【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間(2023年2月1日~2023年7月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴う行動制限が解除され、さらに5月には感染症法上の位置付けが5類へ移行されたことで、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、ウクライナ情勢の長期化等によるエネルギーコスト・原材料価格の高騰、それに伴う物価上昇など、経済的リスクは高く、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のなか、当社グループでは「学びとともに生きる社会への取り組み(教育の質的向上に貢献する商品・サービスの提供、リカレント教育や社会人教育における事業開発)」「地域創生への貢献(図書館や書店を核とした地域コミュニティや学びの場づくり)」「新しい書店収益モデルの創造(非書籍商品やサービス事業の拡大、ICTを活用した業務効率化による収益力強化)」を主要戦略テーマに生活者の知的文化的生活に貢献する新たな付加価値の創造に取り組んでおります。
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、図書館サポート事業が伸長し、店舗・ネット販売事業においては書籍、文具・雑貨の販売が堅調に推移したことに加え、新業態の出店拡大に取り組んだ結果、売上高は849億42百万円(前年同期比1.2%増)、営業利益は21億13百万円(前年同期比28.0%増)、経常利益は21億36百万円(前年同期比33.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は12億25百万円(前年同期比32.4%増)と増収増益となりました。
なお、当社では、デジタル化や人口減少など大きく変容する社会構造や、市場の変化に対して事業構造改革を推進し、あわせて資本コストや株価を意識した経営の取り組みを強化すべく、中期計画を策定中であり、2024年3月中を目途として公表の予定です。
セグメント別の業績は次の通りであります。
[文教市場販売事業]
当事業は以下の事業を行っております。
1.図書館(公共図書館・学校図書館・大学図書館)に対する図書館用書籍の販売、汎用書誌データベース「TRC MARC」の作成・販売及び図書装備(バーコードラベルやICタグ等の貼付等)や選書・検索ツール等の提供
2.大学などの教育研究機関や研究者に対する学術研究及び教育に関する輸入洋書を含む出版物(書籍・雑誌・電子ジャーナル、電子情報データベースほか)や英文校正・翻訳サービスをはじめとする研究者支援ソリューションの提供
3.教育・研究施設、図書館などの設計・施工と大学経営コンサルティングをはじめとする各種ソリューションの提供
4.大学内売店の運営や学生に対する教科書・テキストの販売等
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、公共図書館向け書籍等販売は堅調に推移したものの、大学市場において教科書などの書籍販売の減少により、売上高は267億48百万円(前年同期比1.3%減)と減収となりました。一方利益面は経費削減に努めたことにより営業利益は20億93百万円(前年同期比10.5%増)と増益となりました。
[店舗・ネット販売事業]
当事業は、主に全国都市部を中心とした店舗網において和書・洋書などの書籍をメインに、文具・雑貨・洋品まで多岐にわたる商品の販売を行っております。
店舗の状況といたしましては、株式会社駿河屋BASEが展開するリユースホビーショップ「駿河屋」にフランチャイズ加盟し第1号店となる「駿河屋新潟駅南店」を2023年3月に開店、同月「丸善 日吉東急アベニュー店」「丸善 ユニモちはら台店」、4月に「丸善 ジョイホンパーク吉岡店」を開店し、7月に「ジュンク堂書店 大分店」を閉店した結果、2023年7月末時点の店舗数は111店舗となっております。(うち1店舗は海外店(台湾)、17店舗は「丸善(MARUZEN)」「ジュンク堂書店」の店舗名ではありません。)
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、書籍販売が堅調に推移し、継続的に売場拡大、新商材開発を行っております文具・雑貨が好調に推移したこと、またPOP UP STOREとして「絵本の世界を楽しむことのできる空間」をコンセプトとした「EHONS HAKATA」、競技麻雀のチーム対抗戦のナショナルプロリーグ「M.LEAGUE OFFICIAL SHOP」など新業態の出店拡大に取り組んだ結果、売上高は327億52百万円(前年同期比0.5%増)、営業利益は89百万円(前年同期91百万円の営業損失)と増収増益となりました。
[図書館サポート事業]
当事業は、図書館の業務効率化・利用者へのサービス向上の観点から、カウンター業務・目録作成・蔵書点検などの業務の請負、地方自治法における指定管理者制度による図書館運営業務、PFI(Private Finance Initiative)による図書館運営業務及び人材派遣を行っております。
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、図書館受託館数は期初1,786館から15館増加し、2023年7月末時点では1,801館(公共図書館600館、大学図書館239館、学校図書館他962館)となり堅調に推移しました。
