【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症における行動制限の緩和等により、緩やかな景気の持ち直しの動きが見られたものの、ウクライナ情勢の長期化に伴うエネルギー価格や原材料価格の高騰、急激な円安の進行および世界的な金融引き締めの加速など、先行きの見えない状況が続きました。
当社グループの主軸事業の一つである情報システム業界は、このような状況下においても、レガシーシステムからの脱却や社会的なDX化の動きは継続し、IT投資に取り組む企業は見られました。また、企業経営および業務改善に直結するシステムの構築にも、積極的な姿勢が感じられました。一方で、技術者不足感は強く、人材確保面は難しい状況が続きました。
もう一つの主軸事業である建設業界は、新型コロナウイルス感染症により厳しい状況が続く中で、住宅ローン金利の上昇や、住宅資材価格の高騰等により、新設住宅着工は前年同期比0.6%減少となりました(出典:「建築着工統計調査」国土交通省)。
このような環境のもと、当社グループは、中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)に基づき、グループ各社の利益増大、「選択と集中」への事業再編と、財務基盤安定化による更なる企業価値の向上を進めてまいりました。
当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は30,528,153千円(前期比115.9%)、売上総利益は7,813,924千円(前期比117.5%)、販売費及び一般管理費は7,074,499千円(前期比110.4%)、営業利益は739,425千円(前期比309.8%)、経常利益は708,457千円(前期比450.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は162,492千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失766,064千円)となりました。
(単位:千円)
2022年3月期
2023年3月期
増減額
前期比(%)
売上高
26,346,996
30,528,153
4,181,157
115.9
売上総利益
6,648,783
7,813,924
1,165,141
117.5
販売費及び一般管理費
6,410,080
7,074,499
664,418
110.4
営業利益
238,703
739,425
500,722
309.8
経常利益
157,244
708,457
551,213
450.5
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)
△766,064
162,492
928,556
-
セグメントの業績は次のとおりであります。
(a)コンサルティング事業
コンサルティング事業は、マイナンバー制度やマイキープラットフォームへの対応等、過去から蓄積してきた顧客からの信頼・知見を活かし、中央官庁・独立行政法人・地方自治体等からのコンサルティング案件の受注拡大に努めました。
そして、民間向けコンサルティングにおいては、企業が保有するレガシーシステムを分析・活用し、DⅩ推進を可能とする独自技術サービスの「Smart Tool」および、プログラミング言語の「COBOL」から、DX化のベースとなるオープンシステムでスタンダードとされている「JAVA」への自動変換ツールを幅広く提案しました。
様々な社会課題の解決のため、あらゆる専門分野を有するメンバーが知見や経験を融合させて国内外の地域創生・再生に取り組むコンサルティング・ファーム&シンクタンクであるみらい株式会社において、行政機関や企業のパートナーとして様々な社会課題の抜本的な解決に向けて、戦略・企画の提案・受注に努めました。
この結果、コンサルティング事業の売上高は1,741,893千円(前年同期比117.6%)となりました。
(b)システム開発事業
システム開発事業は、ニアショア開発事業を中心に、ソフトウェア開発、FinTechおよび、IoT機器分野等での製品の開発・販売を促進しました。
この結果、システム開発事業の売上高は3,436,796千円(前年同期比104.2%)となりました。
(c)人材事業
人材事業は、技術者派遣業および、製造業・流通業・教員向け人材派遣において、人材確保および派遣先企業開拓など営業努力が奏功し、売上を伸ばしました。
この結果、人材事業の売上高は6,476,157千円(前年同期比114.0%)となりました。
(d)地盤調査改良事業
地盤調査改良事業は、これまで主力であった「柱状改良工法」に加え、らせん状の節を持つ安定した品質の補強体を構築する「スクリューフリクションパイル工法」の販売促進に努めました。
また、戸建住宅市場だけに頼らない顧客層拡大に注力し、小型商業施設や低層マンション等に対応した「コラムZ工法」、また、地盤改良工法の拡販商品と位置づけ、「SDGs」にも関連する自然砕石のみを使用した「エコジオ工法」の販売促進に努めました。
土質調査試験事業を営む株式会社アースプライムは、大手ゼネコンからの大型造成工事等による土質試験や、大手建設デベロッパーからのボーリング調査の受注に注力しました。
鉄道関連の土木基礎専門工事を主力とする株式会社東名は、大手ゼネコンからの受注工事を中心に、狭小、低空間での施工条件下で大口径掘削が可能な「TBH工法」や「BH工法」の受注に注力しました。
不動産事業を営む株式会社三愛ホームは、埼玉県の川越市・東武東上線を中心に、地元企業の特性を活かした不動産売買に注力しました。
この結果、地盤調査改良事業の売上高は17,171,688千円(前年同期比121.6%)となりました。
(e)保証検査事業
