【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第1四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の法的な対応の位置づけが第5類へ移行し、社会・経済活動の正常化に向けた動きが強まりました。一方でロシアによるウクライナ侵攻の長期化による原材料価格やエネルギー価格の高騰や、円安の進行による輸入物価・消費者物価の上昇など、先行きは依然として不透明な状態が続いております。
このような中、当社の属する情報サービス業界においては、企業及び自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)に対する需要は、ウィズコロナ・アフターコロナを見据えたより一層の事業拡大や事業構造の変革のための主要な施策の一つとして継続しており、関連する当社サービスの引き合いも堅調に推移しております。当社は今後も社会の環境変化を注視しながら、商機を着実にとらえて事業の拡大に結び付けてまいります。
当第1四半期累計期間においては、前事業年度中に採用した複数の営業担当者及び開発担当者の活動が本格化し始め、取引先数が減少したサービスのテコ入れや、他社との業務アライアンスの成果としての収益機会の拡大の兆しが堅調に見えてきており、今後さらに新規取引先獲得のための営業活動や既存サービスの拡充に努め、予算を着実に達成していく所存であります。当第1四半期累計期間の売上高は180,014千円(前年同四半期比16.1%減)、営業利益は17,427千円(前年同四半期比73.9%減)、経常利益は17,695千円(前年同四半期比73.5%減)、四半期純利益は12,286千円(前年同四半期比73.2%減)となりました。
セグメント別の状況は次のとおりです。
(IP Geolocation事業)
IPアドレスに様々な情報を紐づけしたデータベースの利用サービスである「SURFPOINT™」は、既存の取引先の安定的な継続利用に加えて、複数の顧客の利用増があり、前年同四半期と比較し売上高・顧客数ともに上回る実績をを得ることができました。「SURFPOINT™」をWeb上で利用できる「どこどこJP」、Webサイトを訪問した企業のリスト化や経路分析など、本格的なウェブ解析を簡単に行うことのできる「らくらくログ解析」、スタンプラリーのサービス提供プラットフォームである「てくてくスタンプ」、インターネットユーザーのIPアドレスから位置情報や気象情報などを判定して効果的にターゲティング広告を配信するサービスである「どこどこad」の各サービスは、前年同四半期と比較し売上高・顧客数ともに減少しました。この原因は、「どこどこad」については、8月と9月にシステム上の不具合が発生したことによるものであります。なお、システムの不具合については復旧のめどがついており、第2四半期以降への影響は軽微なものと考えております。「web制作・各種受託開発」では民間企業のホームページ制作や広告運用を複数受注できたほか、警察庁の「サイバー技術専科委託教養」事業で売上高を大きく計上することができております。
これらの結果、当第1四半期累計期間における同事業の売上高は175,718千円(前年同四半期比6.6%増)、セグメント利益は13,842千円(前年同四半期比19.3%減)となりました。
なお、セグメント利益が前年同四半期比で減少しておりますが、これは人員増加に伴う費用の増加によるものが主な要因であります。
(IPアドレス移転事業)
予算で計画していた案件の仲介ができたことにより、当第1四半期累計期間における同事業の売上高は4,296千円(前年同四半期比91.4%減)、セグメント利益は3,584千円(前年同四半期比92.8%減)となりました。
なお、売上高及びセグメント利益が前年同四半期比で減少しておりますが、これは予算どおりの結果となっております。
(2)財政状態の状況
(資産)
流動資産は前事業年度末と比較して15,506千円増加し、671,140千円となりました。これは主に、現金及び預金が19,145千円増加した一方、前払費用が4,857千円減少したことによるものであります。
固定資産は前事業年度末と比較して1,305千円減少し、46,428千円となりました。これは主に、投資その他の資産に含まれる長期前払費用が2,780千円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、前事業年度末と比較して14,201千円増加し、717,569千円となりました。
(負債)
流動負債は前事業年度末と比較して9,921千円増加し、151,221千円となりました。これは主に、前受金が7,587千円及び賞与引当金が7,770円増加した一方、未払法人税等が6,902千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、前事業年度末と比較して9,921千円増加し、153,561千円となりました。
(純資産)
純資産合計は前事業年度末と比較して4,279千円増加し、564,007千円となりました。これは主に、配当金の支払により利益剰余金が7,743千円減少した一方、四半期純利益の計上等により利益剰余金が12,286千円増加したことによるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期累計期間の研究開発活動の総額は、959千円であります。
なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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