【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いてきたことに加え、行動制限のない年末年始や、政府による全国旅行支援の断続的な実施と光熱費補助等もあって、個人消費は回復基調で推移いたしました。ただし、食品を中心に値上げが毎月のように発表され、消費マインドの復調とまでは言い切れない状況が継続いたしました。企業部門では、海外からの水際対策の緩和に伴うインバウンド需要の増加を受けたサービス業の回復や、半導体不足の改善、資源価格の下落傾向がプラスに作用いたしました。一方で、今後見込まれる海外景気の減速に伴う外需の減少や、労働需給のひっ迫による人手不足が懸念される環境は不変でした。
このような環境のもと、100円ショップ「Watts(ワッツ)」「Watts with(ワッツ ウィズ)」「meets.(ミーツ)」「silk(シルク)」等を展開する当社グループは、収益源の多角化を図るべく、国内100円ショップ事業だけではなく、ファッション雑貨店やディスカウントショップの運営等の国内その他事業、並びに海外事業にも取り組んでおります。
国内100円ショップ事業につきましては、「ワッツオンラインストア」に「Buona Vita(ブォーナ・ビィータ)」「Tokino:ne(ときのね)」の商品の他、オンラインショップ限定商品も導入し、掲載商品数は約1万9千アイテム以上と大幅に拡充いたしました。
また、精算業務の効率化による生産性向上等を目的にキャッシュレス専用のセルフPOSレジ導入を進めるとともに、既存店舗のブラッシュアップを図るため、ハンドメイド関連コーナーの導入やリニューアルを順次行っております。
出店状況につきましては、通期計画の236店舗に対して104店舗の出店を行いました。一方で不採算店舗の整理や母店閉鎖等による退店が53店舗(うちFC2店舗)あり、当第2四半期連結会計期間末店舗数は、直営が1,671店舗(53店舗純増)、FCその他が21店舗(2店舗減)の計1,692店舗となりました。また、Wattsブランド店舗である「Watts」「Watts with」については、1,131店舗(102店舗純増)と全体の66.8%となりました。
国内その他事業につきましては、心地よい生活を提案する雑貨店「Buona Vita」は15店舗(8店舗減)となりました。店舗数減少の主な要因は、2022年9月1日付で100円ショップを営む㈱ワッツ東日本販売が「Buona Vita」を営む㈱ワッツ・コネクションを吸収合併したため、当社100円ショップ内に出店していた「Buona Vita」の委託販売型店舗6店舗を店舗数から除外したことによるものです。
時間をテーマにしたおうち雑貨店「Tokino:ne」は直営2店舗(増減なし)に加え、当社100円ショップへのコーナー展開を約200店舗で開始いたしました。生鮮スーパーとのコラボである「バリュー100」は1店舗(増減なし)、ディスカウントショップ「リアル」は5店舗(1店舗減)となっております。
海外事業につきましては、東南アジアを中心とした均一ショップ「KOMONOYA(こものや)」は、タイで32店舗(5店舗減)、ペルーで15店舗(1店舗増)となりました。中国での均一ショップ「小物家園(こものかえん)」は、4店舗(増減なし)となっており、自社屋号の「KOMONOYA」「小物家園」の店舗数は51店舗(4店舗純減)となりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は18,315百万円となり、前連結会計年度末に比べ245百万円減少いたしました。これは受取手形及び売掛金が456百万円、現金及び預金が53百万円、それぞれ減少した一方、商品及び製品が303百万円増加したことなどによるものであります。
固定資産は7,085百万円となり、前連結会計年度末に比べ46百万円増加いたしました。これは繰延税金資産が155百万円、工具、器具及び備品が56百万円、それぞれ増加した一方、無形固定資産のその他に含まれるソフトウエアが82百万円、のれんが65百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。
この結果、総資産は25,401百万円となり、前連結会計年度末に比べ199百万円減少いたしました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は9,761百万円となり、前連結会計年度末に比べ171百万円減少いたしました。これは支払手形及び買掛金が382百万円、流動負債のその他に含まれる未払金が129百万円、未払法人税等が62百万円、それぞれ減少した一方、電子記録債務が422百万円増加したことなどによるものであります。
固定負債は3,625百万円となり、前連結会計年度末に比べ110百万円減少いたしました。これは主に長期借入金が127百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は13,387百万円となり、前連結会計年度末に比べ282百万円減少いたしました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は12,014百万円となり、前連結会計年度末に比べ83百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が88百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は47.3%(前連結会計年度末は46.6%)となりました。
b.経営成績
当第2四半期連結累計期間の売上高は29,550百万円(前年同期比3.7%増、計画比99.7%)と増加いたしました。
仕入原価の高騰、食品売上の構成比が上昇したこと等により、売上総利益率は予想を下回る結果となりました。また、比較的大型な店舗の出店、改装が多かったことや、光熱費の増加等により、営業利益は271百万円(前年同期比57.3%減、計画比71.6%)、経常利益は270百万円(前年同期比60.1%減、計画比79.7%)となりました。
また、当社連結子会社間の組織再編に伴い法人税等調整額(益)を計上したことを主因として、親会社株主に帰属する四半期純利益は292百万円(前年同期比19.1%減、計画比132.9%)となりました。(前年同期比は前年同四半期連結累計期間実績比、計画比は2022年10月11日の決算短信で公表した2023年8月期第2四半期連結累計期間の連結業績予想比であります。)
なお、当社グループの事業は、100円ショップの運営及びその付随業務の単一セグメントであるため、セグメントの記載をしておりません。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べて53百万円減少し、6,633百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は596百万円(前年同四半期は915百万円の獲得)となりました。収入の内訳は売上債権の減少額455百万円、減価償却費297百万円、税金等調整前四半期純利益182百万円であります。支出の主な内訳は棚卸資産の増加額309百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は425百万円(前年同四半期は570百万円の使用)となりました。主な内訳は有形固定資産の取得による支出347百万円、敷金及び保証金の差入による支出75百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は220百万円(前年同四半期は0百万円の獲得)となりました。主な内訳は長期借入金の返済による支出413百万円、配当金の支払額203百万円、長期借入れによる収入300百万円、短期借入金の純増加額100百万円であります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。