保証検査事業は、保証部門の地盤総合保証「THE LAND」の販売促進に加え、住宅建築完成保証から派生する新築住宅建設請負工事と、賃貸住宅建物の品質検査および、それに付随した修繕工事の受注に注力しました。
この結果、保証検査事業の売上高は280,581千円(前年同期比90.9%)となりました。
(f)建設テック事業
建設テック事業は、主力販売商品である「GeoWebシステム」が、住宅建築にかかわる各種業務データの記録・管理の強化(不正・改ざん防止機能)や業務の自動化が図れるため、大手ハウスメーカーの基盤システムにも採用されており、本商品の販売に注力しました。
また、顧客の基盤システムとの連携による業務拡大や、カスタマイズの開発案件にも注力しました。
この結果、建設テック事業の売上高は480,465千円(前年同期比101.0%)となりました。
(g)海外事業
海外事業は、ベトナムのインフラ整備(護岸・道路・橋梁)、再生エネルギー発電事業の太陽光発電・風力発電の地盤調査および、下水道工事に関わる仮設工事等の受注に注力しました。
新型コロナウイルスによる感染再拡大の影響はあるものの、営業努力が奏功し、売上を伸ばしました。
この結果、海外事業の売上高は551,882千円(前年同期比103.9%)となりました。
(h)その他事業
金融事業およびM&Aアドバイザリー事業、ドローンを活用したデータ解析事業等の売上高の総計は388,508千円(前年同期比156.6%)となりました。
(単位:千円)
2022年3月期
2023年3月期
増減額
前期比(%)
売上高
構成比(%)
売上高
構成比(%)
コンサルティング事業
1,481,521
5.6
1,741,893
5.7
260,371
117.6
システム開発事業
3,298,787
12.5
3,436,796
11.3
138,009
104.2
人材事業
5,681,218
21.6
6,476,157
21.2
794,938
114.0
アパレル事業
201,253
0.8
-
-
△201,253
-
地盤調査改良事業
14,120,363
53.6
17,171,688
56.2
3,051,325
121.6
保証検査事業
308,689
1.2
280,581
0.9
△28,107
90.9
建設テック事業
475,543
1.8
480,465
1.6
4,921
101.0
海外事業
531,135
2.0
551,882
1.8
20,746
103.9
その他
248,123
0.9
388,508
1.3
140,384
156.6
消去又は全社
360
0.0
180
0.0
△180
50.0
合計
26,346,996
100.0
30,528,153
100.0
4,181,157
115.9
② 当期のキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は3,293,359千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果、獲得した資金は369,398千円となりました。これは主に売上債権668,732千円の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果、使用した資金は498,715千円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出△651,206千円および無形固定資産の取得による支出△146,133千円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果、使用した資金は1,843,113千円となりました。これは主に借入れの返済による支出等による減少要因が、借入れや新株予約権の行使による株式の発行による収入等による増加要因を上回ったことによるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2020年3月期
2021年3月期
2022年3月期
2023年3月期
自己資本比率(%)
18.5
15.6
10.1
15.6
時価ベースの自己資本比率(%)
50.3
66.5
77.1
56.6
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)
9.1
-
86.6
24.5
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)
16.8
-
1.9
4.8
自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により計算しております。
3.キャッシュ・フローおよび利払いは、キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業キャッシュ・フロー」および「利息の支払額」を利用しております。
4.2021年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率およびインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスのため表示しておりません。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
生産高(千円)
前期比(%)
コンサルティング事業
895,509
119.1
システム開発事業
1,744,127
92.5
人材事業
4,508,581
107.5
その他事業
-
-
合計
7,148,218
104.6
(注)1.金額は、当期総製造費用であります。
2.建設業では、生産実績を定義することが困難であるため、地盤調査改良事業および海外事業、並びに地盤調査改良事業に付随する建設テック事業に関しては、記載しておりません。
