【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行等により社会経済活動の正常化が進むにつれて緩やかな回復の動きが見られました。
しかしながら、ウクライナ情勢の長期化による資源・エネルギー価格の高騰、並びに世界的な金融引き締めによる海外景気の減速懸念及び金融資本市場の変動の影響等により物価が上昇し、景気の下振れが懸念される先行き不透明な状況が続いております。
このような中、当第1四半期連結累計期間の売上高は66億8千8百万円(前年同四半期比24.8%減)となりました。
利益面におきましては、営業損失2億9百万円(前年同四半期は営業利益6億7千4百万円)となりました。円安に伴う為替差益1億5千3百万円を計上したこと等により、経常利益は6千万円(前年同四半期比95.0%減)となりましたが、税金費用の計上により、親会社株主に帰属する四半期純損失は1億6千9百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純利益8億8千万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
[エレクトロニクス事業]
エレクトロニクス事業の売上高は前年同四半期比30.5%増の15億8千6百万円(総売上高の23.7%)となりました。
主力の高圧系製品である医療用電源や半導体製造装置用電源を中心に堅調な受注が継続しました。部品調達難は依然として残るものの落着きを見せ始めており、生産数の回復により売上増となりました。
[メカトロニクス事業]
メカトロニクス事業の売上高は前年同四半期比89.6%減の3億円(総売上高の4.5%)となりました。
ギ酸還元真空リフロー炉(VSM)の新製品として前期に投入しましたMPXシリーズが寄与し始めたものの、光学レンズ貼合装置(OLB:Optical Lens Bonder)は需要に一服感が否めず、大幅な売上減となりました。
[ケミトロニクス事業]
ケミトロニクス事業の売上高は前年同四半期比0.9%減の24億3千3百万円(総売上高の36.4%)となりました。
主力の自動車関連は国内外で半導体の供給不足や自動車部品の調達難が払拭されていないことに加え、中国市場での個人消費も引き続き低迷しているため、当初見込みよりも売上が伸び悩み前年同四半期比微減となりました。
[コンポーネント事業]
コンポーネント事業の売上高は前年同四半期比0.1%増の19億2千6百万円(総売上高の28.8%)となりました。
事務機器関係の生産・在庫調整による需要減、産業機器関係の半導体製造装置の市場低迷が継続する中、新紙幣対応により金融機器関係が堅調に推移、自動車関係が大きく伸長したことにより、前年同四半期並みの売上となりました。
[その他]
その他(半導体デバイス事業)の売上高は前年同四半期比9.8%増の4億4千1百万円(総売上高の6.6%)となりました。
医療関係が堅調に推移し売上増となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産は451億7千8百万円と前連結会計年度末に比べて10億4千7百万円増加しました。これは主に受取手形、売掛金及び契約資産が4億円減少しましたが、投資有価証券が9億1千2百万円、流動資産のその他が3億9千2百万円増加したことなどによるものであります。
負債は183億3千万円となり、前連結会計年度末に比べて8億5千2百万円増加しました。これは主に賞与引当金が3億5千3百万円減少しましたが、流動負債のその他が13億1千6百万円、繰延税金負債が2億1千9百万円増加したことなどによるものであります。
純資産は268億4千7百万円と前連結会計年度末に比べて1億9千4百万円増加しました。これは利益剰余金が2億8千9百万円、非支配株主持分が2億2千2百万円減少しましたが、その他有価証券評価差額金が6億5千5百万円増加したことなどによるものであります。
なお、自己資本比率は前連結会計年度末に比べて0.4ポイント減少し、54.6%となりました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について
当第1四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、4億3千2百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。