【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、企業における設備投資や生産活動に持ち直しの動きが見られましたが、海外の地政学的リスクに伴う資源価格の上昇や国内の物価上昇による個人消費の低迷が懸念されるなど、その先行きに不透明な状況が続いております。
このような状況のもとで、当社は、国内では重電機器、一般産業、電鉄・車両業界、海外ではアジアや中東各国を重点に営業活動を行った結果、補助スイッチや試験用端子が増加しましたが、太陽光発電向け設備の販売や鉄道車両用製品が減少したことから、売上高は3,707百万円(前年同期比0.4%減)となりました。
利益面におきましては、受注高の増加に伴う在庫の積上げや製造原価における経費の一部が低減したことから、営業利益は350百万円(前年同期比52.9%増)、経常利益は374百万円(前年同期比36.6%増)、当期純利益は262百万円(前年同期比37.3%増)となりました。
当社は、電気制御機器の製造加工及び販売事業が売上高の90%超であるため、セグメント別の記載を省略し、売上の状況につきましては、製品分類ごとに記載しております。
製品分類別の売上の状況は次のとおりであります。
(制御用開閉器)
鉄道車両用各種スイッチが減少しましたが、補助スイッチが増加したことから、売上高は995百万円(前年同期比2.2%増)となりました。
(接続機器)
コネクタ端子台や試験用端子が増加したことから、売上高は1,611百万円(前年同期比6.3%増)となりました。
(表示灯・表示器)
各種表示器が増加しましたが、鉄道車両用表示灯や集合表示灯が減少したことから、売上高は465百万円(前年同期比2.5%減)となりました。
(電子応用機器)
デジタルアラームや表示モジュールが減少しましたが、I/Oターミナルやアナンシェータリレーが増加したことから、売上高は598百万円(前年同期比8.4%増)となりました。
(仕入販売)
部品販売が増加しましたが、太陽光発電向け設備の販売が減少したことから、売上高は36百万円(前年同期比80.4%減)となりました。
(その他)
電気制御機器以外の売上高は0百万円となりました。
②財政状態の状況
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ134百万円減少し、10,869百万円となりました。主な要因は、売掛金の減少113百万円、建物の減少105百万円及び製品の増加91百万円等によるものであります。
負債は、前事業年度末に比べ15百万円減少し、702百万円となりました。主な要因は、買掛金の減少16百万円、製品保証引当金の減少29百万円及び未払法人税等の増加21百万円等によるものであります。
純資産は、前事業年度末に比べ119百万円減少し、10,167百万円となりました。主な要因は、自己株式の増加による減少228百万円及びその他有価証券評価差額金の増加27百万円等によるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ14百万円増加し、当事業年度末には1,166百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動による資金の増加は、396百万円(前年同期比5.5%増)となりました。
主なプラス要因は、税引前当期純利益374百万円、減価償却費225百万円等によるものであり、主なマイナス要因は、棚卸資産の増加額212百万円及び法人税等の支払額88百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動による資金の増加は、29百万円(前年同期は251百万円の減少)となりました。
主な要因は、定期預金の払戻による収入99百万円(同預入による支出との純額)及び金型投資等を含む有形固定資産の取得による支出65百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動による資金の減少は、413百万円(前年同期比126.1%増)となりました。
主な要因は、自己株式の取得による支出232百万円及び配当金の支払額180百万円等によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
当社は、電気制御機器の製造加工及び販売事業が売上高の90%超であるため、セグメント別の記載を省略し、生産、受注及び販売の実績につきましては、製品分類ごとに記載しております。
a.生産実績
当事業年度の生産実績を製品分類別に示すと、次のとおりであります。
製品分類
当事業年度
(自 2022年2月1日
至 2023年1月31日)
前年同期比(%)
制御用開閉器(千円)
1,106,376
118.5
接続機器(千円)
1,739,987
117.4
表示灯・表示器(千円)
505,898
96.9
電子応用機器(千円)
563,514
99.2
合計(千円)
3,915,777
111.7
(注)金額は販売価格で表示しております。
b.受注実績
当事業年度の受注実績を製品分類別に示すと、次のとおりであります。
製品分類
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
制御用開閉器
1,027,624
100.5
349,803
110.1
接続機器
1,615,132
93.3
368,720
101.0
表示灯・表示器
445,709
81.4
155,509
88.6
電子応用機器
811,893
102.4
573,888
159.3
仕入販売
64,402
118.6
