【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染状況の落ち着きに伴う各種行動制限の緩和や世界経済の堅調な回復を背景に、緩やかな持ち直しの動きが続いております。しかしながら、世界的な半導体を含む部品等の供給不足と価格の上昇、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化に伴う資源価格の高騰、中国のゼロコロナ政策による経済活動の抑制からウィズコロナ政策への転換による急激感染拡大、さらに急激に進んだ円安による物価上昇の影響など、依然として予断を許さない状況が続いております。
日本経済の先行きにつきましては、経済・社会活動の正常化が進む中で、継続的な財政・金融政策の下支えもあるなか、円安の進行から生活用品の価格が上昇するなどの不安定要素はあるものの、景気の持ち直しの動きが期待されます。一方、世界的な金融引き締めが続く中での海外景気の下振れが日本経済を下押しするリスクが存在しています。また、金融資本市場の変動による影響に加え、ウクライナ情勢の長期化に伴う原材料価格の上昇やサブプライムチェーンの混乱による供給面への制約には十分に注意する必要があります。
一方、当社グループが属するITサービス市場におきましては、企業における社会のデジタル化に対応するための需要等、事業の拡大、競争力強化に向けたIT投資への意欲は幅広い業種において高まっており、IT投資需要の持続的成長が期待されます。
このような経済環境の下、当社グループにおきましては、過年度から引き続き収益構造の改善に取り組むとともに、当第3四半期連結累計期間におきましては、新規受注契約獲得に向けた活動を活発化し、提供する各種製品によるストックビジネスの積み上げを進めるとともにマーケティング活動に投資をしてまいりました。
2022年6月27日付「事業計画及び成長可能性に関する事項」での発表の通り「Change&Growth2025」のもと、デジタル・コミュニケーション基盤の提供に注力し、技術提供から技術がもたらす価値提供へ自ら変化し、お客様への価値提供活動を徹底的に強化し、2022年3月期に子会社化いたしました株式会社サイト・パブリスも一緒に、今期から新たな非連続な成長を目指しております。当社グループの活動方針として「売りやすく、作りやすく、使いやすく」を掲げ、マーケティング(認知向上)や顧客ニーズに寄り添う支援体制の強化、プロダクト開発に取り組んでまいりました。その中心となる主力製品が、自然会話AIプラットフォーム「commubo(コミュボ)」及びクラウド電話サービス「telmee(テルミー)」並びにWebサイトやコンテンツを構築・管理・更新できるシステム「SITE PUBLIS(サイトパブリス)」であり、今後は、市場ニーズに対応した事業展開をさらに積極的に推進してまいります。
当第3四半期連結累計期間の事業活動により次の成果が得られております。
<commubo>
・宅配ボックスの問合せ窓口に ボイスボット「commubo(コミュボ)」をテスト導入
・ボイスボット・サービスの commubo がリスト発信機能を大幅強化し、コールセンターのアウトバウンド業
務の生産性向上を強力に支援
・ソフトフロントジャパンとKDDI エボルバ、自然会話 AI ロボット「commubo」のパートナー連携
優れた会話力と高コストパフォーマンスの「ボイスボット」アウトバウンドコールを提供開始
<telmee>
・ソフトフロントジャパンのtelmee(テルミー) 03 番号等の固定電話番号(0AB-J 番号)に対応
<LivyTalk>
・Android版ソフトフォン「LivyTalk v1.3.0」をリリース
<SITE PUBLIS>
・SITE PUBLIS Connect(サイト パブリス コネクト)の製品開発・販売開始
以上の結果、当社グループの当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高527,223千円(前年同四半期比135.2%増)、営業損失84,091千円(前年同四半期は営業損失3,718千円)、経常損失86,333千円(前年同四半期は経常損失14,811千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失76,819千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失5,216千円)となりました。
売上高につきまして、株式会社サイト・パブリスを子会社化したことにより、前年同四半期と比べて増収となっております。サイト・パブリスにおいては、パートナー戦略に傾注することによりパートナー企業を通じて大手教育関連事業会社や大手デベロッパー関連事業会社等複数の企業との受注に至っており、今後工事進行基準に基づき収益を計上してまいります。営業損失の計上につきましては、のれん償却費用の計上、サイト・パブリスにおける受注の遅れ及び受注済みプロジェクトの開始遅れが発生したことによる労務費、販売管理費及び一般管理費の先行費用等が発生したこと、今後のプロジェクトに対応すべく人材の確保に向けた投資、デジタルマーケティング活動への投資を行ってきたことによるものとなります。
当社グループの主力製品であります「telmee」及び「commubo」は月額課金のストック型ビジネスであり、また「SITE PUBLIS」も保守契約等のストック型での売上高もあり今後も顧客数の伸びに伴い堅調に推移するものと見込んでおります。しかしながら、当第3四半期連結会計期間末までのプロジェクト開始遅れ等が、今後の売上高及び営業利益等の経営成績に影響が及ぶ可能性がございます。
なお、当社グループは、コミュニケーション・プラットフォーム関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
② 財政状態の分析
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における流動資産は372,338千円となり、前連結会計年度末に比べ55,280千円減少いたしました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が22,533千円増加した一方で、現金及び預金が86,954千円減少したことによるものであります。固定資産は389,571千円となり、前連結会計年度末に比べ2,505千円減少いたしました。これは主に、ソフトウエアが69,166千円増加した一方で、ソフトウエア仮勘定が42,057千円、のれんが30,584千円減少したことによるものであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における流動負債は123,170千円となり、前連結会計年度末に比べ35,682千円増加いたしました。これは主に、営業未払金が12,355千円、賞与引当金が11,253千円、流動負債のその他が13,980千円増加したことによるものであります。固定負債は168,727千円となり、前連結会計年度末に比べ7,897千円減少いたしました。これは、長期借入金が7,897千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は470,012千円となり、前連結会計年度末に比べ85,572千円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失76,819千円を計上したことにより利益剰余金が76,819千円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は53.3%(前連結会計年度末は58.9%)となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
なお、当社グループは、2022年6月27日付で発表した「事業計画及び成長可能性に関する事項」の下、「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に示す課題への対処を的確に行っております。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間において、当社グループにおける研究開発活動の金額は、5,892千円であります。
当社グループは、リアルタイム通信のコア技術とWebコンテンツ・マネージメント技術をコア技術として、デジタル・コミュニケーション基盤の拡張に向けた技術開発活動を展開しております。
当第3四半期連結累計期間における主な研究開発の内容は以下のとおりであります。
・企業内の情報管理プラットフォームの調査
Web3時代に向け、エンタープライズブロックチェーンなどの企業内における社員情報の管理の仕組みについて調査を行い、当社技術との連携について研究しております。
・要素技術資産を組み合わせた新たなコミュニケーションサービスの検討
技術資産として保有する「自動化する業務フローを定義・編集可能なWebアプリケーション」と「さまざまな入出力形態に対応して外部システムを制御可能なAIソフトウェア」を中心に、これらを組み合わせた新たな業務自動化システムについて、技術課題を調査しサービスの有用性を検討しております。
・会話AIロボットサービスと連携可能なサービスの調査
当社が開発する「会話業務を自動化するAIロボット」を企業の業務へ導入するにあたっては、在庫管理や伝票入出力などの会話以外の前後の業務と円滑に結合し、自動化する業務の範囲を広げていくことが重要になります。市中において、多様なそれぞれの業務ごとに、AI技術による自動化の取組みが行われていることから、スタートアップ企業を中心に保有技術や製品、サービスの調査を行い、当社技術との連携について研究しております。
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