(1)財政状態及び経営成績の状況① 経営成績の状況当第3四半期連結累計期間における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行等に伴い、経 済活動が正常化し、訪日外国人によるインバウンド需要が増える一方で、円安の進行、物価高騰、ウクライナ情勢の長期化、イスラエルとハマスの衝突、米中対立、金利上昇に伴う欧米経済の減速懸念等、国内、国外共に依然として不透明な状況が続きました。 当社グループが属する国内の化粧品、日用品、機能衣料、腕時計及び加工食品業界におきましても新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、化粧品や制汗剤、オーラルケアが復調の兆しを見せつつあります。 このような環境のなか、当社グループでは、経営理念「喜びを企画して世の中を面白くする」のもと、機動的かつ柔軟に市場の変化に対応し、企画開発やプロモーション、販売、顧客リレーション活動に取り組んでまいりました。 この結果、トイレタリーは、洗濯槽クリーナーブランド「カビトルネード」が大手ドラッグストア流通において梅雨時期に導入した企画商品の販売を強化したことで好調に推移し、カビ対策に特化したお風呂掃除ブランド「カビダッシュ」も昨年末のプロモーション施策が奏功した結果、新規導入店舗数の増加に繋がりました。また、水垢汚れのお悩み解決ブランド「ファイナルシャイン」が人気TV番組に露出したことも一因となり、トイレタリー商品売上高は1,046,848千円(前年同期比76.5%増)となりました。コスメ(その他)については、“目覚めてすぐキスできる”オーラルケアブランド「デンティス」が、著名人によるSNS投稿が続きブランド認知度が高まったことで特に国内最大手ドラッグストア1,500店舗への販売が引き続き好調に推移し、頑固な角質粒ケアブランド「つぶぽろん」は大手ドラッグストア約1,100店舗に新商品が導入されたことに加え、インバウンド需要の回復により増収となりました。また、次世代型デオドラントブランド「クイックビューティー」は、「コスメオブザイヤー2022(LDK The Beauty)」の受賞を受け新規導入店舗数が3,000店舗以上増加したことや、既存販売店でのプロモーションを実施したことにより、こちらも増収となりました。以上の結果、コスメ(その他)商品売上高は1,332,745千円(前年同期比20.6%増)となりました。機能衣料は、汗と風で驚きの冷感が持続するクーリングウェアブランド「FREEZE TECH」が猛暑対策展への出展等を通したメディア露出が増加し、ホームセンターでの取扱店数が前年より100店舗以上増加したことに加え、猛暑の長期化の影響により増収となり、機能衣料商品売上高は373,859千円(前年同期比19.1%増)となりました。Watchについては、直販部門、直営店部門、卸売部門がそれぞれ好調に推移したことにより、Watch商品売上高は224,697千円(前年同期比6.7%増)となりました。浄水器・医療機器商品売上高は565,233千円(前年同期比45.5%増)、生活雑貨・オーラルケア商品売上高は765,415千円(前年同期比32.2%増)とそれぞれ2022年12月期第2四半期からファミリー・サービス・エイコー株式会社が連結対象となったため、第1四半期の売上が純増となりました。 また、2023年4月28日にフジアンドチェリー株式会社を連結の範囲に含めたことにより、ヘルス&ビューティー家電商品売上高は92,450千円の純増となりました。
一方、コスメ(ピーリングフットケア)については、国内においては、インバウンド需要の大きいエリアの主要ドラッグストア、主要量販店などにおいては販売好調となったものの、その他のエリアにおいては伸び悩み減収となりました。海外においては、米国でインフレによる消費活動の回復が見られない中、WalmartやTarget、その他法人の販売数が伸び悩み減収となりました。また、欧州では特にノルウェーにおいてSNSプロモーション施策などを積極的に実施しているものの、引き続きインフレの影響で販売が伸びず減収となり、コスメ(ピーリングフットケア)商品売上高は672,937千円(前年同期比21.8%減)となりました。その他については、2022年12月期まで他社仕入商品であった「さよならダニー」の商標権を当社が譲り受けたことにより、今期よりトイレタリージャンルに変更になったことが大きく影響し減収となり、その他商品売上高は123,888千円(前年同期比78.4%減)となりました。 以上の結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高4,962,825千円(前年同期比10.1%増)、営業利益108,508千円(前年同期比509.2%増)、経常利益89,077千円(前年同期比155.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益39,686千円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失477千円)となりました。なお、前連結会計年度末において企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前第3四半期連結累計期間との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
ジャンル別の売上高の状況は、次のとおりであります。(単位:千円)
ジャンル
2022年12月期第3四半期
2023年12月期第3四半期
増減率
コスメ(ピーリングフットケア)
860,954
672,937
△21.8%
コスメ(その他)
1,105,063
1,332,745
20.6%
トイレタリー
593,266
1,046,848
76.5%
機能衣料
313,785
373,859
19.1%
Watch
210,652
224,697
6.7%
浄水器・医療機器
388,491
565,233
45.5%
生活雑貨・オーラルケア
578,944
765,415
32.2%
ヘルス&ビューティー家電
–
92,450
–
その他
574,861
123,888
△78.4%
リベート等控除額
△ 118,375
△ 235,249
–
合計
4,507,642
4,962,825
10.1%
(注)1.前第3四半期連結累計期間に記載しておりました「健康美容雑貨」及び「加工食品」は、第1四半期連結累 計期間より「その他」に含まれております。 2.各ジャンルの売上高はリベート等控除前の金額を記載しております。 3.2023年12月期第2四半期よりフジアンドチェリー株式会社を連結対象としたことにより、新ジャンルとして 「ヘルス&ビューティー家電」を追加いたしました。
② 財政状態の分析(資産)当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ228,673千円増加し、5,540,614千円となりました。これは主として、ヘルス&ビューティー家電ジャンルやWatchジャンルの新商品の仕入などにより商品及び製品が185,891千円増加したことに加え、フジアンドチェリー株式会社を連結の範囲に含めたことによりのれんが153,013千円増加したことなどによるものです。
(負債)当第3四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べ245,783千円増加し、3,982,108千円となりました。これは主として、新規借入により短期借入金が250,000千円増加したことなどによるものです。
(純資産)当第3四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ17,065千円減少し、1,558,505千円となりました。これは主として、譲渡制限付株式報酬としての新株式の発行により資本金、資本剰余金がそれぞれ3,883千円増加、親会社株主に帰属する四半期純利益39,686千円の計上により利益剰余金が同額増加した一方で、剰余金の配当53,567千円により利益剰余金が同額減少したこと、自己株式の取得13,472千円によるものです。
(2)経営方針・経営戦略等当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、23,177千円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。