【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における世界経済は、ロシアのウクライナ侵攻による商品価格の上昇、中国の厳格な新型コロナウイルス対策、加えて欧米中央銀行による金融引締めにより景気減速懸念が強まりました。一方、為替相場は、日米の金融政策の相違から金利差拡大の動きとなり、期後半までは大幅な円安の動きとなったものの、期末にかけて米国のインフレピークアウト感から利上げペースの減速思惑により大きく円高に振れ、期越えとなりました。
このような外部環境のなか、当社グループの主力取扱商品である銅価格は、好悪材料拮抗するなか前年度末の急落後緩やかに上昇、期中平均円ベース銅価格で前年同四半期比3.9%増加しました。また、販売数量全体では0.6%減少となりましたが、インゴットでは前年を4.0%上回りました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高は211億60百万円(前年同四半期比4.7%増)と増収となりましたが、原材料の需給逼迫の影響から利鞘は縮小し、また為替差損等の発生により、営業利益89百万円(同81.7%減益)、経常損失23百万円(前年同四半期は経常利益4億11百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失21百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する当期純利益1億73百万円)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(非鉄金属事業)
非鉄金属事業の主力取扱商品である銅の価格が対前年四半期比3.9%増加で推移したことや、インゴット販売数量も増加したことから、当第1四半期連結累計期間の売上高は210億60百万円(前年同四半期比4.7%増)と前年同四半期比9億52百万円の増加となりました。
品目別では、インゴット売上高は71億6百万円(前年同四半期比11.6%増)、スクラップ売上高は139億29百万円(同1.6%増)、その他売上高は24百万円(同28.3%減)となりました。
(美術工芸事業)
美術工芸事業は、コロナ禍から緩やかながらも回復基調となり、当第1四半期連結累計期間の売上高は1億円(前年同四半期比6.2%増)と前年同四半期比5百万円の増加となりました。
財政状態につきましては、次のとおりであります。
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における流動資産は236億92百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億3百万円増加いたしました。これは主に、受取手形及び売掛金が10億62百万円、その他流動資産が10億45百万円減少した一方、現金及び預金が10億42百万円、棚卸資産が22億75百万円増加したことによるものであります。また、固定資産は32億88百万円となり、前連結会計年度末に比べ52百万円増加いたしました。この結果、総資産は269億81百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億55百万円増加いたしました。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における流動負債は152億53百万円となり、前連結会計年度末に比べ12億91百万円増加いたしました。これは主に、短期借入金が9億90百万円増加したことによるものであります。また、固定負債は26億54百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億9百万円増加いたしました。この結果、負債は179億7百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億1百万円増加いたしました。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は90億73百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億45百万円減少いたしました。これは主に、利益剰余金の配当1億42百万円によるものです。
この結果、自己資本比率は33.6%となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。