【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における我が国の経済は、ウィズコロナの下で、各種政策の効果もあり景気が持ち直していくことが期待されております。しかしながら、世界的な金融引き締めが続く中、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっており、物価上昇、金融資本市場の変動および中国における感染拡大の影響に十分に注意する必要があります。また、半導体の世界的な供給不足状態は緩和されつつあるものの、引き続き製造業への影響が懸念される状態です。
当社グループが属する情報サービス産業においては、社会のデジタルトランスフォーメーション(DX)に対する需要を背景に、さまざまな分野において、積極的なIT投資が継続しております。当社は、製造業におけるDX推進に向けて、各種ソリューションの拡販体制を強化するべく、積極的な人材獲得、営業活動の円滑化と採用力の強化を企図した認知度向上施策および企業ブランディング活動を行いました。また、2022年12月14日には、製造業のエンジニアリングチェーン(企画や受注から始まり、設計、製造準備、製造、保守保全等まで設計を中心とした一連の業務プロセス)のPLM(製品ライフサイクルマネジメント)ソフトウェアの導入支援を行う株式会社TOPWELLの株式取得を行いました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は3,897百万円(前年同期比19.9%増)、営業損失は198百万円(前年同期は営業利益204百万円)、経常損失は204百万円(前年同期は経常利益274百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は181百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益79百万円)となりました。
各セグメント別の状況は以下のとおりであります。
(デジタルソリューション事業)
デジタル情報家電分野、オートモーティブ分野の売上増加により、当事業の業績は好調に推移いたしました。売上のさらなる拡大のため、既存顧客への保有技術の横展開を含む幅の広い提案活動を行うと共に、強みとなる技術をベースに新規取引の獲得を継続して行っております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は2,594百万円(前年同期比29.1%増)、セグメント利益は462 百万円(前年同期比33.8%増)となりました。
(エンジニアリングソリューション事業)
主力商材である3次元CAD/CAMソフトウェア「Mastercam」においては、主要顧客が属する中小製造業の景況感は回復基調にあるものの、同時納品することが多い工作機器の半導体の供給不足等による納入遅れに伴い、納期の長期化が発生しております。さらに、円安によるドル建てライセンス料の高騰により仕入額に影響が出ております。一方で、製造ラインや物流倉庫等の生産性の大幅向上を実現する3次元シミュレーションソフトウェア「FlexSim」に関しては、本格導入前の期間契約や、資産効率追求のための期間契約継続更新といった顧客ニーズに対応した販売活動を行い、売上は増加いたしました。また、今期および来期のさらなる拡販を目指し、展示会への積極的な出展等の広告宣伝活動による認知度の拡大を行っております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は1,000百万円(前年同期比7.9%増)、セグメント利益は145百万円(前年同期比21.6%減)となりました。
(ココダヨ事業)
「ココダヨ」サービス全体のインストール数は2023年1月において累計100万を突破するなど堅調に推移しております。また、インストール数の伸びに合わせ、ストア経由の売上は増加しております。一方で、「ココダヨ」のアプリを提供している「スゴ得コンテンツ」向けサービスにおいては、他アプリ使用状況の影響もあり、「ココダヨ」の使用率が従来の水準を相対的に下回りました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は307百万円(前年同期比7.5%減)、セグメント利益は52百万円(前年同期比63.0%減)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産は2,272百万円となり、前連結会計年度末に比べて198百万円減少いたしました。これは、主に契約資産の増加105百万円、受取手形及び売掛金の減少215百万円、未収入金の減少89百万円等によるものであります。固定資産は1,336百万円となり、前連結会計年度末に比べて554百万円増加いたしました。これは主に、投資その他の資産の繰延税金資産の増加63百万円、無形固定資産の増加501百万円等によるものであります。
この結果、総資産は3,608百万円となり、前連結会計年度末に比べて355百万円増加いたしました。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債は1,538百万円となり、前連結会計年度末に比べて499百万円増加いたしました。これは主に、短期借入金の増加800百万円、未払金の減少188百万円、賞与引当金の減少92百万円等によるものであります。固定負債は410百万円となり、前連結会計年度末に比べて56百万円増加いたしました。
この結果、負債合計は1,949百万円となり、前連結会計年度末に比べて555百万円増加いたしました。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は1,659百万円となり、前連結会計年度末に比べて200百万円減少いたしました。これは主に、当第3四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純損失の計上181百万円等によるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は590千円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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