【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の状況当第2四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年9月30日)における世界経済の情勢は、ウクライナ情勢の長期化や中東情勢の緊迫化、中国情勢等に伴う地政学的リスクの高まり、資源・エネルギー価格の上昇、欧米を中心とするインフレ率の高まりやそれに対する金融引き締め政策による経済への下押し影響等が懸念される中、回復ペースが鈍化し、不確実性が高い状況で推移いたしました。一方、我が国の経済情勢は、緩やかな回復が継続しているものの、資源・エネルギー価格の上昇、円安の進行による輸入コストの増加、物価上昇や供給逼迫、グローバルな金融環境の変化や地政学的リスクの高まり等に伴う国内経済への影響等が懸念され、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループを取り巻く環境においては、自動車産業における脱炭素化に向けた世界的な潮流が継続する中、緩和的な金融環境が下支えとなり、人手不足対応やデジタル関連の投資、成長分野・脱炭素化関連の研究開発投資、サプライチェーンの強靭化に向けた投資、製造生産システムの自動化・高度化・高品質化ニーズ等により設備投資は堅調に推移いたしました。当社においては地産地消の考えのもと、リモート技術を活用した商談・仕様打合せ・完成確認・設置サポート体制を推進、海外拠点への営業・生産・サービス提供業務の移管等により生産効率を高め、ユーザーのニーズ・ウォンツを的確に捉えた「生産技術の代行」と、ユーザー・サプライヤーとの協業・協創を推進いたしました。また近年は、SDGs対応やESG経営が求められるようになったことから、当社は省資源・省材料・省電力・省スペース・高生産性・高安全性等を実現する生産システムをユーザーに提供しており、地球環境や国際社会への貢献に努めております。以上の状況下、当第2四半期連結累計期間においては、受注生産に伴う売上のタイミング等が影響し、連結売上高は131億62百万円(前年同期比15.4%減)、営業利益は16億62百万円(前年同期比25.2%増)、経常利益は17億11百万円(前年同期比21.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は11億3百万円(前年同期比18.6%増)となりました。
このような経営環境下において当社の各セグメントの業績は次のとおりであります。
(ワインディングシステム&メカトロニクス事業)当社は、ワインディング、テンション、ハンドリングといったメカ的な要素技術と独自開発の高機能多軸同期制御を可能にしたOSとを搬送システムによって統合、プラットフォーム化し、ユーザーが世界市場での競争を制するための生産システムを提供するビジネスモデルを追求しております。ユーザーごとに創出される固有のニーズやウォンツにスピーディーに対応し、オープンイノベーションによるユーザー・サプライヤーとの協業・協創を推進する「ブルーレイク戦略」をグローバルに推進することによって、既存領域の深化と周辺事業領域の探索を進めた結果、近年はモビリティ業界向けを中心に受注・売上ともに拡大傾向にあります。また、地産地消のコンセプトのもと、海外拠点を中心にリモート化を進めることにより、営業・生産・サービスの効率化や製造コストの削減などによる生産性及び競争力の向上を図りました。当事業においては、当社は従来の「生産設備メーカー」から、ユーザーの生産システム全体の設計・構築に技術・アイデアを提供し工程全体の生産効率化や品質向上にも貢献する「ラインビルダー」へと変化しております。生産システムの大型化に伴い、近年は高額かつ新規要素を多く含む案件の受注が増加しており、そのため一部の案件については低採算に陥る可能性があります。しかし、当期においては技術ノウハウの蓄積、生産効率化、原価低減等によりこうした案件についても予想を上回る利益確保が実現でき、また加えて、外貨建て案件において為替影響がプラスに働きました。これらの結果、全売上高の約89%を占めるワインディングシステム&メカトロニクス事業におきましては、連結売上高は117億30百万円(前年同期比17.9%減)、セグメント利益(営業利益)は16億54百万円(前年同期比11.0%増)となりました。なお、当社個別ベースでの受注高は、製造業における自動化投資意欲は旺盛なものの、国際情勢が不安定な中、大型ラインの投資実行には引き続き慎重さが見られたこと等が影響し、96億47百万円(前年同期比18.8%減)、売上高(生産高)は88億85百万円(前年同期比15.7%減)、当第2四半期末の受注残高は206億97百万円(前年同期比19.7%増)となりました。
(非接触ICタグ・カード事業)当第2四半期における引き合いの中心は、非接触ICカードや生産管理用電池タグであり、非接触ICカードの売上高は前年同期比14.3%増、生産管理用電池タグの売上高は電池の生産ラインにおける工程管理ニーズの高まりを受け、前年同期比3.43倍となりました。これらの結果、連結売上高は14億31百万円(前年同期比13.3%増)、セグメント利益(営業利益)は5億16百万円(前年同期比82.8%増)となりました。なお、当社個別ベースでの受注高は9億49百万円(前年同期比4.1%減)、売上高(生産高)は14億31百万円(前年同期比13.3%増)、当第2四半期末の受注残高は4億89百万円(前年同期比49.8%減)となりました。
(2) 財政状態の分析
①資産流動資産は前連結会計年度末対比33億1百万円増加し、354億3百万円となりました。これは主として、現金及び預金が7億5百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が6億90百万円、仕掛品が29億37百万円増加したことによります。固定資産は前連結会計年度末対比11億63百万円増加し、167億36百万円となりました。これは主として、投資有価証券が4億89百万円増加したことによります。この結果、資産合計は前連結会計年度末対比44億64百万円増加し、521億39百万円となりました。
②負債流動負債は前連結会計年度末対比28億10百万円増加し、132億82百万円となりました。これは主として、契約負債が12億41百万円、未払法人税等が5億87百万円、電子記録債務が5億21百万円増加したことによります。固定負債は前連結会計年度末対比23百万円増加し、12億1百万円となりました。この結果、負債合計は前連結会計年度末対比28億33百万円増加し、144億84百万円となりました。
③純資産純資産合計は、前連結会計年度末対比16億30百万円増加し、376億55百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、資金という。)は、前連結会計年度末対比7億72百万円減少し、112億51百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による資金の減少は70百万円(前年同期は16億53百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前四半期純利益が17億11百万円、契約負債の増加が10億83百万円、仕入債務の増加が6億10百万円、減価償却費が5億11百万円あった一方、棚卸資産の増加が33億41百万円、売上債権の増加が4億60百万円、法人税等の支払額が1億27百万円あったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は6億70百万円(前年同期は5億67百万円の支出)となりました。これは主として、定期預金の払戻による収入が7億33百万円あった一方、定期預金の預入による支出が7億24百万円、投資有価証券の取得による支出が3億16百万円、保険積立金の積立による支出が2億79百万円あったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は4億80百万円(前年同期は5億91百万円の支出)となりました。これは主として、配当金の支払額が2億70百万円あったことによるものです。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は3億31百万円です。