3.保証検査事業では、保証業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。
(b)仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
仕入高(千円)
前期比(%)
コンサルティング事業
-
-
システム開発事業
721,014
89.7
合計
721,014
89.7
(注)金額は、仕入価格によっております。
(c)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
受注高(千円)
前期比(%)
受注残高(千円)
前期比(%)
コンサルティング事業
1,807,045
117.2
404,247
117.3
システム開発事業
3,252,310
83.4
233,684
40.6
合計
5,059,356
93.0
637,932
69.3
(注)地盤調査改良事業では、受注が工事日の1日~2日前に確定することが多く、工期が数時間~数日と短く、金額が僅少な工事が多いため、その多くが日々の工事施工終了時に売上高を計上しております。したがって売上金額と受注実績はほぼ均衡しており、受注残高に重要性はないため記載を省略しております。
(d)販売及び売上実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
販売高(千円)
前期比(%)
コンサルティング事業
1,741,893
117.6
システム開発事業
3,436,796
104.2
人材事業
6,476,157
114.0
地盤調査改良事業
17,171,688
121.6
保証検査事業
280,581
90.9
建設テック事業
480,465
101.0
海外事業
551,882
103.9
その他事業
388,508
156.6
消去又は全社
180
50.0
合計
30,528,153
115.9
(注)1.主要な相手先別の販売及び売上実績については、総販売実績に対する割合が100分の10以上となる相手先がないため、記載を省略しております。
2.セグメント間の取引は相殺消去しております。
3.地盤調査改良事業、保証検査事業、建設テック事業および海外事業は請負形態を採っており、販売実績という定義は実態にそぐわないため、売上実績を記載しております。
建設業における受注工事高及び施工高の状況
(e)受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高
当社グループの地盤調査改良事業では、受注が工事日の1~2日前に確定することが多く、また、工期が数時間~数日と短く、かつ、金額が僅少な工事が多いため、その多くが日々の工事施工終了時に売上高を計上しております。
また、連結会計年度末において受注工事の大半が完成しており、結果、当期完成工事高と当期受注高は毎期ほぼ同額であり、繰越工事高は僅少であります。従って、その金額に重要性はないため記載を省略しております。
(f)受注工事の受注方法別比率
工事受注方法は、特命と競争に大別されます。
期別
区分
特命(%)
競争(%)
計(%)
第4期連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
地盤調査改良事業
99.6
0.4
100.0
第5期連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
地盤調査改良事業
100.0
0.0
100.0
(注)1.百分比は請負金額比であります。
(g)完成工事高
期別
区分
官公庁(千円)
民間(千円)
計(千円)
第4期連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
地盤調査改良事業
65,299
14,055,064
14,120,363
第5期連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
地盤調査改良事業
494
17,171,194
17,171,688
(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。
2.地盤調査改良事業における当社グループへの直接発注者は全件が民間企業であります。
(h)手持工事高(2023年3月31日現在)
当社グループは、継続的な施工の発注がなされることがありますが、受注金額が合理的に見積もれないため、前連結会計年度、当連結会計年度とも手持工事高の記載は行っておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に際し、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とします。当社グループはこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
詳細については、「第5経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
なお、特に以下の項目が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
(a)繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積に影響を与える要因が発生した場合は、回収可能額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、親会社株主に帰属する当期純損益が変動する可能性があります。