その結果、当事業の売上高は177億15百万円(前年同期比6.4%増)、営業利益は13億65百万円(前年同期比31.7%増)と増収増益となりました。
[出版事業]
当事業は、『理科年表』をはじめとする理工系分野を中心とした専門書・事典・便覧・大学テキストに加え、絵本・童話などの児童書、図書館向け書籍の刊行を行っております。また医療・看護・芸術・経営など多岐にわたる分野のDVDについても発売を行っております。
当第2四半期連結累計期間につきましては、専門分野として『復刻版 ザイマン乱れの物理学』『新型コロナウイルスに対する学校の感染対策 改訂版』『AIの政治哲学』『霊長類学の百科事典』『図書館情報学事典』、児童書として『ようかいとりものちょう17』『おおじしん さがして、はしって、まもるんだ』『小説 弱虫ペダル12』『ぼくのじしんえにっき 新装版』など、合計新刊81点(前年99点)を刊行いたしました。
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、刊行遅延により新刊刊行数が減少したことにより売上高は20億67百万円(前年同期比4.1%減)と減収となり、利益につきましても原価増の影響もあり営業利益は34百万円(前年同期比85.5%減)と減益となりました。
[その他]
当事業は、書店やその他小売店舗を中心に企画・設計デザインから建設工事・内装工事・店舗什器・看板・ディスプレーなどのトータルプランニング(店舗内装業)に関わる事業、図書館用図書の入出荷業務、Apple製品やパソコンの修理・アップグレード設定等の事業(株式会社図書館流通センターの子会社であるグローバルソリューションサービス株式会社による)、総合保育サービス(株式会社図書館流通センターの子会社である株式会社明日香による)を行っております。
当第2四半期連結累計期間の業績につきましては、総合保育サービス事業及び店舗内装業が順調に推移した結果、売上高は56億58百万円(前年同期比4.2%増)、営業利益2億31百万円(前年同期比128.4%増)と増収増益となりました。
(2)財政状態の分析
① 資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて50億57百万円減少し、874億53百万円となりました。これは、現金及び預金が45億73百万円増加し、受取手形及び売掛金が10億92百万円、その他が79億65百万円減少したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて7億15百万円減少し、355億40百万円となりました。これは、有形固定資産が1億88百万円、無形固定資産が2億15百万円、投資その他の資産が3億10百万円それぞれ減少したことによります。
繰延資産は、前連結会計年度末に比べて2百万円減少し、0百万円となりました。これは、社債発行費が2百万円減少したことによります。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて57億75百万円減少し、1,229億94百万円となりました。
② 負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて77億66百万円減少し、502億83百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が10億87百万円、短期借入金が76億99百万円減少したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて10億74百万円増加し、260億92百万円となりました。これは、長期借入金が19億38百万円増加し、その他が7億46百万円減少したことなどによります。
この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて66億91百万円減少し、763億76百万円となりました。
③ 純資産
純資産合計は、前連結会計年度末と比べて9億16百万円増加し、466億18百万円となりました。これは、利益剰余金が10億39百万円増加したことなどによります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は278億25百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、127億67百万円(前年同期比42億13百万円の収入増)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益、その他の収入などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、8億17百万円(前年同期比26百万円の支出増)となりました。これは有形固定資産の取得による支出、その他の支出の増加などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、78億57百万円(前年同期比20億1百万円の支出増)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額の減少、その他の支出などによるものであります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
