【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が緩和され社会経済活動の正常化が進みましたが、一方で、急激な外国為替相場の変動、ウクライナ情勢に端を発する資源価格の高騰、中国での期初のロックダウンとその後の感染急拡大などによるサプライチェーンの混乱により、依然として先行きは不透明な状況が続きました。当社グループを取り巻く建設業界におきましては、アフターコロナを見据え公共投資・民間投資とも堅調で受注環境は良好であるものの、建設資材の価格高騰や納期遅延等の影響が長引き、供給面で引き続き厳しい経営環境が続いております。このような状況の下で、当第3四半期連結累計期間における当社グループの経営成績は以下のとおりとなりました。売上高は、良好な受注環境を背景に特に工事セグメントにて順調に売上が伸長し、87,666百万円(前年同期比14.2%増)となりました。利益面につきましては、売上高の増加に比例し順調に売上総利益が計上されたことにより営業利益は4,398百万円(前年同期比24.5%増)となりました。またこれに伴い、経常利益は4,911百万円(前年同期比24.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,161百万円(前年同期比24.5%増)となりました。なお、当社グループは売上高が第4四半期連結会計期間に集中する傾向があり、業績には季節的変動があります。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。<商品販売事業>商品販売事業におきましては、空調機器、制御機器、設備機器を中心とした機器販売と、販売した機器のスポットメンテナンスや保守を行っております。売上高は57,520百万円(前年同期比11.5%増)、売上総利益は11,621百万円(前年同期比10.5%増)となりました。<工事事業>工事事業におきましては、計装工事、管工事ほか各種工事の設計・施工と、施工工事に対するスポットメンテナンスや保守を行っております。売上高は31,820百万円(前年同期比21.4%増)、売上総利益は9,467百万円(前年同期比17.0%増)となりました。
資産合計は、前連結会計年度末に比べて5,682百万円増加し90,375百万円となりました。これは、無形固定資産が559百万円減少した一方で、営業債権や棚卸資産の純増等による流動資産の増加3,408百万円及び建設仮勘定の増加等による有形固定資産の増加3,099百万円があったことが主な要因です。負債合計は、前連結会計年度末に比べて4,459百万円増加し47,483百万円となりました。これは賞与引当金が1,691百万円減少した一方で、有利子負債の増加4,525百万円及びその他流動負債の増加1,445百万円があったことが主な要因です。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,223百万円増加し42,892百万円となりました。これは、保有有価証券の時価下落によりその他有価証券評価差額金が382百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上から配当金の支払等を差し引いた利益剰余金の純増額818百万円及び為替相場の変動により為替換算調整勘定759百万円の増加が主な要因です。この結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は47.5%となり、前連結会計年度末に比べ1.7%下落しました。
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。