【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況当第2四半期連結累計期間(2023年1月1日から2023年6月30日)における我が国の経済活動は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが、5月より5類に引き下げられたことにより、ショッピング等の外出や旅行・出張等での人々の移動が活発になり、コロナ前の状態に向けて、回復しつつあります。世界経済においては、ロシアによるウクライナ侵攻が継続していることや、米国における金融機関の破綻や、また世界的な金融引き締めがあるなど、不透明な状況が続いています。当社グループが属するアウトドア業界につきましては、新型コロナウイルス感染症による行動制限が解除されたことに伴い、昨年夏ごろから傾向が変わってきており、今年のゴールデンウイークについても、同様の傾向が継続していると認識しております。しかしながら、当社の直営店における来店客数は前年同期比増加しており、また、新規会員数も前年同期比増加しているなど、当社ブランドに対する認知の高さ・需要の高さは、変わらないと認識しております。一方で、スポーツ量販店などの卸売先においては、アウトドア関連商材の在庫が多くあり、その在庫消化に向けた動きが継続しております。このような環境下において、当第2四半期連結累計期間における当社グループの業績は、売上高は主に国内卸売チャネルでの納品が進まなかったことにより前年同期比減収、営業利益は販管費を予算より削減したものの売上減少の影響が大きく前年同期比減益となりました。詳細は、以下の通りです。
売上高 13,140百万円(前年同期比16.3%減)営業利益 498百万円(前年同期比80.5%減)経常利益 798百万円(前年同期比69.1%減)親会社株主に帰属する四半期純利益 480百万円(前年同期比72.0%減)
国内での事業においては、直営店においては、当第2四半期においても、引き続き、来店客数は増加しており、売上も堅調に推移しております。また、6月に開催いたしました雪峰祭では、多くのお客様にご来店を頂きました。一方で、卸売におきましては、昨年仕入れた他社ブランドの在庫が引き続き過大な状況であり、結果として、当社商品の納入(セルイン)が進まず、売上は前年同月を下回る状況が、続いております。海外での事業については、新型コロナウイルスの収束によるアウトドア・キャンプ以外の旅行などの多様なレジャー需要が増加していること、資源価格や金利上昇によるインフレが進展し景気悪化懸念が根底にあることなどから、全地域において前年同期比減少しております。地域別の状況について、下記記載させていただきます。韓国については、コロナ下での急激な成長からは過熱感の落ち着きが見られ始めております。商品別では、アパレルについては前年同期比売上の増加が確認されるも、全体としては、前年同期比減少しております。台湾についても、韓国同様、コロナ下での急激な成長は落ち着きを示しており、また、前年の実績が高いことから、売上については、前年同期比減少となっております。中国については、昨年設立した合弁会社を中心に、韓国からのECアカウント移管終了や、北京等でのSIS出店など、ビジネスは徐々に動き出しております。今後は、直営店・直営キャンプフィールドの開設などを通じて、よりブランド認知を高めて参ります。米国については、インフレ進行や西海岸における金融機関破綻などの影響を受け、主要卸売先での在庫調整が続いており、売上は前年同期比減少しております。しかしながら、米国では、アウトドアは非常に人気があり、その市場は極めて大きいことから、今年度下半期に開設予定の直営キャンプフィールドの準備を進めながら、米国における卸売先の新規開拓など販路拡大施策を進めて参ります。英国については、インフレや金利上昇による景気後退懸念が米国同様にありますが、英国のみならずEU圏内での新規取引先の拡大を進めております。
(2) 財政状態の分析①資産、負債及び純資産の状況当第2四半期連結会計期間末の資産は、前連結会計年度末に比べ3,086百万円増加し、33,820百万円となりました。流動資産は、商品及び製品の増加3,342百万円等があった一方で、現金及び預金の減少724百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少1,160百万円等により前連結会計年度末に比べ1,430百万円増加し、18,099百万円となり、固定資産は、Snow Peak USA, Inc.のキャンプ場「Snow Peak Campfield Long Beach」建設等による建設仮勘定の増加608百万円、投資有価証券の時価評価による増加997百万円等により前連結会計年度末に比べ1,656百万円増加し、15,721百万円となりました。当第2四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ1,535百万円増加し、17,012百万円となりました。流動負債は、短期借入金の増加2,200百万円等があった一方で、未払法人税等の減少119百万円等により前連結会計年度末に比べ2,149百万円増加し11,298百万円となりました。固定負債は、長期借入金の減少408百万円、契約負債の減少173百万円等により、前連結会計年度末に比べ614百万円減少し、5,713百万円となりました。当第2四半期連結会計期間末の純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加480百万円、その他有価証券評価差額金の増加694百万円、為替換算調整勘定の増加429百万円、繰延ヘッジ損益の増加257百万円等があった一方で、配当金の支払いによる利益剰余金の減少453百万円等により、前連結会計年度末に比べ1,551百万円増加し、16,808百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は4,643百万円となり、前年同期末より390百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の減少は、804百万円(前年同期間に比べ124百万円の増加)となりました。これは税金等調整前四半期純利益の計上794百万円(同1,751百万円の減少)、売上債権及び契約資産の減少1,214百万円(同2,461百万円の減少)、減価償却費の計上596百万円(同68百万円の増加)、仕入債務の増加232百万円(同330百万円の減少)、その他の増加73百万円(同439百万円の増加)があった一方で、棚卸資産の増加3,129百万円(同918百万円の増加)、法人税等の支払額470百万円(同562百万円の減少)があったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少は、1,420百万円(同212百万円の増加)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出1,114百万円(同267百万円の減少)、無形固定資産の取得による支出210百万円(同42百万円の増加)、敷金及び保証金の差入による支出74百万円(同39百万円の減少)があったこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の増加は、1,245百万円(同1,478百万円の減少)となりました。これは、短期借入金の増加2,200百万円(同1,600百万円の減少)があった一方で、長期借入金の返済による支出408百万円(同228百万円の増加)、配当金の支払額452百万円(同75百万円の増加)があったこと等によるものです。
(3) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は98百万円であります。
#C7816JP #スノーピーク #その他製品セクター