【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。第2四半期連結会計期間において、2022年6月に行われた企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較・分析にあたっては暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いています。また、当社グループは、前連結会計年度末より連結財務諸表を作成しているため、第3四半期の比較分析は実施しておりません。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
(資産)当第3四半期連結会計期間末における資産合計は4,665,052千円となり、前連結会計年度末に比べ624,036千円増加いたしました。このうち、流動資産は2,594,625千円(前連結会計年度末から818,020千円の増加)となりました。これは主として、現金及び預金が734,754千円、受取手形、売掛金及び契約資産が131,468千円それぞれ増加したことによるものであります。固定資産は2,070,427千円(前連結会計年度末から193,984千円の減少)となりました。これは主として、リース資産が5,839千円、ソフトウエア仮勘定が33,294千円増加した一方、建物が13,724千円、のれんが108,401千円、顧客関連資産が55,275千円、敷金及び保証金が41,918千円減少したことによるものであります。
(負債)当第3四半期連結会計期間末における負債合計は2,714,121千円となり、前連結会計年度末に比べ104,485千円増加いたしました。このうち、流動負債は2,384,636千円(前連結会計年度末から222,967千円の増加)となりました。これは主とし買掛金が231,390千円、前受金が24,241千円、未払法人税等が22,362千円それぞれ増加した一方、一年内返済予定の長期借入金が100,000千円、未払金が46,670千円それぞれ減少したことによるものであります。固定負債は329,485千円(前連結会計年度末から118,482千円の減少)となりました。これは、社債が32,000千円、長期借入金が73,337千円、繰延税金負債が16,925千円それぞれ減少したことによるものであります。
(純資産)当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は1,950,931千円となり、前連結会計年度末から519,551千円増加いたしました。これは主として、第三者割当による新株の発行及び新株予約権の行使により、資本金と資本剰余金がそれぞれ221,209千円増加し、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が72,129千円増加したことによるものであります。
(経営成績)当第3四半期連結累計期間における経済情勢を顧みますと、世界的なインフレの継続に加えて、欧米中心に急速に進められた金融引き締めの影響、中国における不動産投資低迷の長期化とゼロコロナ政策に伴う消費・貿易の停滞からの緩やかな回復、ウクライナ情勢に起因するグローバルな商品・資源価格の高騰や供給制約が続いており、世界経済の先行きは不透明な状況となっています。我が国経済は、商品・資源価格の高騰や円安による輸入物価の上昇を受け雇用者所得が実質的に押し下げられることで、消費マインドが弱含む一方、2023年3月の新型コロナウイルス感染症に係るまん延防止等重点措置の解除に伴い、サービス業等の内需産業を中心に緩やかな回復が続くとみられております。また、インバウンド需要を中心に緩やかな持ち直しの動きが見られます。これまで資源高・円安を背景に高まっていた物価上昇率も、商品市況高騰の一服を受けて弱まっていく見通しです。一方、欧米の金融引き締めに伴う海外経済の減速が設備投資を悪化させる可能性は懸念材料です。また、日銀による金融政策の変更に対する関心は引き続き高く、実際に変更が実施された場合には、日本経済に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの属する情報サービス業界においては、企業の旺盛なDX化ニーズを背景に関連事業が拡大するなど、一部では明るい兆しも見られます。このような環境下において、当社グループでは新たなサービス開発を進めながら、リカーリングビジネスを最重要戦略と位置づけ、顧客獲得を進めてまいりました。その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は3,321,055千円、営業利益は107,411千円、経常利益は93,859千円、親会社株主に帰属する四半期純利益は72,129千円となりました。また、当社グループが経営戦略上の重要指標であると捉えている調整後EBITDA(*)は372,655千円となりました。(*) 調整後EBITDAは、営業利益と減価償却費(無形固定資産に係る償却費を含む)の合計額となっております。
セグメントの概況は以下のとおりであります。なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、変更の詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等) セグメント情報 当第3四半期連結累計期間 2.報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
a.キャッシュレスサービス事業「キャッシュレスサービス事業」については、新規顧客獲得が予定通り進捗し、利用率アップ施策による既存顧客の利用が増加しました。また、2022年6月から開始されたマイナポイント第2弾に関連した施策による収益が計画を上回りました。更に、当社と連結子会社である株式会社バリューデザインとの事業統合による効果も徐々に出始めており、受注、収益及び利益が順調に推移しております。当社グループの当第3四半期連結会計期間末における顧客数は1,062社となり、累計エンドユーザー数は181,817千人となりました。また、当第3四半期連結会計期間の独自Payの決済額は311,484,670千円と堅調に増加いたしました。その結果、同事業の当第3四半期連結累計期間の売上高は2,811,409千円、セグメント利益は444,017千円となりました。
b.ソリューション事業「ソリューション事業」については、主要なサービスであるメッセージングサービスにおいて、事業者向けにメッセージ配信を行う法人企業に対して、アウトバウンドの営業活動を行い、新規契約数の増加を計画いたしました。その結果、これまで集客できなかった業種や業界からの受注件数の増加につながりました。当第3四半期連結累計期間の月次平均解約率は0.2%、当第3四半期連結会計期間末における取引社数は247社となりました。その結果、同事業の当第3四半期連結累計期間の売上高は513,136千円(セグメント間の内部売上高3,490千円を含む)、セグメント利益は157,277千円となりました。
(2) 経営方針・経営戦略等当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動該当事項はありません。
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