(b)固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。将来この回収可能額が減少した場合、減損損失が発生し、親会社株主に帰属する当期純損益に影響を与える可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における資産合計は、会計年度末前連結会計年度末より1,326,872千円減少し、16,771,396千円となりました。これは主に、現金及び預金の減少等によるものであります。
流動資産は11,835,308千円となり、その主な内訳は、現金及び預金が3,794,009千円、受取手形、売掛金及び契約資産が6,049,224千円であります。固定資産は4,935,088千円となり、その内訳は有形固定資産が2,497,448千円、無形固定資産が1,185,360千円、投資その他の資産合計が1,252,278千円であります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債合計は、連結会計年度末より2,105,084千円減少し、13,793,925千円となりました。これは主に、短期借入金の減少等によるものであります。
流動負債は10,086,915千円となり、その主な内訳は、支払手形及び買掛金が1,922,726千円、短期借入金が4,869,635千円であります。固定負債は3,707,009千円となり、その主な内訳は、長期借入金2,856,160千円であります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末より778,213千円増加し、2,977,471千円となりました。これは主に、新株式の発行および親会社株主に帰属する当期純利益の計上によるものであります。株主資本は、2,699,813千円となり、その内訳は、資本金が1,866,314千円、資本剰余金が2,953,034千円、利益剰余金が△2,109,529千円であります。その他に、その他の包括利益累計額が△75,325千円、新株予約権が6,840千円、非支配株主持分が346,143千円であります。
(b)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度末における売上高は30,528,153千円となり前期比115.9%となりました。セグメント別の売上高については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
また、前期より増加した要因としましては、地盤調査改良事業が好調であったこと、地盤調査関連事業の強化として株式会社東名の株式取得および、経済回復による旺盛な人員受入れニーズを背景に人材事業等が前期比増加したためであります。
(売上総利益)
当連結会計年度末における売上総利益は7,813,924千円となり、売上高総利益率は25.6%であります。なお前期の売上高総利益率は25.2%となります。
当社グループにおける地盤調査改良事業におけるセメントや鋼管等の仕入高および外注費が高い割合を占めております。資源の高騰等が続いているため、仕入先や外注先との交渉を行い原価の削減に努めてまいります。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度末における販売費及び一般管理費は7,074,499千円となり、売上高販管費率は23.2%であります。なお前期の売上高販管費率は24.3%となります。売上高販管費率の主な減少要因は、中期経営計画に掲げている不採算事業の整理により、1人当たりの売上高の向上等、生産性が向上したためであります。
当社グループ全体で、コストカット意識の定着、グループ内の類似サービスの統一化等を推進させ、利益面の増強を図ってまいります。
(営業利益)
当連結会計年度末における営業利益は739,425千円となり、売上高営業利益率は2.4%となりました。
セグメント別では、コンサルティング事業が359,990千円、システム開発事業が130,752千円、人材事業が287,401千円、地盤調査改良事業が653,626千円、保証検査事業が3,269千円、建設テック事業が△5,997千円、海外事業が4,288千円、その他事業が△183,797千円であります。
売上高営業利益率に関しましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の通りであります。
(経常利益)
当連結会計年度末における経常利益は708,457千円となりました。
営業外収益は、為替差益56,532千円、その他49,125千円等により126,616千円となり、営業外費用は、支払利息87,435千円等により157,584千円となりました。
(c)当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 当期のキャッシュ・フローの概況」に記載のとおりであります。
(d)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(e)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
当社グループの運転資金の使途のうち主なものは、原材料の仕入れのほか、販売費及び一般管理費であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社設立、子会社株式の取得等によるものです。
運転資金は自己資金および金融機関からの借入を基本としており、2022年3月にはシンジケートローンを組成しております。また、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金およびリース債務を含む有利子負債の残高は9,062,102千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,293,359千円となっております。