前連結会計年度末に比べ2,773,133千円増加し、25,668,521千円となりました。主な要因は、利益剰余金が2,678,026千円増加したことであります。
(2) 重要な会計上の見積り
当第3四半期連結累計期間において、当該会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載については重要な変更はありません。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等については重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題については、重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、141,339千円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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