【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第2四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第2四半期累計期間(自 2022年10月1日 至 2023年3月31日)におけるわが国経済は、第8波の新型コロナウイルス感染症の再拡大もピークを過ぎ、感染者数減少と収束に向かうと見られ、消費回復への兆しがあるものの、諸物価高騰が続き、力強さに欠ける状況でした。
こうした環境下、当社はクリスマス、バレンタイン等のイベントを始めとして、ウィズ・コロナの新しいトレンドを積極的に取り込んだ新企画、新商品提案に注力した結果、売上は前年同期比大幅増となりました。一方、円安による商品仕入価格高騰を踏まえた価格改定交渉の努力や、物流費削減をはじめとした原価低減、またこれまで進めてきているDXの取り組み等による生産性向上効果もあったものの、円安の影響を吸収しきれず、前年同期比減益となりました。
以上の結果、当第2四半期累計期間の経営成績の概要につきましては以下の通りであります。
(千円)
売上高
営業利益
経常利益
四半期純利益
当第2四半期累計期間
4,668,181
265,751
306,919
191,578
前第2四半期累計期間
3,301,997
341,116
330,848
206,147
増減額
1,366,183
△75,364
△23,928
△14,569
増減率(%)
41.4
△22.1
△7.2
△7.1
売上高は、前年同期比1,366,183千円増(同41.4%増)の4,668,181千円となりました。
これは、消費者がコロナ禍後の新しい生活様式に慣れ、当社の主力とする嗜好品を好む余裕が生まれたことと、内部要因としては、その新しい消費者マインドに深くマーケティングした効果が現れ、商品ヒット率が大きく向上した効果が表れた結果と分析しています。四半期別に見てみますと、第1四半期においては、クリスマス関連商品を中心に、「イエナカ消費(巣ごもり消費)」や、「高見え」、すなわち小売価格100円より高価に感じられる新商品群のヒットもあり、文具、キッチン用品、ライフスタイル商品等全般に販売が好調に推移しました。当第2四半期においては、バレンタイン商品群を中心に、ライセンス企画商品の拡大もあり、売上を大きく伸ばしました。
なお、当第2四半期累計期間におけるライフスタイル雑貨の商品群別累計売上は、下表の通り、「ワンプライス商品」が4,395,153千円(前年同期比42.8%増)、「プチプライス商品」が273,027千円(前年同期比21.3%増)となりました。
(千円)
ワンプライス商品
プチプライス商品
合計
当第2四半期累計期間
4,395,153
273,027
4,668,181
前第2四半期累計期間
3,076,825
225,171
3,301,997
増減額
1,318,328
47,855
1,366,183
増減率(%)
42.8
21.3
41.4
営業利益は、前年同期比75,364千円減(同22.1%減)の265,751千円となりました。
これは、販売数量の大幅な拡大や価格改定交渉による増益効果があったものの、円安による原価への影響を吸収することができなかったこと、また販管費においても、物流費削減努力やDXの取り組みで一定の成果はあったものの、労務費の増加等の減益要因があったことによるものです。
経常利益は、前年同期比23,928千円減(同7.2%減)の306,919千円となりました。
これは、前第2四半期累計期間においては営業外費用に為替差損10,293千円がありましたが、当第2四半期累計期間は営業外収益に為替差益40,713千円があったこと等によるものです。
以上の結果、四半期純利益は、前年同期比14,569千円減(同7.1%減)の191,578千円となりました。
なお、当社の事業は、ライフスタイル雑貨事業の単一セグメントであるため、セグメントの記載をしておりません。
② 財政状態の状況
(資産)
当第2四半期会計期間末における流動資産は3,191,860千円となり、前事業年度末に比べ257,528千円増加いたしました。これは主に受取手形及び売掛金が280,298千円、棚卸資産が114,688千円増加した一方、現金及び預金が52,161千円減少したことによるものです。固定資産は183,286千円となり、前事業年度末に比べ32,879千円増加いたしました。これは主に投資その他の資産が23,351千円増加したことによるものです。
この結果、総資産は、3,375,146千円となり、前事業年度末に比べ290,407千円増加いたしました。
(負債)
当第2四半期会計期間末における流動負債は546,918千円となり、前事業年度末に比べ217,782千円増加いたしました。これは、主に買掛金が83,753千円、未払法人税等が115,340千円増加したことによるものです。固定負債は287,394千円となり前事業年度末に比べ4,710千円増加いたしました。これは退職給付引当金が4,710千円増加したことによるものです。
この結果、負債合計は834,313千円となり、前事業年度末に比べ222,493千円増加いたしました。
(純資産)
当第2四半期会計期間末における純資産合計は2,540,833千円となり、前事業年度末に比べ67,914千円増加いたしました。これは主に四半期純利益が191,578千円、配当金の支払いが77,638千円、繰延ヘッジ損益の減少が46,025千円あったことによるものです。
この結果、自己資本比率は前事業年度末に比べて4.9ポイント減少し、75.3%となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物の期末残高は、845,974千円と前事業年度末に比べ52,161千円の減少となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは53,337千円の収入(前年同期は359,877千円の収入)となりました。これは主に税引前四半期純利益306,919千円、売上債権の増加280,819千円、棚卸資産の増加114,688千円、仕入債務の増加83,753千円によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは10,417千円の支出(前年同期は6,853千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出11,751千円によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは95,081千円の支出(前年同期は96,413千円の支出)となりました。これは、長期借入金の返済による支出17,500千円、配当金の支払額77,581千円によるものです。
(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社は、海外より委託生産品の輸入取引を行っておりますが、これら輸入品は主としてUSドル建てでの決済を行っているため、為替相場の変動により仕入価格が上昇した場合には、当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。昨今の円安による輸入商品価格の上昇が、経営成績に重要な影響を与える要因と認識しております。
(7) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
①資金需要及び財務政策
当社の運転資金需要のうち主なものは、委託生産商品の購入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要の主なものは、システム、物流、事務所関係等の投資によるものです。
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本としており、運転資金は自己資金を基本としております。なお、一時的に自己資金を超える運転資金の急増への備えとして、当座貸越契約を締結しております。
②キャッシュ・フローの状況について
当第2四半期累計期間におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)財政状態及び経営成績の状況③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。