45,828
261.1
その他
6,315
64.0
6,300
-
合計
3,971,078
95.5
1,500,050
121.3
(注)金額は販売価格で表示しております。
c.販売実績
当事業年度の販売実績を製品分類別に示すと、次のとおりであります。
製品分類
当事業年度
(自 2022年2月1日
至 2023年1月31日)
前年同期比(%)
制御用開閉器(千円)
995,550
102.2
接続機器(千円)
1,611,606
106.3
表示灯・表示器(千円)
465,692
97.5
電子応用機器(千円)
598,252
108.4
仕入販売(千円)
36,126
19.6
その他(千円)
15
0.1
合計(千円)
3,707,244
99.6
(注)当事業年度における主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10に満たないため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績
1) 売上高
補助スイッチや試験用端子が増加しましたが、太陽光発電向け設備の販売や鉄道車両用製品が減少したことから、売上高は3,707百万円(前年同期比0.4%減)となりました。
製品分類別の売上構成比は、制御用開閉器26.9%、接続機器43.4%、表示灯・表示器12.6%、電子応用機器16.1%、仕入販売1.0%、その他0.0%となっております。
2) 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、前事業年度に比べて124百万円減少し、2,415百万円となりました。また、売上高に対する売上原価の比率は、前事業年度に比べて3.1ポイント減少の65.1%となっております。
販売費及び一般管理費につきましては、前事業年度に比べて11百万円減少し、941百万円となりました。また、売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は、前事業年度に比べて0.2ポイント減少の25.4%となっております。
3) 営業外収益、営業外費用
営業外収益は、前事業年度に比べて15百万円減少し、30百万円となりました。主なものは、株式の保有による受取配当金16百万円、助成金収入7百万円等となっております。
営業外費用は、前事業年度と比べて5百万円増加し、6百万円となりました。主なものは、支払利息0百万円、投資事業組合運用損5百万円等となっております。
4) 特別損失
特別損失は、前事業年度と同様の0百万円となりました。
以上の結果、当事業年度の当期純利益は、前事業年度に比べて71百万円増加し、262百万円となりました。
b.財政状態
財政状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」をご参照下さい。
②経営成績等に重要な影響を与える要因について
当社は、安定的かつ持続的な経営基盤の構築を目指し、主要ユーザーである重電機器市場向けの受注拡大を図るほか、電鉄・車両分野及びアジア、中東、米国などの海外市場の開拓を日々推し進めております。
しかしながら、これら一連の施策は、国内外の経済情勢及び景気動向といったマクロ環境の影響を免れるものではなく、特に、製品市場における価格競争の激化や大規模な自然災害、新型コロナウイルスをはじめとする感染症等の発生など、当社を取り巻く市場環境の急激な変化が、当社の経営成績及び財政状態に重要な影響を与える場合があります。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローにつきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
当社の事業活動における運転資金需要のうち主要なものは、製造原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、設備資金需要は、設備投資等によるものであり、運転資金及び設備資金の資金調達につきましては、主に営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金で対応しております。
なお、大規模な設備投資やM&Aなどにより資金調達を行う場合は、有利子負債比率を20%以下に抑えるとともに、既存株主の利益を考慮した財務基盤を構築することといたします。
④目標とする経営指標の達成状況
当社では、企業価値及び株主共同の利益を確保し、または向上させるため、自己資本当期純利益率(ROE)及び1株当たり当期純利益(EPS)を経営指標とし、ROE 5.0%以上、EPS 80円以上を目標としております。
当事業年度におけるROE及びEPSは、それぞれ2.6%(対目標数値比52.0%)、46円77銭(対目標数値比58.5%)となりました。
今後も、収益基盤の多様化及び海外市場の強化による売上の拡大を通じて、ROE及びEPSの向上に努めてまいります。
⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。
会計上の見積りを必要とする棚卸資産の評価、繰延税金資産、製品保証引当金、退職給付に係る会計処理等につきましては、合理的な見積り金額によってこれを計算しておりますが、実際の結果には不確実性が残るため、異なる場合があります。
なお、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものにつきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
