【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染症法上の分類が見直されたことなどに伴って経済活動が本格的に再開したことで、全国的に企業の景況観が改善されていますが、円安や資源高に伴う物価の上昇、実質賃金の減少、人手不足などにより不安定な局面が続くと予想されています。 当社グループが属する出版業界でも、平均価格が上昇しているものの書籍・雑誌共に新刊発行部数の減少が続き、当第3四半期末の書籍・雑誌の推定販売金額が前年同期比9.8%減少(出版科学研究所)するなど中長期的な縮小傾向が続いております。 このような状況の中、当社グループは、読者ニーズを的確に捉えた企画立案、物価高に対応した価格設定やマーケティング、既刊本の販売強化と返品減少対策など、高コスト化する出版流通への対応などを主要なテーマに活動を行いましたが、当第3四半期に行った本社の移転に伴う減価償却費や諸費用の増加、新刊点数の減少等が営業利益を圧迫しました。 その結果、当第3四半期連結累計期間の連結売上高は2,265,860千円(前年同四半期比5.8%減)、営業利益22,315千円(前年同四半期比78.1%減)、経常利益42,797千円(前年同四半期比65.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益27,372千円(前年同四半期比71.8%減)となりました。 事業別の概況は次のとおりです。
(出版事業) 会計分野では、ますます関心が高まっている非財務情報の有用性を実証的に分析した『非財務情報の意思決定有用性』が実務にも活きると好評だったほか、非財務情報の開示について解説した『2023年改正開示府令の実務ガイド』を刊行しました。また、『Pythonではじめる会計データサイエンス』がデータサイエンスと会計の双方の領域の読者から高評価を受け、売上が非常に好調でした。 経営・経済分野では、働き方改革等で昨今特に耳目を集める人事労務分野について、これまで学術界ではどのように研究されてきたのか、50年の歴史を俯瞰した『日本の人事労務研究』を刊行したほか、実務対応として充実した『人的資本経営実務ハンドブック』を刊行しました。また、少子高齢化の進展への対応として重要視されている中小企業・地方の活性化への対策として、豊富な事例とともに解説した『地方創生 デジタルで救う地域社会・経済』を刊行しました。 税務分野では、近年利用が増加している合同会社についてどの類書より詳しいと評価された『詳解 合同会社の法務と税務』を刊行したほか、消費税のインボイス登録について判断の迷うことが多い不動産事業者に絞って解説した『不動産事業者の消費税インボイス 登録する?しない?』が好評でした。 法律分野では、コンテンツを生成できるAIとして話題のテーマに早期対応して刊行した『ChatGPTの法律』が刊行後すぐに増刷を重ねるなど売上を伸ばしています。またSNSの利用者が劇的に増加するなか頻発するトラブルへの対応として刊行した『発信者情報開示命令活用マニュアル』、『企業法務のためのネット・SNSトラブルのルール作り・再発防止』が好評でした。そのほか、中小企業にも需要が拡がっているМ&Aを扱った『М&Aの視点からみた中小企業の株式・株主管理』を刊行すると共に、既刊の『PМIの実務プロセス』が引き続き好評でした。 企業実務分野では、東証の市場再編やコーポレートガバナンスコード等によって関心が高まっている、資本コストや株価を意識した経営のために実務上の課題に対応した『「株主との対話」ガイドブック』や『事業ポートフォリオマネジメント入門』が第2四半期に続いて売上を伸ばしています。 資格試験分野では、『会計人材のキャリア名鑑』が学生や受験生には想像がしづらい会計実務分野の可能性を実例とともに紹介していると好評を博したほか、著名なTikTokerである著者が勉強ノウハウを公開した『TikTokerばななちゃん、行政書士になる!』が好評でした。また、初めてスマホで問題演習ができるアプリを特典として付けた『ビジネスマネジャー検定試験公式問題集〈2023年版〉』が前期に続いて売れ行きが好調でした。 生活・実用分野では、受注している雑誌など定期刊行物の編集業務がやや低調に推移いたしました。 以上により、当第3四半期連結累計期間の売上高は2,194,043千円(前年同四半期比5.9%減)、営業利益は3,872千円(前年同四半期比95.4%減)となりました。
(出版付帯事業) 出版付帯事業の主力事業は、当社雑誌への広告請負代理ですが、広告媒体が多様化し紙媒体への広告が減少するなか、売上高が減少したものの、長期継続出稿の受託及び業務改善などにつとめ、営業利益は増加いたしました。 以上により、当第3四半期連結累計期間の売上高は71,816千円(前年同四半期比1.0%減)、営業利益18,356千円(前年同四半期比9.7%増)となりました。
(2) 財政状態の分析(資産) 当第3四半期連結累計期間末における資産合計は5,745,924千円となり、前連結会計年度末に比べ22,728千円増加いたしました。これは主に商品及び製品の増加47,558千円があったものの、現金及び預金の減少407,018千円、売上債権の減少171,222千円などによる流動資産の減少474,824千円、新社屋の竣工により建設仮勘定の減少532,684千円があったものの建物及び構築物の増加960,042千円などによる有形固定資産の増加467,960千円、投資有価証券の増加30,647千円があったことによるものです。(負債) 負債は1,523,881千円となり、前連結会計年度末に比べ4,287千円増加いたしました。これは主に返金負債の減少72,140千円、未払法人税等の減少37,831千円、仕入債務の減少73,237千円などによる流動負債の減少198,759千円があったものの、長期借入金の増加186,869千円、長期リース債務の増加10,063千円などによる固定負債の増加203,047千円などがあったことによるものです。(純資産) 純資産は4,222,042千円となり、前連結会計年度末に比べ18,441千円増加いたしました。これは主に自己株式の増加34,542千円及び利益剰余金の減少9,933千円があったものの、資本剰余金の増加34,624千円及びその他有価証券評価差額金の増加28,291千円などがあったことによるものです。
(3) 経営方針・経営戦略等 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動 該当事項はありません。
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